病院びょういん)” の例文
もちろん、老人ろうじんこころざしとならなかったばかりか、B医師ビーいしは、老人ろうじんきだったらしいすいせんを病院びょういんにわえたのでありました。
三月の空の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくしおもうには、これだけのぜにつかうのなら、かたをさええれば、ここに二つの模範的もはんてき病院びょういん維持いじすることが出来できるとおもいます。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
母は、午前中はある病院びょういんのそうじおんなとしてはたらき、帰ってからは輸出向ゆしゅつむきのハンケチのへりかがりを内職ないしょくにしていた。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
それから、ガンのむれは、ヴェッテルンの岸にそって飛びました。しばらくすると、アンナ病院びょういんの上にきました。
旦那だんなさん。百八十りょうやって下さい。俥はもうみしみし云っていますし私はこれから病院びょういんへはいります。」
紫紺染について (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
というわけは、きのうの真夜中のことだが、雷鳴らいめいの最中にかきおか病院びょういんに怪人がしのびこんで、谷博士の病室をうちやぶり、博士を連れて、逃げてしまったのだ。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その秋の赤痢せきり流行りゅうこうのさい、親子おやこ五人ひとりものこらず赤痢せきりをやった。とうとう妻と子ども三人とはひと月ばかりのあいだに死亡しぼうし、花前は病院びょういんにあってそれを知らないくらいであった。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
それなら、人間にんげんちょうチブスがかねにうつるということもあるはずだし、人間にんげんのジフテリヤがかねにうつるということもあるはずである。それじゃかね病院びょういんたなければならないことになる。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「おっかさんはな、まだからだがよくならないので、土浦つちうら病院びょういんへいってるのだよ。よくなって退院たいいんしたら、じき林太郎のとこへかえしてやるから、きょうはがまんして帰っておくれ。」
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
はなしはべつに、あるまち病院びょういんで、まずしげなふうをした母親ははおや少年しょうねん二人ふたりが、待合室まちあいしつかたすみで、ちぢこまって、いていました。
きつねをおがんだ人たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれ生活せいかつはかくのごとくにしていた。あさは八き、ふく着換きかえてちゃみ、それから書斎しょさいはいるか、あるい病院びょういんくかである。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そのわけもはじめてわかった。母は、病院びょういんから帰ったあと、ハンケチのへりかがりをしていただけでは、この年のれがせないので、新しいしごとをはじめたのだ。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
かきおか病院びょういん
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
窃盗せっとう姦淫かんいん詐欺さぎうえてられているのだ。であるから、病院びょういん依然いぜんとして、まち住民じゅうみん健康けんこうには有害ゆうがいで、かつ不徳義ふとくぎなものである。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
二人ふたりは、いつかその病院びょういん病室びょうしつ案内あんないされたのでした。准尉じゅんいは、しろ衣物きもののそでにせきしるしのついたのをて、あし繃帯ほうたいしていました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
だが、よく日から学校の休みになった光吉こうきちは、母が病院びょういんからまわってくる時刻じこくをはかって、丸市まるいちマーケットへ出かけていった。どうしても母にかわってはたもちがやりたかったのだ。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
しろくもみねがくずれたころ、このれつは、広々ひろびろとした病院びょういんもんはいって、小砂利こじゃりうえかろやかなくつおとをたてたのであります。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、みち一筋ひとすじまちをはなれると、きゅうおおくなるのがれいでした。なかでも病院びょういん建物たてものうちは、このとかぎらず、いつも寂然せきぜんとしていました。
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「さっきまでいた病院びょういんと、こことのありさまは、なんというちがいだろう。」と、つぶやかずにいられませんでした。
だまされた娘とちょうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
翌日よくじつ午後ごごでありました。先生せんせいきつれられて、おんなおおい、幼稚園ようちえん生徒せいとたちは、ぞろぞろとまちなかあるいていました。病院びょういんへの途中とちゅうであります。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そののち、どうしたのか、しばらくおじさんは、えませんでした。あるのこと、とつぜんおじさんが、病院びょういんでなくなられたというらせがありました。
緑色の時計 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、ただちに病院びょういんへかつぎまれました。きずさいわいにあし挫折ざせつだけであって、ほかはたいしたことがなく、もとより生命せいめいかんするほどではなかったのです。
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるのこと、ふるくから、この病院びょういん出入でいりして、炊事婦すいじふ看護婦かんごふと、顔見知かおみしりという老婆ろうばが、ふいに、おたけのもとへやってきて、まえ約束やくそくがあるのだから
だまされた娘とちょうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あの、たかい、しろいえ病院びょういんだ。」と、伯父おじさんは、彼方かなたもりあいだえるおおきな建物たてものしました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
だいいちかんがえてみなさるがいい。人間にんげんは、うまや、うしや、いぬや、ねこのために、病院びょういんまでててやっているのに、わたしたちの病院びょういんというようなものを、まだてていない。
あらしの前の木と鳥の会話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ここは、病院びょういんの一しつでありました。そこには、五つになるおとこが、ろっこつカリエスにて、もうながらく入院にゅういんしていました。その看護かんごには、しんのおかあさんが、あたりました。
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、こんなさいに、どうしてか、いつか病院びょういんまどからた、あおぎりの幻覚げんかくかんだ。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「わたしのかおがいくらみにくいといったとて、よもやこれほどではあるまい。」といって、なおあたりをさまよっていました。すると、すぐとなりには狂人きょうじんれた病院びょういんがあったのです。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
たけは、少年しょうねんがなんというだろうかと、そのほうましたが、老婆ろうばとは、かねていとみえて、だまっていたので、いまさらこの病院びょういん未練みれんのあるはずがなし、そののうちに
だまされた娘とちょうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
病院びょういん屋上おくじょうると、きよらかなながれのように、いつもすずしいかぜいていました。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その子供こどもが、中学ちゅうがくがるころのこと、みちあるいていると、荷車にぐるまく、つよそうな若者わかものあいました。ふとかおをあわせると、いつか病院びょういんで、うでらなければぬといわれた少年しょうねんでした。
きつねをおがんだ人たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
ゆうちゃんの叔父おじさん、きょう病院びょういんへいったよ。」と、正二しょうじが、いいました。
海が呼んだ話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして墓地ぼちぎて、おかにさしかかりますと、そこにはおおきな病院びょういんがあります。かみながくうしろにらしたあねは、病院びょういん内部ないぶしのんで、病人びょうにんのいるへやを、一つ一つのぞいてあるきました。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
まれにはまったくそのらぬものもあったけれど、またなかには、よくその病院びょういんっていて、「その病気びょうきにかけては、二人ふたりとない名人めいじんだというはなしです。」と、いうものもあったので、彼女かのじょ
世の中のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
そこから、T町ティーまちまでは、とおかったのであります。ものによっても、一にちついやされたのです。じょうぶな叔母おばさんをつきそいにたのんで、彼女かのじょT町ティーまちにゆき、そして、病院びょういんもんをくぐったのでした。
世の中のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
主人しゅじんはそれ以来いらいいくたびとなく、病院びょういんかれをみまいました。
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)
いよいよすすんで、その病院びょういんへゆくになったのであります。
世の中のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)