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朝暾
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あさひ
ふりがな文庫
“
朝暾
(
あさひ
)” の例文
気がつくと、もう黄色い
朝暾
(
あさひ
)
を
脊
(
せ
)
に浴びた末弟の虎吉が、若々しい声と一緒にニコニコした
円顔
(
まるがお
)
を窓からのぞかせていた。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
この句は前の太祇の句と反対に、夜明方の冬木立を言ったもので、
朝暾
(
あさひ
)
が赤い色をして天地を染めている中に、
一叢
(
ひとむら
)
の冬木立が立っているというのである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
そしてそれから何分かの後私は、例の港を
俯瞰
(
みおろ
)
す部屋で
麗
(
うらら
)
かな
朝暾
(
あさひ
)
を浴びながらモネス探偵と向い合っていた。
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
朝日は間もなくファウルホルンの一角から表われる、団々たる
朝暾
(
あさひ
)
が岩角に登るや、空はエーテルのように引火して一斉に白光と化してしまう、もう湖水の方へはまともに顔も向けられない。
続スウィス日記(千九百二十三年稿)
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
遠くの
愛宕
(
あたご
)
から西山の一帯は
朝暾
(
あさひ
)
を浴びて淡い
藍色
(
あいいろ
)
に染めなされている。
黒髪
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
▼ もっと見る
何という図太さだ! 何という「働く者」の図太さだ‼ 黄色い
朝暾
(
あさひ
)
のなかに音をたてて崩れてゆく
足許
(
あしもと
)
の
霜柱
(
しもばしら
)
をみつめながら、鷲尾は
呆然
(
ぼうぜん
)
とたちすくんでしまった。——
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
南半球七月初旬の
麗
(
うら
)
らかな
朝暾
(
あさひ
)
を受けて微笑みつつ穏やかに美しく楽しげに、見果てぬ永遠の夢を語り合いながら
接吻
(
くちづけ
)
せんばかり相抱き合って、雨の中に眠っているのであった。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
暖かい、冬の
朝暾
(
あさひ
)
を映して、若い力の
裡
(
うち
)
に動いている何物かが、利平を撃った。
眼
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
昨夜
藪蚊
(
やぶか
)
に食われて
碌々
(
ろくろく
)
眠ってない顔に、
眩
(
まぶ
)
しい
朝暾
(
あさひ
)
が当ってくると、
堪
(
たま
)
らなく眠くなってきて……娘たちにも私の疲れているのが、わかるのでしょう、一眠りして行けと、勧めてくれるのです。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
朝
常用漢字
小2
部首:⽉
12画
暾
漢検1級
部首:⽇
16画
“朝”で始まる語句
朝
朝夕
朝飯
朝臣
朝餉
朝日
朝食
朝陽
朝靄
朝鮮