“木地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きじ86.7%
きぢ13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
形式だけ見事だって面倒なばかりだから、みんな節約して木地きじだけで用を足している。はなはだ痛快である。天醜爛漫らんまんとしている。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これは彩色なしではあるが、木地きじのままでも、その物質そのままを感じ、また色彩をも感ずるように非常に苦心をしてったのであった。
そして、フーゼリンを全く拔き取つたアルコールをナラのおほ樽に入れて置くと、たる木地きぢと和合して、純粹のヰスキが出來る。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
やがまたれい丸太まるたわたるのぢやが、前刻さつきもいつたとほりくさのなかに横倒よこだふれになつてる、木地きぢ丁度ちやうどうろこのやうでたとへにもくいふがまつうわばみるで。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)