“門跡様”のいろいろな読み方と例文
旧字：門跡樣
読み方割合
もんぜきさま75.0%
もんせきさま25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頭巾（ずきん）を冠（かむ）り手に数珠（じゅず）を持ち杖（つえ）つきながら行く老人（としより）は門跡様（もんぜきさま）へでもお参（まい）りする有徳（うとく）な隠居であろう。小猿を背負った猿廻しの後（あと）からは包（つつみ）を背負った丁稚（でっち）小僧が続く。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) ／ 永井荷風(著)
きつとあれから門跡様（もんぜきさま）へ参詣（おまゐり）したのです、何事も前世からの約束ですワねエ
火の柱 (新字旧仮名) ／ 木下尚江(著)
最初の犠牲者は本所猿江（ほんじょさるえ）の金持の隠居で、新湊稲荷（しんみなといなり）のまえに俯（うつ）ぶせに倒れていた。門跡様（もんせきさま）からの帰りであった。二十両余りの金を懐中にしていたが、それもそのまま残っていた。
顎十郎捕物帳：04 鎌いたち (新字新仮名) ／ 久生十蘭(著)