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木地
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きぢ
ふりがな文庫
“
木地
(
きぢ
)” の例文
そして、フーゼリンを全く拔き取つたアルコールをナラのおほ樽に入れて置くと、
樽
(
たる
)
の
木地
(
きぢ
)
と和合して、純粹のヰスキが出來る。
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
軈
(
やが
)
て
又
(
また
)
例
(
れい
)
の
木
(
き
)
の
丸太
(
まるた
)
を
渡
(
わた
)
るのぢやが、
前刻
(
さつき
)
もいつた
通
(
とほり
)
草
(
くさ
)
のなかに
横倒
(
よこだふ
)
れになつて
居
(
ゐ
)
る、
木地
(
きぢ
)
が
恁
(
か
)
う
丁度
(
ちやうど
)
鱗
(
うろこ
)
のやうで
譬
(
たとへ
)
にも
能
(
よ
)
くいふが
松
(
まつ
)
の
木
(
き
)
は
蝮
(
うわばみ
)
に
似
(
に
)
て
居
(
ゐ
)
るで。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
臭
(
くさ
)
いものの
蓋
(
ふた
)
を
除
(
と
)
れば
肥桶
(
こえたご
)
で、美事な形式を
剥
(
は
)
ぐと大抵は露悪になるのは知れ切つてゐる。形式丈美事だつて面倒な許だから、みんな節約して
木地
(
きぢ
)
丈で用を足してゐる。甚だ痛快である。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
思へばこの永の
年月
(
としつき
)
いつも裸にして傷つき易く激し易かりし吾が心の
木地
(
きぢ
)
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
その裸なるをよしとし、
露骨
(
むきつけ
)
なるをよしとしたわが心の
木地
(
きぢ
)
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
“木地”の意味
《名詞》
漆の塗り物の下地。
木目。
彫刻やろくろを使う細工で材料を粗く削ったもの。
(出典:Wiktionary)
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“木地”で始まる語句
木地師
木地屋
木地蝋塗