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其内
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そのうち
ふりがな文庫
“
其内
(
そのうち
)” の例文
其内
(
そのうち
)
に和田三造さんと大隅さんとが平岡氏夫婦を案内して馬車を
下
(
お
)
りるのが見えた。自分達もレスタウランを出て皆さんと一緒に成つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「だから、
無理
(
むり
)
をしても、もう一二ヶ
月
(
げつ
)
の
所
(
ところ
)
丈
(
だけ
)
は
間
(
ま
)
に
合
(
あは
)
せるから、
其内
(
そのうち
)
に
何
(
ど
)
うかして
下
(
くだ
)
さいと、
安
(
やす
)
さんが
左
(
さ
)
う
云
(
い
)
ふんだつて」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其内
(
そのうち
)
に
識
(
し
)
るともなく父鬼村博士の陰謀に気付き、夜に昼を
継
(
つ
)
いで
歎
(
なげ
)
きかなしんだため、
到頭
(
とうとう
)
ひどく身体を壊してしまった。
国際殺人団の崩壊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
お
暇
(
いとま
)
ともならば
彌々
(
いよ/\
)
病人
(
びやうにん
)
の
伯父
(
おぢ
)
に
心配
(
しんぱい
)
をかけ、
痩世帶
(
やせせたい
)
に一日の
厄介
(
やくかい
)
も
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なり、
其内
(
そのうち
)
にはと
手紙
(
てがみ
)
ばかりを
遣
(
や
)
りて、
身
(
み
)
は
此處
(
こゝ
)
に
心
(
こゝろ
)
ならずも
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
りける。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
砂
(
すな
)
に
喰止
(
くひと
)
まる
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
ぬ
齒輪車
(
はぐるま
)
は、
一尺
(
いつしやく
)
進
(
すゝ
)
んではズル/″\、二三
尺
(
じやく
)
掻上
(
かきあが
)
つてはズル/″\。
其内
(
そのうち
)
に
車輪
(
しやりん
)
も
次第
(
しだい
)
々々に
砂
(
すな
)
に
埋
(
う
)
もれて、
最早
(
もはや
)
一寸
(
いつすん
)
も
動
(
うご
)
かなくなつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
三人
(
さんにん
)
が
各自
(
てんで
)
に
手分
(
てわけ
)
をして、
会員
(
くわいゝん
)
を
募集
(
ぼしう
)
する事に
成
(
な
)
つた、学校に
居
(
を
)
る者、
並
(
ならび
)
に
其以外
(
それいぐわい
)
の者をも
語合
(
かたら
)
つて、
惣勢
(
そうぜい
)
二十五
人
(
にん
)
も
得
(
え
)
ましたらうか、
其内
(
そのうち
)
過半
(
くわはん
)
は
予備門
(
よびもん
)
の学生でした
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
別
(
べつ
)
に
仔細
(
しさい
)
もなかつたと
見
(
み
)
えて、
其内
(
そのうち
)
靜
(
しづ
)
まつたが、
※弟
(
きやうだい
)
は
立
(
た
)
ちさうにもせず、まことに
常
(
つね
)
の
通
(
とほ
)
りに、
澄
(
すま
)
して
居
(
ゐ
)
たに
因
(
よ
)
つて、
餘
(
あま
)
り
不思議
(
ふしぎ
)
に
思
(
おも
)
うたから、
其日
(
そのひ
)
難
(
なん
)
なく
港
(
みなと
)
に
着
(
つ
)
いて
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
小生は少年の頃隣家に住ひ居りし故
能
(
よ
)
く人品を存じ居候が、翁は実に
迂人
(
うじん
)
にて世間利口に立廻る学者の様でなく誠に貴き所
有之
(
これある
)
人なりき。
其内
(
そのうち
)
閑を得たらんには一筆し
置度存
(
おきたくぞんじ
)
候。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
併
(
しか
)
し礼儀としても一度参上しなければなりません。いずれ
其内
(
そのうち
)
とよろしくお伝え下さい
白髪鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「まだ
引
(
ひ
)
かない。
其内
(
そのうち
)
電気にする
積
(
つもり
)
ださうだ。
洋燈
(
ランプ
)
は
暗
(
くら
)
くて
不可
(
いか
)
んね」と
答
(
こた
)
へてゐると、急に、
洋燈
(
ランプ
)
の事は忘れたと見えて
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
見
(
み
)
る/\
内
(
うち
)
に、
大陸
(
たいりく
)
の
影
(
かげ
)
も
名殘
(
なご
)
りなく、
眼界
(
がんかい
)
の
外
(
そと
)
に
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せてしまうと、
其内
(
そのうち
)
に
風
(
かぜ
)
はだん/\
烈
(
はげ
)
しくなつて
來
(
き
)
て、はては
印度洋
(
インドやう
)
で、
著名
(
なだい
)
の
颶風
(
タイフン
)
と
變
(
かは
)
つてしまつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そして「ロダンの承諾を得て
其内
(
そのうち
)
御招待
(
ごせうたい
)
を致しますから必ず今一度
入
(
い
)
らつしやい」と云はれた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
其内
(
そのうち
)
腰
(
こし
)
に
挟
(
はさ
)
んだ、
煮染
(
にし
)
めたやうな、なへ/\の
手拭
(
てぬぐひ
)
を
抜
(
ぬ
)
いて
克明
(
こくめい
)
に
刻
(
きざ
)
んだ
額
(
ひたひ
)
の
皺
(
しは
)
の
汗
(
あせ
)
を
拭
(
ふ
)
いて、
親仁
(
おやぢ
)
は
之
(
これ
)
で
可
(
よ
)
しといふ
気組
(
きぐみ
)
、
再
(
ふたゝ
)
び
前
(
まへ
)
へ
廻
(
まは
)
つたが、
旧
(
きう
)
に
依
(
よ
)
つて
貧乏動
(
びんぼうゆるぎ
)
もしないので
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今日
(
こんにち
)
になつて見ると、右の会員の
変遷
(
へんせん
)
は
驚
(
おどろ
)
く
可
(
べ
)
き
者
(
もの
)
で、
其内
(
そのうち
)
死亡
(
しばう
)
した
者
(
もの
)
、
行方不明
(
ゆくへふめい
)
の
者
(
もの
)
、
音信不通
(
いんしんふつう
)
の
者
(
もの
)
等
(
など
)
が有るが、知れて
居
(
ゐ
)
る
分
(
ぶん
)
では、
諸機械
(
しよきかい
)
の
輸入
(
ゆにふ
)
の
商会
(
しやうくわい
)
に
居
(
ゐ
)
る
者
(
もの
)
が
一人
(
ひとり
)
、
地方
(
ちはう
)
の
判事
(
はんじ
)
が
一人
(
ひとり
)
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「
其内
(
そのうち
)
には
又
(
また
)
屹度
(
きつと
)
好
(
い
)
い
事
(
こと
)
があつてよ。さう/\
惡
(
わる
)
い
事
(
こと
)
ばかり
續
(
つゞ
)
くものぢやないから」と
夫
(
をつと
)
を
慰
(
なぐ
)
さめる
樣
(
やう
)
に
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
があつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
見渡
(
みわた
)
す
限
(
かぎ
)
り
雲煙
(
うんゑん
)
渺茫
(
べうぼう
)
たる
大空
(
おほぞら
)
に
漂蕩
(
へうたう
)
して、
西
(
にし
)
も、
東
(
ひがし
)
も
定
(
さだ
)
めなき
今
(
いま
)
、
何時
(
いつ
)
大陸
(
たいりく
)
に
達
(
たつ
)
して、
何時
(
いつ
)
橄欖島
(
かんらんたう
)
に
赴
(
おもむ
)
き
得
(
う
)
べしといふ
目的
(
あて
)
もなければ、
其内
(
そのうち
)
に
豫定
(
よてい
)
の廿五
日
(
にち
)
も
※
(
す
)
ぎ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
さうして
巴里
(
パリイ
)
へ来た当座も自動車の上の
少女
(
をとめ
)
、劇場で見る貴婦人、街を歩く
巴里女
(
パリイジエンヌ
)
をやつぱりそんな気分で眺めて居た。
生憎
(
あいにく
)
其内
(
そのうち
)
に隠れた方の事が自分の目に見え出して来た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
其内
(
そのうち
)
に
金港堂
(
きんこうどう
)
に
云々
(
しか/″\
)
の計画が有ると
云
(
い
)
ふ事が耳に
入
(
い
)
つた、
其前
(
そのぜん
)
から
達筆
(
たつぴつ
)
の
山田
(
やまだ
)
が思ふやうに
原稿
(
げんかう
)
を
寄来
(
よこ
)
さんと
云
(
い
)
ふ
怪
(
あやし
)
むべき事実が有つたので、
這
(
こ
)
は
捨置
(
すてお
)
き
難
(
がた
)
しと
石橋
(
いしばし
)
と
私
(
わたし
)
とで
山田
(
やまだ
)
に
逢
(
あひ
)
に
行
(
ゆ
)
きました
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
凡
(
すべ
)
てを
差
(
さ
)
し
引
(
ひ
)
いて
手元
(
てもと
)
に
殘
(
のこ
)
つた
有金
(
ありがね
)
は、
約
(
やく
)
二千
圓
(
ゑん
)
程
(
ほど
)
のものであつたが、
宗助
(
そうすけ
)
は
其内
(
そのうち
)
の
幾分
(
いくぶん
)
を、
小六
(
ころく
)
の
學資
(
がくし
)
として、
使
(
つか
)
はなければならないと
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其内
(
そのうち
)
で野々宮さんは尤も多忙に見えた。部屋の入口に顔を
出
(
だ
)
した三四郎を、
一寸
(
ちよつと
)
見て、
無言
(
むげん
)
の儘
近寄
(
ちかよ
)
つて
来
(
き
)
た。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
二人
(
ふたり
)
はしばらく時候の話をした。代助はすぐ三千代の様子を聞いて見たかつた。然しそれが
何
(
ど
)
う云ふものか聞き
悪
(
にく
)
かつた。
其内
(
そのうち
)
通例の挨拶も
済
(
す
)
んで仕舞つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其内
(
そのうち
)
に時は段々
移
(
うつ
)
つた。代助は断えず置時計の
針
(
はり
)
を見た。又
覗
(
のぞ
)
く様に、
軒
(
のき
)
から
外
(
そと
)
の
雨
(
あめ
)
を見た。
雨
(
あめ
)
は依然として、
空
(
そら
)
から
真直
(
まつすぐ
)
に
降
(
ふ
)
つてゐた。
空
(
そら
)
は
前
(
まへ
)
よりも稍
暗
(
くら
)
くなつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其時何かの拍子で、気が
緩
(
ゆる
)
んで、其十円をくづして仕舞つた。実は今夜の会費も
其内
(
そのうち
)
から
出
(
で
)
てゐる。自分の
許
(
ばかり
)
ではない。与次郎のもその
内
(
うち
)
から
出
(
で
)
てゐる。あとには、漸やく二三円残つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
漢検準1級
部首:⼋
8画
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
“其内”で始まる語句
其内部