兵隊へいたい)” の例文
二人ふたりは、みせまえをはなれると、しました。ちょうどそのとき、横合よこあいから、演習えんしゅうにいった兵隊へいたいさんたちがみちをさえぎりました。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
軍隊ぐんたいが長い行軍こうぐん疲労ひろうしきると、楽隊がくたいがそれはゆかいな曲を演奏えんそうする、それで兵隊へいたいの疲労をわすれさせるようにするというのであった。
「お早う今朝はあたたかですね」本線のシグナル柱は、キチンと兵隊へいたいのように立ちながら、いやにまじめくさってあいさつしました。
シグナルとシグナレス (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
と十二人の兵隊へいたいがばんごうをいってしまいました。そのとき、だれのすがたもみえないのに、十二番目の子どものつぎで
子どものすきな神さま (新字新仮名) / 新美南吉(著)
してくだすつた兵隊へいたいさんを、こゝでもをがみませう。」と、女中ぢよちう一所いつしよかさなつてかどのぞいた家内かないに、「怪我けがをしますよ。」としかられて引込ひきこんだ。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うち追々おひ/\とほりになります、向うにならんでりまするは、近衛兵このゑへいまうす事でございますが、わたくしどもにはわかりませんが、兵隊へいたいさんが整列せいれつしてります。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
カルナックにある行列石ぎようれつせきには、千二百本せんにひやつぽんばかりのいし兵隊へいたいのようにならんでをるのがありました。(第三十一圖だいさんじゆういちず1)
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
仕立屋さんはくつはやぶれ、足はまめだらけでしたから、つえを手にもって、むじゃきな兵隊へいたいさんたちが陽気ようきにさわいでいる〈ちょい〉へいきました。
おにしまちかくなって、もうかたいわたたんだおにのおしろえました。いかめしいくろがねのもんまえはりをしているおに兵隊へいたいのすがたもえました。
桃太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
おいらのにいさん、兵隊へいたいさん
兵隊さん (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
ちんころ兵隊へいたい喇叭卒らつぱそつ
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
兵隊へいたいさん
歌時計:童謡集 (旧字旧仮名) / 水谷まさる(著)
しかし自分じぶんは、いま兵隊へいたいさんのまえにいるのだとがつくと、かれは、我慢がまんして、じっと、雷鳴らいめいとおざかっていくそらつめていました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
... 小学校でご一緒いっしょですか、中学校でご一緒ですか。いいやあいつは中学校なんど入りやしない。やっぱり小学校ですか。」「兵隊へいたいで一緒です。」
バキチの仕事 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
天子てんしさまのおおけをけますと、田村麻呂たむらまろはかしこまって、さっそく兵隊へいたいそろえるはずをしました。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そうして、いちばんつよい子が大将たいしょうになり、あとの十二人が兵隊へいたいになって、一れつにならびました。
子どものすきな神さま (新字新仮名) / 新美南吉(著)
軍艦ぐんかん兵隊へいたいでは競爭きようそう出來できなくとも、かうしたものでけないでかうといふのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
そこらじゅうに、おおぜいの兵隊へいたいがいて、たいこやラッパもたくさんありました。
いし其處そこたれましたら、どんなでせう。いなづまでも投附なげつけられるやうでせう。……わたし此處こゝ兵隊へいたいさんの行列ぎやうれつて、背後うしろからまゐるのだつて可厭いやことでございます——かへりますわ。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おいらのにいさん、兵隊へいたいさん
兵隊さん (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
ちんころ兵隊へいたい赤胴衣あかチヨッキ
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あるとき、となりくに戦争せんそうをしました。それは、いままでにないおおきな戦争せんそうでありました。そして両方りょうほうくに兵隊へいたいが、たくさんにました。
強い大将の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくしたちはいまにだんだんふかところへさえ来れば、兵隊へいたいたちはたてがみにとりついておよぎ出すだろうと思ってっていました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
天子てんしさまはたいそう御心配ごしんぱいになって、度々たびたび兵隊へいたいをおくって高丸たかまるをおたせになりましたが、いつもこうのいきおいがつよくって、そのたんびにけてげてかえってました。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
とびらのまえでは兵隊へいたいたちが行進こうしんして、ラッパをふいたり、大だいこや小だいこをうちならしていました。お城のなかでは、男爵だんしゃく伯爵はくしゃく公爵こうしゃくが、家来けらいとしていったりきたりしていました。
おいらのにいさん兵隊へいたいさん
兵隊さん (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
兵隊へいたいごっこしよう。」
子どものすきな神さま (新字新仮名) / 新美南吉(著)
ちんころ兵隊へいたい
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
おじいさんは、いましがたラジオできいた、兵隊へいたいさんのうたみみについて、おもされて、あつなみだが、ほろほろとながれてきました。
夜の進軍らっぱ (新字新仮名) / 小川未明(著)
兵隊へいたいさん。かまわないそうだよ。あれはきのこというものだって。なんでもないって。アルキル中佐ちゅうさはうんとわらったよ。それからぼくをほめたよ」
ありときのこ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
はりをしていたおに兵隊へいたいは、そのなれないすがたをると、びっくりして、あわててもんの中にんで、くろがねのもんかたくしめてしまいました。そのときいぬもんまえって
桃太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ある、だれか玄関げんかんへきたようなけはいがしたので、あねてみると、っていたのが兵隊へいたいすがたのあにだったので、あねは、びっくりして
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
兵隊へいたいは一れつになって、崖をななめに下り、中にはさきに黒いかぎのついた長い竿さおった人もありました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そのうちに、子供こどもらは、正面しょうめんへずらりとお行儀ぎょうぎよくならんで、兵隊へいたいさんのほうて、バイオリンにわせてうたいはじめました。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ああ、あれ工兵こうへいはただねえ。架橋演習かきょうえんしゅうをしてるんだ。けれど兵隊へいたいのかたちが見えないねえ」
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
わると、兵隊へいたいさんたちは、をパチパチとたたいてくれました。拍手はくしゅはそのへやからばかりでなく、へやのそとほうからもこったのです。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
鳥捕とりとりは、二十ぴきばかり、ふくろに入れてしまうと、きゅう両手りょうてをあげて、兵隊へいたい鉄砲弾てっぽうだまにあたって、ぬときのような形をしました。と思ったら、もうそこに鳥捕とりとりの形はなくなって、かえって
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「はい、一ばんりますのに、おくれてはたいへんだとおもって、はやめにてきました。」と、兵隊へいたいさんのおとうさんらしいひとが、いいました。
夜の進軍らっぱ (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうからぷるぷるぷるぷる一ぴきのあり兵隊へいたいが走って来ます。
ありときのこ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
達吉たつきちは、父親ちちおや戦死せんししてから、戦争せんそうにいった兵隊へいたいさんにたいして、なんとなくいいしれぬしたしみをもつようになったのでした。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
一人の農夫が兵隊へいたい古外套ふるがいとうをぬぎながら入って来ました。
耕耘部の時計 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そのとき、達吉たつきちが、准尉じゅんいかおると、戦地せんちへいってきた兵隊へいたいさんだけあって、いささかのおじいろせるどころか、かえって微笑ほほえんでいました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
兵隊へいたいさんにきいてみよう」
ありときのこ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そうかとおもうと、兵隊へいたいさんたちが、なにか仕事しごとをしながら、うたっているうたこえがきこえてきたのです。
夜の進軍らっぱ (新字新仮名) / 小川未明(著)
こう大将たいしょうは、とても正当せいとうちからではおつ軍勢ぐんぜいふせぐことができない、そうして降参こうさんしなければならないとおもいましたから、これはなにか策略さくりゃくめぐらして、おつ兵隊へいたい
酒倉 (新字新仮名) / 小川未明(著)
出征しゅっせいさいは、○○えきから、徳蔵とくぞうさんは、出発しゅっぱつしたのです。兵隊へいたいさんをせた汽車きしゃとおると、国防婦人こくぼうふじん制服せいふくおんなたちは、線路せんろのそばにならんで、はたりました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
「うそをつけ、はらなんかいたくないんだが、兵隊へいたいになるのがいやだから、そんなことをいうんだろう。よし、いやだなんかというなら、みんなでいじめるからそうおもえ。」
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
ここはみやこからとおい、国境こっきょうであります。そこには両方りょうほうくにから、ただ一人ひとりずつの兵隊へいたい派遣はけんされて、国境こっきょうさだめた石碑せきひまもっていました。おおきなくに兵士へいし老人ろうじんでありました。
野ばら (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ほんとうに、そうしよう。」と、いって、その兵隊へいたいさんのを、かたにぎったのであります。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
にいちゃん、停車場ていしゃばだね、また、兵隊へいたいさんが出征しゅっせいするんだよ。」と、良二りょうじが、いいました。
昼のお月さま (新字新仮名) / 小川未明(著)