“あさひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
35.4%
朝日24.2%
朝陽18.6%
旭日11.8%
朝暾5.0%
旭光1.9%
1.2%
朝噋1.2%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しきりに起こる排外の沙汰さた。しかも今度のあさひ茶屋での件は諸外国との親睦しんぼくを約した大坂西本願寺会見の日から見て、実に二日目の出来事だ。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
神々かう/″\しき朝日あさひむかつて祈念きねんこらしたこともあつたのです。ふとおもあたつたときにはかれおもはずをどあがつてよろこんださうです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
忍ヶ岡と太郎稲荷の森の梢には朝陽あさひが際立ツてあたツてる。入谷は尚ほ半分靄に包まれ、吉原田甫は一面の霜である。
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ナポリへと志し給はゞ、明後日は旭日あさひのまだサンテルモ城(ナポリ府を横斷する丘陵あり、其いたゞきの城を「カステル、サンテルモ」といふ)
この句は前の太祇の句と反対に、夜明方の冬木立を言ったもので、朝暾あさひが赤い色をして天地を染めている中に、一叢ひとむらの冬木立が立っているというのである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
姉と娘との間に立ッて、自分は外庭の方へ廻ッて往ッたが、見つけた、向うの垣根かきねの下に露を含んで、さも美しく、旭光あさひに映じて咲いていたの花を見つけた。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
吾が體内へ飮料食物を吸收するといふでも無く、意念の火の手を特に擧げるといふでも無いのに、午前一時より二時半頃までの氣合に比して、天明らかにあさひ昇る頃の氣合は、大に相違するで有らう。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
冬春にかぎらず雪の気物きものにふれてしものおきたるやうになる、是を里言りげんにシガといふ。戸障子としやうじすきよりも雪の気入りて坐敷ざしきにシガをなす時あり、此シガ朝噋あさひ温気あたゝまりをうくる処のはとけておつる。
たれたる形状かたち蝋燭らふそくのながれたるやうなれど、里地さとちのつらゝとたがひて屈曲くつきよく種々しゆ/″\のかたちをなして水晶すゐしやうにてたくみに作りなしたるがごとく、玲瓏れいろうとして透徹すきとをれるがあさひかゞやきたるはものにたぐふべきなしと