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旭日
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あさひ
ふりがな文庫
“
旭日
(
あさひ
)” の例文
紅き
石竹
(
せきちく
)
や紫の
桔梗
(
ききょう
)
を
一荷
(
いっか
)
に
担
(
かた
)
げて売に来る、
花売
(
はなうり
)
爺
(
おやじ
)
の笠の
檐
(
のき
)
に
旭日
(
あさひ
)
の光かがやきて、乾きもあえぬ花の露
鮮
(
あざ
)
やかに見らるるも嬉し。
銀座の朝
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ナポリへと志し給はゞ、明後日は
旭日
(
あさひ
)
のまだサンテルモ城(ナポリ府を横斷する丘陵あり、其
巓
(
いたゞき
)
の城を「カステル、サンテルモ」といふ)
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
その翌朝早く眼が覚めて窓の辺から外を眺めると、雪山の間から登りました
旭日
(
あさひ
)
の光が
大塔
(
だいとう
)
の
金輪
(
こんりん
)
に映じて居る様は実に美しいです。また一首
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
女子
(
おなご
)
の世に生れし
甲斐
(
かい
)
今日知りて
此
(
この
)
嬉しさ
果敢
(
はか
)
なや終り
初物
(
はつもの
)
、あなたは旅の御客、
逢
(
あう
)
も別れも
旭日
(
あさひ
)
があの
木梢
(
こずえ
)
離れぬ内
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ここに
燦
(
さん
)
として輝くのは、
旭日
(
あさひ
)
に映る白菊の、清香
芳
(
かん
)
ばしき明治大帝の皇后宮、
美子
(
はるこ
)
陛下のあれせられたことである。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
しかして余再び彼に帰し、彼再び我に和し、旧時の
団欒
(
だんらん
)
を回復し、我も彼の一
臂
(
ぴ
)
となり、彼をして
旭日
(
あさひ
)
の登るがごとく、勇者の
眠
(
ねむり
)
より醒めしがごとく
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
信長は一隅の柿の木の下に
佇
(
たたず
)
んで
旭日
(
あさひ
)
にてらてら
耀
(
かがや
)
いている真っ赤な実の、枝もたわわな姿に眼を
醒
(
さ
)
まされていた。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
行く/\
旭日
(
あさひ
)
未だ昇らず、
曉露
(
げうろ
)
の繁きこと恰も雨のごとし。霧は次第に
東山
(
とうざん
)
より晴れて、未だ
寢覺
(
ねざめ
)
に至らざるに、日影は早くも對岸の山の半腹に及びぬ。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
春の野に迷ひ出でたはつい
昨日
(
きのふ
)
、
旭日
(
あさひ
)
にうつる菜の花に、うかるゝともなく迷ふともなく、
廣野
(
ひろの
)
を
狹
(
せ
)
まく
今日
(
けふ
)
までは。思へば
今日
(
けふ
)
までは
怪
(
あや
)
しく過ぎにけり。
北村透谷詩集
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
特に風のない静かな夜のうちに出来、翌朝
旭日
(
あさひ
)
に輝いていることが多い。新雪表面に出来た場合にはスキー家たちが「葉雪」という特殊な名前で呼んでいる。
雪
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
旭日
(
あさひ
)
の広大なる光はほとばしって、それら荒々しい者どもの頭に火をつけたかのようだった。舌の根はゆるみ、冷笑や
罵詈
(
ばり
)
や歌声までが大火のように爆発した。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
それに材は檜で、只今、出来たばかりのことで、
木地
(
きじ
)
が白く
旭日
(
あさひ
)
に輝き、美事でありました。
幕末維新懐古談:70 木彫の楠公を天覧に供えたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
旭日
(
あさひ
)
の昇ってくる方角に、目に見えぬ
蓬莱
(
ほうらい
)
または
常世
(
とこよ
)
という仙郷の有ると思う考えかたは、この
大和島根
(
やまとしまね
)
を始めとして、遠くは西南の列島から、少なくとも台湾の
蕃族
(
ばんぞく
)
の一部までに
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
此時
(
このとき
)
夜
(
よ
)
は
全
(
まつた
)
く
明
(
あ
)
けて
碧瑠璃
(
へきるり
)
のやうな
東
(
ひがし
)
の
空
(
そら
)
からは、
爛々
(
らん/\
)
たる
旭日
(
あさひ
)
が
昇
(
のぼ
)
つて
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
木之助は
従兄
(
いとこ
)
の松次郎と組になって村をでかけた。松次郎は太夫さんなので、背中に
旭日
(
あさひ
)
と
鶴
(
つる
)
の絵が大きく
画
(
か
)
いてある黒い着物をき、
小倉
(
こくら
)
の
袴
(
はかま
)
をはき、
烏帽子
(
えぼし
)
をかむり、手に鼓を持っていた。
最後の胡弓弾き
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
紫に明け渡る夜を待ちかねて、ぬっと出る
旭日
(
あさひ
)
が、
岡
(
おか
)
より岡を
射
(
い
)
て、
万顆
(
ばんか
)
の
黄玉
(
こうぎょく
)
は一時に
耀
(
かがや
)
く紀の国から、
偸
(
ぬす
)
み来た
香
(
かお
)
りと思われる。この下を通るものは酔わねば出る事を許されぬ
掟
(
おきて
)
である。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
七兵衛が去った後の裏庭は
閑静
(
しずか
)
であった。
旭日
(
あさひ
)
の紅い樹の枝に折々
小禽
(
ことり
)
の啼く声が聞えた。差したる
風
(
かぜ
)
も無いに、落葉は相変らずがさがさと舞って飛んだ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
人間元より変な者、
目盲
(
めしい
)
てから
其
(
その
)
昔拝んだ
旭日
(
あさひ
)
の美しきを悟り、
巴里
(
パリー
)
に住んでから
沢庵
(
たくあん
)
の味を知るよし。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「そうさ、イギリスみたような強い国だ。イギリスでも驚くほど強くなった国で、
旭日
(
あさひ
)
の昇るごとくにこの頃は万国に名が輝いて、
良人
(
うちのひと
)
は新聞を読んでそういう事を知って居る」
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
一天
万乗
(
ばんじょう
)
の大君の、
御座
(
ぎょざ
)
の
側
(
かたわ
)
らにこの后がおわしましてこそ、日の本は天照大御神の末で、東海貴姫国とよばれ、八面
玲瓏
(
れいろう
)
の
玉芙蓉峰
(
ぎょくふようほう
)
を持ち、桜咲く
旭日
(
あさひ
)
の煌く国とよぶにふさわしく
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
岩に
堰
(
せ
)
かれ、
旭日
(
あさひ
)
にかがやいて、むせび落つる水のやや浅いところに
家鴨
(
あひる
)
数十羽が群れ遊んでいて、川に近い家々から湯の
烟
(
けむ
)
りがほの白くあがっているなど
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
よしや
脊
(
せ
)
に
暖
(
あたたか
)
ならずとも
旭日
(
あさひ
)
きら/\とさしのぼりて山々の峰の雪に移りたる景色、
眼
(
め
)
も
眩
(
くら
)
む
許
(
ばか
)
りの美しさ、
物腥
(
ものぐさ
)
き西洋の
塵
(
ちり
)
も
此処
(
ここ
)
までは
飛
(
とん
)
で来ず、
清浄
(
しょうじょう
)
潔白
実
(
げ
)
に
頼母敷
(
たのもしき
)
岐蘇路
(
きそじ
)
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
その当時の大阪は
摂津大掾
(
せっつだいじょう
)
がまだ
越路
(
こしじ
)
の名で
旭日
(
あさひ
)
の登るような勢いであり、そのほかに
弥津
(
やつ
)
太夫、
大隅
(
おおすみ
)
太夫、呂太夫の
錚々
(
そうそう
)
たるがあり、女義には
東猿
(
とうえん
)
、
末虎
(
すえとら
)
、
長広
(
ながひろ
)
、
照玉
(
てるぎょく
)
と堂々と
立者
(
たてもの
)
が
揃
(
そろ
)
っていた。
豊竹呂昇
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
日
(
ひ
)
の
本
(
もと
)
に
匂
(
にほ
)
ふ
旭日
(
あさひ
)
はヒマラヤの
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
市郎が
駅
(
しゅく
)
を抜けて
村境
(
むらざかい
)
に着いた頃には、
旭日
(
あさひ
)
が
已
(
すで
)
に
紅々
(
あかあか
)
と昇った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“旭日”の意味
《名詞》
あさひ。
(出典:Wiktionary)
旭
漢検準1級
部首:⽇
6画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“旭日”で始まる語句
旭日章
旭日旗
旭日昇天