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一叢
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ひとむら
ふりがな文庫
“
一叢
(
ひとむら
)” の例文
この小説家のために一歩の発展を
促
(
うなが
)
されて、開化の進路にあたる
一叢
(
ひとむら
)
の
荊棘
(
いばら
)
を切り開いて貰ったと云わねばならんだろうと思います。
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
松があって雑樹が
一叢
(
ひとむら
)
、一里塚の跡かとも思われるのは、妙に低くなって、沈んで島のように見えた、そこいらも水が
溢
(
あふ
)
れていよう。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ここは和田と大門峠の境で、
山毛欅
(
ぶな
)
が多いままぶな谷と呼ばれている。沢を登りつめた所に、
一叢
(
ひとむら
)
の山毛欅につつまれた家があった。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
淋しく枯れ渡った
一叢
(
ひとむら
)
の黄金色の
玉蜀黍
(
とうもろこし
)
、細い
蔓
(
つる
)
——その蔓はもう霜枯れていた——から奇蹟のように育ち上がった大きな真赤なパムプキン。
フランセスの顔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
その岩から外へはみ出して、
一叢
(
ひとむら
)
の花が咲いていたがその中の純白の大輪の花が、得ならぬ芳香をあげながら、ゆるゆると下へうつむいて行く。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
気がついて立ったところのすぐ眼の前に、こんもりと
一叢
(
ひとむら
)
の森があることを知りました。右の方は城内へつづくお武家屋敷があることを知りました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この附近に、
平家
(
へいけ
)
の
落武者
(
おちむしゃ
)
の墓があったといわれている
一叢
(
ひとむら
)
の林があったので、伯父が見に行って見たら、それが全部白檀の林だったのだそうである。
由布院行
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
それはごく新しくしるされたもので、その線はまっ黒な古い
漆喰
(
しっくい
)
の中に白く見えており、壁の根本にある
一叢
(
ひとむら
)
の
蕁麻
(
いらくさ
)
は新しい漆喰の粉をかぶっていた。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
紅葉
(
もみじ
)
火のごとく燃えて
一叢
(
ひとむら
)
の竹林を照らす。ますます奥深く分け入れば村
窮
(
きわ
)
まりてただ渓流の水清く樹林の陰より
走
(
は
)
せ
出
(
い
)
ずるあるのみ。帰路
夕陽
(
せきよう
)
野にみつ
小春
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
岩を打ち岩に砕けて白く青く押し流るる水は、
一叢
(
ひとむら
)
生
(
お
)
うる緑竹の
中
(
うち
)
に入りて、はるかなる岡の前にあらわれぬ。
書記官
(新字新仮名)
/
川上眉山
(著)
この句は前の太祇の句と反対に、夜明方の冬木立を言ったもので、
朝暾
(
あさひ
)
が赤い色をして天地を染めている中に、
一叢
(
ひとむら
)
の冬木立が立っているというのである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
すると、ふと私は、やはり小川の岸のじめじめした所に生えていた、
一叢
(
ひとむら
)
のある植物に気がついたのである。
毒草
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
纔
(
わず
)
かに
築山
(
つきやま
)
の蔭に貧弱な
芙蓉
(
ふよう
)
が咲いているのと、シュトルツ邸の境界寄りに、
一叢
(
ひとむら
)
の
白萩
(
しらはぎ
)
がしなだれている外には、今は格別人眼を
惹
(
ひ
)
くような色どりもない。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
また明治二十何年頃、東京麹町区三番町沿いの御濠にも
一叢
(
ひとむら
)
大いに繁殖していたことがあって喜んで採集したが、その丈けはおよそ五尺ほどにも成長していた。
植物一日一題
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
降り続く雨に穂先が乱れて
俯伏
(
うつぶ
)
すようになっている。重いその
一叢
(
ひとむら
)
を抱き起すというだけのことである。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
泉水の末を引きて
𥻘々
(
ちよろちよろ
)
水
(
みづ
)
を
卑
(
ひく
)
きに落せる
汀
(
みぎは
)
なる
胡麻竹
(
ごまたけ
)
の
一叢
(
ひとむら
)
茂れるに
隠顕
(
みえかくれ
)
して
苔蒸
(
こけむ
)
す石組の小高きに
四阿
(
あづまや
)
の立てるを、やうやう辿り着きて貴婦人は
艱
(
なやま
)
しげに憩へり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
唐門を入ったつき当りの低い
築地
(
ついじ
)
から枝をさし出した
一叢
(
ひとむら
)
の紅薔薇が、露多い夕闇に美しかった。
長崎の一瞥
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
わたしは、
枝
(
えだ
)
をひろげた
一叢
(
ひとむら
)
のニワトコの
陰
(
かげ
)
の、低いベンチに
腰掛
(
こしか
)
けていた。わたしは、この場所が好きだった。ジナイーダの部屋の窓が、そこから見えたからである。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
ローマの大学を訪ねたとき、物理学教室の入口に竹の
一叢
(
ひとむら
)
を見付けてなつかしい想いをした。
郷土的味覚
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
砂を敷いた庭の一隅に
一叢
(
ひとむら
)
のわずかばかりな竹林が四角に囲われて立っており、そこからやや隔たって二、三本の竹があるだけで、他には静寂のほか何ものもないのでした。
アインシュタイン教授をわが国に迎えて
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
間も無く一行はとある平野に来た。其処には四頭の大きな馬に曳かせた馬車が一台
一叢
(
ひとむら
)
の木蔭に待つてゐる。で、それへ乗り移ると今度は馭者が気違ひのやうに馬を走らせる。
クラリモンド
(新字旧仮名)
/
テオフィル・ゴーチェ
(著)
少しは路の
嶮岨
(
けわし
)
けれど、幸ひ今宵は月冴えたれば、
辿
(
たど
)
るに迷ふことはあらじ。その間道は……あれ
臠
(
みそな
)
はせ、
彼処
(
かしこ
)
に見ゆる
一叢
(
ひとむら
)
の、杉の森の
小陰
(
こかげ
)
より、小川を渡りて東へ行くなり。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
枯萩
(
かれはぎ
)
の
一叢
(
ひとむら
)
が、ぴったりと
弓形
(
ゆみなり
)
に地に
平伏
(
ひれふ
)
して居る。余は思わず声を立てゝ笑った。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
家のまわりの植物は萩が
先
(
ま
)
ず衰えて、今では
僅
(
わず
)
かに
一叢
(
ひとむら
)
二叢が、
譜第
(
ふだい
)
の家の子のような顔をして
培
(
つちか
)
われている。黄なる山菊は残そうと思ったが、去年などはどうやら咲かずにしまった。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
岸辺の
木立
(
こだち
)
絶えたる処に、
真砂路
(
まさごじ
)
の次第に低くなりて、
波打際
(
なみうちぎわ
)
に長椅子
据
(
す
)
ゑたる見ゆ。
蘆
(
あし
)
の
一叢
(
ひとむら
)
舟に触れて、さわさわと声するをりから、岸辺に人の足音して、木の間を出づる姿あり。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
池
(
いけ
)
と
名付
(
なづ
)
ける
程
(
ほど
)
ではないが、一
坪余
(
つぼあま
)
りの
自然
(
しぜん
)
の
水溜
(
みずたま
)
りに、十
匹
(
ぴき
)
ばかりの
緋鯉
(
ひごい
)
が
数
(
かぞ
)
えられるその
鯉
(
こい
)
の
背
(
せ
)
を
覆
(
おお
)
って、なかば
花
(
はな
)
の
散
(
ち
)
りかけた
萩
(
はぎ
)
のうねりが、
一叢
(
ひとむら
)
ぐっと
大手
(
おおて
)
を
広
(
ひろ
)
げた
枝
(
えだ
)
の
先
(
さき
)
から
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
露伴先生の紀行によると、明治三十年頃、境川の両岸には樹木が欝蒼として繁茂していた事が思い知られるのであるが、今日そのあたりには埋立地に雑草のはびこる
外
(
ほか
)
、
一叢
(
ひとむら
)
の
灌莽
(
かんもう
)
もない。
放水路
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
怖い恐ろしいも忘れて
檜
(
ひのき
)
の
植込
(
うえごみ
)
の
一叢
(
ひとむら
)
茂る藪の中へ身を縮め、息をこらして
匿
(
かく
)
れて居りますと、顔を包んだ侍が大小を
落差
(
おとしざし
)
にいたして、尻からげに
草履
(
ぞうり
)
を
穿
(
は
)
いたなり、つか/\/\と参り
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
橄欖
(
オリワ
)
の林に隱顯せる富人の
別業
(
べつげふ
)
の邊よりは
逈
(
はるか
)
に高く、二塔の巓を摩する古城よりは又逈に低く、
一叢
(
ひとむら
)
の雲は山腹に棚引きたり。われ。彼雲の中に
棲
(
す
)
みて、大海の
潮
(
しほ
)
の
漲落
(
みちひ
)
を觀ばや。夫人。さなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
自分もそれなり降りて花床を
跨
(
また
)
ぐ。はかなげに咲き残った、何とかいう花に
裾
(
すそ
)
が触れて、
花弁
(
はなびら
)
の白いのがはらはらと散る。庭は一面に裏枯れた芝生である。離れの中二階の横に松が
一叢
(
ひとむら
)
生えている。
千鳥
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
門口
(
かどぐち
)
には大きい枯れすすきの
一叢
(
ひとむら
)
が刈り取られずに残っていた。
半七捕物帳:61 吉良の脇指
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
水中花はコップの中で
一叢
(
ひとむら
)
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
一叢
(
ひとむら
)
の
薔薇
(
さうび
)
は、かしこ
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
田圃が湖にならぬが不思議で、どうどうと
瀬
(
せ
)
になって、
前途
(
ゆくて
)
に
一叢
(
ひとむら
)
の
藪
(
やぶ
)
が見える、それを境にしておよそ二町ばかりの間まるで川じゃ。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そんな日の激流に
削
(
けず
)
られたような切岸が、足利の町屋根から数町東の岩井村の辺で赤肌をむいていた。そして上には
一叢
(
ひとむら
)
の茂みが見える。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
太陽が傾いて没せんとする時、小石さえその影を地上に長く引く頃、ジャン・ヴァルジャンは全く荒涼たる霜枯れ色の
曠野
(
こうや
)
の中に、
一叢
(
ひとむら
)
の
藪
(
やぶ
)
のうしろにすわった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
滴々
(
てきてき
)
と垣を
蔽
(
おお
)
う
連𧄍
(
れんぎょう
)
の
黄
(
き
)
な向うは
業平竹
(
なりひらだけ
)
の
一叢
(
ひとむら
)
に、
苔
(
こけ
)
の多い御影の
突
(
つ
)
く
這
(
ば
)
いを添えて、三坪に足らぬ小庭には、一面に
叡山苔
(
えいざんごけ
)
を
這
(
は
)
わしている。琴の
音
(
ね
)
はこの庭から出る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
昆布岳
(
こんぶだけ
)
の一角には夕方になるとまた
一叢
(
ひとむら
)
の雲が湧いて、それを目がけて日が沈んで行った。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
茂太郎はその枕許についていながら、退屈まぎれに庭を見ると、
一叢
(
ひとむら
)
の竹が密生していました。その竹を見ると茂太郎は、笛が作ってみたくて作ってみたくて堪らなくなりました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
心魂
(
こころ
)
も今は空になり、
其処
(
そこ
)
か
此処
(
ここ
)
かと
求食
(
あさ
)
るほどに、
小笹
(
おざさ
)
一叢
(
ひとむら
)
茂れる中に、
漸
(
ようや
)
く見当る鼠の
天麩羅
(
てんぷら
)
。得たりと飛び付き
咬
(
く
)
はんとすれば、忽ち
発止
(
ぱっし
)
と物音して、その身の
頸
(
くび
)
は物に
縛
(
し
)
められぬ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
鵯
(
ひよどり
)
の来る高い
欅
(
けやき
)
の
梢
(
こずえ
)
はすっかり秋の色にそまり、
芝生
(
しばふ
)
の中に
一叢
(
ひとむら
)
咲き乱れているコスモスの花は、強い日差しに照り映えていた。子供たちは、広い芝生を喜んで、いつまでも
馳
(
か
)
け廻っている。
南画を描く話
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
唯
(
ただ
)
一叢
(
ひとむら
)
の黄なる
菜花
(
なのはな
)
に、白い蝶が面白そうに飛んで居る。南の方を見ると、中っ原、
廻沢
(
めぐりさわ
)
のあたり、桃の
紅
(
くれない
)
は淡く、李は白く、北を見ると仁左衛門の
大欅
(
おおけやき
)
が春の空を
摩
(
な
)
でつゝ
褐色
(
かっしょく
)
に
煙
(
けぶ
)
って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
土地は全體極めて
卑
(
ひく
)
しとおぼしく、岸の水より高きこと僅に數寸なるが如し。偶〻數戸の小屋の群を成せるあれば、指ざして
市
(
フジナ
)
と云ふ。こゝかしこには
一叢
(
ひとむら
)
の木立あり。其他は
渾
(
すべ
)
て是れ平地なりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
森の
一叢
(
ひとむら
)
ある
一方
(
かた/\
)
は
業平竹
(
なりひらだけ
)
が一杯生えて居ります処で
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
とまた言い掛けたが、
青芒
(
あおすすき
)
が川のへりに、雑木
一叢
(
ひとむら
)
、畑の前を背
屈
(
かが
)
み通る
真中
(
まんなか
)
あたり、野末の
靄
(
もや
)
を一
呼吸
(
いき
)
に吸込んだかと、宰八
唐突
(
だしぬけ
)
に
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と、奥深き
一叢
(
ひとむら
)
の疎林のうちになお一
廓
(
かく
)
の兵舎があった。今しそこから慌てて南の門へ逃げ出してゆく一輛の四輪車がある。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
山の
裾
(
すそ
)
に大きな
藁葺
(
わらぶき
)
があって、村から二町ほど
上
(
のぼ
)
ると、路は自分の門の前で尽きている。門を
這入
(
はい
)
る馬がある。
鞍
(
くら
)
の横に
一叢
(
ひとむら
)
の菊を
結
(
ゆわ
)
いつけて、鈴を鳴らして、白壁の中へ隠れてしまった。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
竜之助が立ち止まって天を仰いだ時は、鈴鹿の山も
関
(
せき
)
の
雄山
(
おやま
)
も
一帯
(
いったい
)
に夜と雨とに包まれて、
行手
(
ゆくて
)
に
鬱蒼
(
うっそう
)
と
一叢
(
ひとむら
)
の杉の木立、巨人の姿に盛り上って、その中からチラチラと
燈明
(
とうみょう
)
の光が
洩
(
も
)
れて来る。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
其
(
そ
)
の
錦
(
にしき
)
の
淵
(
ふち
)
に、
霧
(
きり
)
を
被
(
か
)
けて
尾花
(
をばな
)
が
縁
(
へり
)
とる、
緋
(
ひ
)
の
毛氈
(
まうせん
)
を
敷
(
し
)
いた
築島
(
つきしま
)
のやうな
山
(
やま
)
の
端
(
は
)
に、もの
珍
(
めづら
)
しく
一叢
(
ひとむら
)
の
緑
(
みどり
)
の
樹立
(
こだち
)
。
眞黄色
(
まつきいろ
)
な
公孫樹
(
いてふ
)
が
一本
(
ひともと
)
。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一叢
(
ひとむら
)
の防風林に囲まれた農家から、なにか外で
焚
(
た
)
いている明りか、
竈
(
かまど
)
の火か、ぼうと赤い光が木立ちの垣に
映
(
さ
)
して見えた。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
叢
漢検準1級
部首:⼜
18画
“一叢”で始まる語句
一叢林
一叢立