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目立
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めだ
ふりがな文庫
“
目立
(
めだ
)” の例文
母親
(
ははおや
)
の
歎
(
なげ
)
いたのも、
無理
(
むり
)
はありませんでした。この三びきの
子供
(
こども
)
が、
川中
(
かわなか
)
でいちばん
目立
(
めだ
)
って
美
(
うつく
)
しく
見
(
み
)
えたからであります。
赤い魚と子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
安井
(
やすゐ
)
は
黒
(
くろ
)
い
髮
(
かみ
)
に
油
(
あぶら
)
を
塗
(
ぬ
)
つて、
目立
(
めだ
)
つ
程
(
ほど
)
奇麗
(
きれい
)
に
頭
(
あたま
)
を
分
(
わ
)
けてゐた。さうして
今
(
いま
)
床屋
(
とこや
)
へ
行
(
い
)
つて
來
(
き
)
た
所
(
ところ
)
だと
言譯
(
いひわけ
)
らしい
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
與力
(
よりき
)
の
中
(
なか
)
でも、
盜賊方
(
たうぞくがた
)
と
地方
(
ぢかた
)
とは、
實入
(
みい
)
りが
多
(
おほ
)
いといふことを、
公然
(
こうぜん
)
の
祕密
(
ひみつ
)
にしてゐるだけあつて、
其
(
そ
)
の
裝
(
よそほ
)
ひでもまた
一際
(
ひときは
)
目立
(
めだ
)
つて
美々
(
びゝ
)
しかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
そして何處でもようござんす、
目立
(
めだ
)
たない
片端
(
かたはし
)
に席をおとんなさい。ゐたくなければ、
殿方
(
とのがた
)
が這入つていらしてから、長くゐる必要はありません。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
母親
(
はゝおや
)
は五十ばかり、
黒地
(
くろぢ
)
のコートに
目立
(
めだ
)
たない
襟卷
(
えりまき
)
して、
質素
(
じみ
)
な
服姿
(
みなり
)
だけれど、ゆつたりとして
然
(
しか
)
も
氣輕
(
きがる
)
さうな
風采
(
とりなり
)
。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
そのうちでも
爪
(
つめ
)
の
方
(
ほう
)
は、
三日
(
みっか
)
見
(
み
)
なけりゃ
目立
(
めだ
)
って
伸
(
の
)
びる
代物
(
しろもの
)
だ。——
指
(
ゆび
)
の
数
(
かず
)
で三百
本
(
ぽん
)
、
糠袋
(
ぬかぶくろ
)
に
入
(
い
)
れてざっと
半分
(
はんぶん
)
よ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
其處
(
そこ
)
で「アウト」「ストライキ」の
聲
(
こゑ
)
は
夕暮
(
ゆふぐれ
)
の
空
(
そら
)
に
響
(
ひゞ
)
いて、
審判者
(
アンパイヤー
)
の
上衣
(
うはぎ
)
の
一人
(
ひとり
)
黒
(
くろ
)
いのも
目立
(
めだ
)
つて
見
(
み
)
える。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
かういふ
場所
(
ばしよ
)
では、
白
(
しろ
)
い
貝殼
(
かひがら
)
が
一番
(
いちばん
)
よく
目立
(
めだ
)
つので、われ/\はこれを
貝塚
(
かひづか
)
と
呼
(
よ
)
んでをるのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
それはホンの三
尺
(
じゃく
)
四
方
(
ほう
)
位
(
くらい
)
の
小
(
ちい
)
さい
社
(
やしろ
)
なのですが、
見渡
(
みわた
)
す
限
(
かぎ
)
りただ
緑
(
みどり
)
の
一色
(
ひといろ
)
しかない
中
(
なか
)
に、そのお
宮丈
(
みやだけ
)
がくッきりと
朱
(
あか
)
く
冴
(
さ
)
えているので
大
(
たい
)
へんに
目立
(
めだ
)
つのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
この
帶
(
たい
)
には
偃松
(
はひまつ
)
のかはりに、いはやなぎ、しゃくなげ、なゝかまど、やまはんのき、べにばないちご
等
(
など
)
が
生育
(
せいいく
)
し、
特
(
とく
)
にしゃくなげはつや/\した
厚
(
あつ
)
い
葉
(
は
)
、
硬
(
こは
)
い
枝
(
えだ
)
、
美
(
うつく
)
しい
花
(
はな
)
が
目立
(
めだ
)
つので
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
冬の晩いちばん光つて
目立
(
めだ
)
つやつです
『春と修羅』
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
その
中
(
なか
)
にもいちばん
目立
(
めだ
)
って
美
(
うつく
)
しいのは
玉虫
(
たまむし
)
のおばさんでありました。
紫色
(
むらさきいろ
)
の
羽織
(
はおり
)
をきたおばさんは、
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
ろうとして
玉虫のおばさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
就中
(
なかんづく
)
一
番
(
ばん
)
目立
(
めだ
)
つのは
肉体
(
にくたい
)
の
外
(
ほか
)
に
霊魂
(
たましい
)
——つまりあなた
方
(
がた
)
の
仰
(
お
)
っしゃる
幽体
(
ゆうたい
)
が
見
(
み
)
えますことで……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
同情のあらはし方が
目立
(
めだ
)
たないからと言つて、慰めや
勵
(
はげ
)
ましにならぬといふことはないのです。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
叔母
(
をば
)
の
仕打
(
しうち
)
に、
是
(
これ
)
と
云
(
い
)
ふ
目立
(
めだ
)
つた
阿漕
(
あこぎ
)
な
所
(
ところ
)
も
見
(
み
)
えないので、
心
(
こゝろ
)
の
中
(
うち
)
では
少
(
すく
)
なからず
困
(
こま
)
つたが、
小六
(
ころく
)
の
將來
(
しやうらい
)
に
就
(
つ
)
いて
一口
(
ひとくち
)
の
掛合
(
かけあひ
)
もせずに
歸
(
かへ
)
るのは
如何
(
いか
)
にも
馬鹿々々
(
ばか/\
)
しい
氣
(
き
)
がした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
飛
(
と
)
んでもねえ。
駕籠
(
かご
)
に
乗
(
の
)
る
人
(
ひと
)
かつぐ
人
(
ひと
)
、
行
(
ゆ
)
く
先
(
さき
)
ァお
客
(
きゃく
)
のままだが、かついでるうちァ、こっちのままでげすぜ。——それ
竹
(
たけ
)
、なるたけ
往来
(
おうらい
)
の
人達
(
ひとたち
)
に
目立
(
めだ
)
つように、
腰
(
こし
)
をひねって
歩
(
ある
)
きねえ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
海賊船
(
かいぞくせん
)
は
此時
(
このとき
)
砲戰
(
ほうせん
)
もどかしとや
思
(
おも
)
ひけん、
中
(
なか
)
にも
目立
(
めだ
)
つ
三隻
(
さんせき
)
四隻
(
しせき
)
は
一度
(
いちど
)
に
船首
(
せんしゆ
)
を
揃
(
そろ
)
へて、
疾風
(
しつぷう
)
迅雷
(
じんらい
)
と
突喚
(
とつくわん
)
し
來
(
きた
)
る、
劍戟
(
けんげき
)
の
光
(
ひかり
)
晃
(
きらめ
)
く
其
(
その
)
甲板
(
かんぱん
)
には、
衝突
(
しやうとつ
)
と
共
(
とも
)
に
本艦
(
ほんかん
)
に
乘移
(
のりうつ
)
らんず
海賊
(
かいぞく
)
共
(
ども
)
の
身構
(
みがまへ
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
今
(
いま
)
も
鍛冶屋
(
かぢや
)
が
軒
(
のき
)
を
並
(
なら
)
べて、
其
(
そ
)
の
中
(
なか
)
に、
柳
(
やなぎ
)
とともに
目立
(
めだ
)
つのは
旅館
(
りよくわん
)
であります。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
もとよりなにひとつめぼしいものがなかったうちに、バイオリンが
目立
(
めだ
)
ちましたのですから、この
松蔵
(
まつぞう
)
にとってはなによりも
大事
(
だいじ
)
な
楽器
(
がっき
)
を
奪
(
うば
)
い
去
(
さ
)
られてしまいました。
海のかなた
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それで、
本当
(
ほんとう
)
に
深
(
ふか
)
い
深
(
ふか
)
い
統一状態
(
とういつじょうたい
)
に
入
(
はい
)
ったとなりますと、
私
(
わたくし
)
どもの
姿
(
すがた
)
はただ
一
(
ひと
)
つの
球
(
たま
)
になります。ここが
現世
(
げんせ
)
の
修行
(
しゅぎょう
)
と
幽界
(
ゆうかい
)
の
修行
(
しゅぎょう
)
との一ばん
目立
(
めだ
)
った
相違点
(
そういてん
)
かも
知
(
し
)
れませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
けれども
中
(
なか
)
には
別
(
べつ
)
に
是
(
これ
)
と
云
(
い
)
つて
目立
(
めだ
)
つ
程
(
ほど
)
の
立派
(
りつぱ
)
なものも
這入
(
はい
)
つてゐない。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのはずで、
赤
(
あか
)
いえり
巻
(
ま
)
きが、たくさん
汽車
(
きしゃ
)
から
降
(
お
)
りた
人
(
ひと
)
たちの
間
(
あいだ
)
でも、
目立
(
めだ
)
ったからでした。
赤いえり巻き
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
眼
(
め
)
を
伏
(
ふ
)
せて
二足許
(
ふたあしばかり
)
三四郎に近付いた時、突然
首
(
くび
)
を少し
後
(
うしろ
)
に引いて、まともに男を見た。
二重瞼
(
ふたへまぶち
)
の
切
(
きれ
)
長の落付いた恰好である。
目立
(
めだ
)
つて黒い
眉毛
(
まゆげ
)
の
下
(
した
)
に
活
(
い
)
きてゐる。同時に奇麗な歯があらはれた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
母
(
はは
)
ねこは、こう
子
(
こ
)
ねこにさとしたのでした。
高
(
たか
)
い
家
(
いえ
)
にはさまれて、
目立
(
めだ
)
たない
平家
(
ひらや
)
は、
比較的
(
ひかくてき
)
風
(
かぜ
)
もあたらなければ、
日
(
ひ
)
が
射
(
さ
)
すと、ブリキ
屋根
(
やね
)
から
陽炎
(
かげろう
)
の
立
(
た
)
ちそうな
日
(
ひ
)
もありました。
どこかに生きながら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一つのおもしろい
置
(
お
)
き
時計
(
どけい
)
が
目立
(
めだ
)
っていました。
角笛吹く子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“目”で始まる語句
目
目的
目出度
目前
目標
目貫
目覚
目論見
目下
目論