“朝暾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あさひ72.7%
ちょうとん27.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
気がつくと、もう黄色い朝暾あさひに浴びた末弟の虎吉が、若々しい声と一緒にニコニコした円顔まるがおを窓からのぞかせていた。
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
この句は前の太祇の句と反対に、夜明方の冬木立を言ったもので、朝暾あさひが赤い色をして天地を染めている中に、一叢ひとむらの冬木立が立っているというのである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
戦闘が終わって、城内の石垣の上や、門の扉に明るい朝暾ちょうとんが当たりはじめたころ、将兵が斬り合いの激しかった場所へ行ってみると、そこにもここにも獣の毛がちらばっている。
老狸伝 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
野口、北村、沼尻ノ三権少属ハ各家累ヲひっさゲテ後継トル。コノ日ヤ天気牢霽ろうせい朝暾ちょうとん菊章ノ伝符でんぷニ映ジ閃閃せんせんトシテ光アリ。服部、水谷、永井ノ三生、児精一郎ラ送ツテ千住駅ニ到ル。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)