-
トップ
>
-
一種
>
-
いつしゆ
けれども其の
埒外に
逸することの出來ないのが
運命なのだから
爲方がない、
性格悲劇といふ
戯曲の
一種があるが、僕等が
丁度其だ。
だから
突然この
小舅と
自分の
間に
御櫃を
置いて、
互に
顏を
見合せながら、
口を
動かすのが、
御米に
取つては
一種異な
經驗であつた。
有力なる
軍器と
云へば、
非常なる
爆發力を
有する
彈丸の
種類かしら、それとも、
一種の
魔力を
有する
大砲の
發明であらうか。
歌の
表面は
一種の
譬へで、
何か
別のことがいつてあるのだらうといふ
心持ちが、
起りませんか。きっと
起るとおもひます。
しかし、
世界中どこにもあるこの
圓い
塚の
他に、
日本では
他國に
見ることの
出來ない
一種の
型の
塚が
作られたのです。
このくすぐつたさを
處女だとすると、つら/\
惟るに、
媒灼人をいれた
新枕が、
一種の……などは、だれも
聞かないであらうか、なあ、みゝづく。……
土偶の
頭部或は
手足部の
欠損せる事常なること、恐くは
一種の
妄信の爲、故意に
破壞せるに由るならん。
此日此地此有様永く
描写し
止まりて、
後年いかなる
大業を
作す
種子とやならん、
予は
集へる人を見て
一種頼もしき
心地も
発りたり、
此一行が
此後の
消息、
社員横川氏が通信に
委しければ
たゞ
唇があまり
厚過るので、
其所に
幾分の
弛みが
見えた。
其代り
彼の
眼には、
普通の
人間に
到底見るべからざる
一種の
精彩が
閃めいた。
これが
伏見天皇のお
歌です。
後鳥羽上皇から、も
一つ
進んで、
更にその
一種の
癖を
拔いた
素直なお
歌になつてゐます。
猛虎を
屠るといふ
投鎗の
形に
髣髴として、
其兩端は
一種奇妙の
鋭角をなして
居る、
此鋭角の
度が、
艇の
速力に
關して、
極めて
緊要なる
特色の
相である。
事あつて
後にして、
前兆を
語るのは、
六日の
菖蒲だけれども、そこに、あきらめがあり、
一種のなつかしみがあり、
深切がある。あはれさ、はかなさの
情を
含む。
第一に
建築は、
古墳の
石室なども
一種の
建築ではありますが、
人間の
住み
家などの
類はどういふふうなものであつたかといふと、
前にも
申したとほり、
屋根は
草葺き、
茅葺きあるひはまた
板葺き
「
今夜は
御誘ひ
申しますから、
是から
夕方迄しつかり
御坐りなさいまし」と
眞面目に
勸めたとき、
宗助は
又一種の
責任を
感じた。
が、こゝを
中心として
見ると、どうしても
良經の
歌から、
暗示を
得て
作つたに
違ひありません。そして
良經の
歌の
氣分をすっかり
取つて、
一種の
歌に
纏めてゐます。
これ
大弓場の
爺樣なり。
人に
逢へば
顏相をくづし、
一種特有の
聲を
發して、「えひゝゝ。」と
愛想笑をなす、
其顏を
見ては
泣出さぬ
嬰兒を——、「あいつあ
不思議だよ。」とお
花主は
可愛がる。
同時に
眼前に
眺めて
一種の
感に
打たれるのであります。
代助は其
笑の
中に
一種の
淋しさを認めて、
眼を
正して、三千代の
顔を
凝と見た。三千代は急に
団扇を取つて
袖の
下を
煽いだ。
されば
爰に
忌むべく
恐るべきを(おう)に
譬へて、
假に(
應)といへる
一種異樣の
乞食ありて、
郷屋敷田畝を
徘徊す。
驚破「
應」
來れりと
叫ぶ
時は、
幼童婦女子は
遁隱れ、
孩兒も
怖れて
夜泣を
止む。
一種の
蜃氣樓の
如き
作用で
此處へ
映つたのかも
分りません。
“一種”の意味
《名詞》
一種(いっしゅ)
一つの種類。
第一の類別。
上位の概念に属する下位概念のひとつ。特に、同じ類ではあるが、他とはいくぶん違っているものに用いることがある。
ほぼ同類といわれるもの。近似的なもの。ある種。事実上。
副詞的に用いて、どことなく近いさま。ある種。なんとなく。
(出典:Wiktionary)