“黒地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろぢ75.0%
くろじ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつしか夏も夕影ゆふかげの、葉風すゞしき庭面にはおもにかろく、浮きたるそのすがた。黒地くろぢまだらしろかねの、雙葉もろはを風にうちまかせ花あるかたをたづね顏。
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
蒔繪まきゑではあるが、たゞ黒地くろぢ龜甲形きつかふがたきんいただけことで、べつたいして金目かねめものともおもへなかつた。御米およね唐棧たうざん風呂敷ふろしきしてそれをくるんだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
黒地くろじ金蒔絵きんまきえのお燭台の灯が、三つの影法師をひとつに集めて、大きく黒く、畳から壁へかけてゆれ倒している。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ギョッ! とした長庵、差し出された刀のつばに眼をらすと、黒地くろじに金で「喧嘩渡世」の四字。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)