せい)” の例文
そして、撮影法さつえいほうにも、現像法げんぞうほうにも、無論むろんせい裝置そうちにも改善かいぜんくはへてさらに何まいかをこゝろみたが、あゝ、それは何といふ狂喜けうきだつたか?
といって、おつゆきうえちていたニッケルせいのハモニカをひろげました。それはいつか太郎たろういているのをおぼえがあるのでした。
雪の国と太郎 (新字新仮名) / 小川未明(著)
道はまるっきりコンクリートせいの小川のようになってしまって、もう二十分とつづけて歩けそうにもありませんでした。
ガドルフの百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「まず敵の築丘ちくきゅうや櫓をさきに粉砕してしまわなければ味方はどうにも働くことができません。それには発石車はっせきしゃせいしてしらみつぶしに打ち砕くがよいでしょう」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
巧に顔の皮をはいで、はくせいにして、その上から化粧を施せば、立派な「人肉の面」が出来上るに相違ない。
百面相役者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
宝暦年中平賀鳩渓きうけい(源内)火浣布をはじめてせいし、火浣布考くわくわんふかうあらはし、和漢の古書を引、本朝未曾有みそう奇工きこうほこれり。ぼつしてのち其術そのじゆつつたはらず、好事家かうづか憾事かんじとす。
遠國ゑんごくやまからすのだといふ模擬まがひおもだいへゴムせいおもてつた下駄げたけてるものもある。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
これはちょうど今日こんにちあるみにゅーむせい水筒すいとうおなじようにみづれてげたものにちがひはありません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
カスタード(牛乳ぎうにう鷄卵たまごとに砂糖さたうれてせいしたるもの)、鳳梨パイナツプル、七面鳥めんてう燒肉やきにく、トッフィー(砂糖さたう牛酪バターせいしてかたいた菓子くわし)、それに牛酪バターつきの𤍠あつ炕麺麭やきぱん
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
彼がこの大鍋おおなべの中で倫敦のすすを洗い落したかと思うとますますその人となりがしのばるる。ふと首を上げると壁の上に彼が往生おうじょうした時に取ったという漆喰しっくいせい面型マスクがある。この顔だなと思う。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御嶽山おんたけさんはうからかへ人達ひとたちは、お百草ひやくさうといふくすりをよく土産みやげつてました。お百草ひやくさうは、あのたかやまうへれるいろ/\なくさからせいした練藥ねりぐすりで、それをたけかはうへべてあるのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
すみのほうには、アメリカせいりいすがありますし、窓ぎわのテーブルには、美しくぬいとりをしたビロードのきれがかけてあります。それから、ベッドには美しいおおいがかけてあります。
御膳汁粉ごぜんじるこふのが普通なみ汁粉しるこで、それから紅餡べにあんふのがある、これ白餡しろあんなか本紅ほんべにれただけのものぢやが、口熱こうねつ冷却さますとかまうす事ぢや、それ塩餡しほあんふのがある、これべつせいすのではない
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
深井の二君は精密せいみつなる地図をせいせられたり、利根河上流の模様もやうは将来すこぶる改正をえうするなり、上越国界にいたりても同じく改正を要すれども、なほ精確せいかくを得んには向後尚一国上越及岩代の三ヶ国より
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
既に服飾ふくしよくの部に於てもべしが如く、土器どき表面ひやうめん押紋おしもんを撿すれば、コロボツクルが種々しゆ/″\み物、織り物、及びひもの類を有せしことあきらかにして、從つてふくろせいする事抔も有りしならんと想像そうざうせらる。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
「この時計とけいも、あすこの露店ろてんったのだ。スイスせいのなかなか正確せいかくなやつで。」と、おじさんは、時計とけいをうでからはずして、ぼくたちにせました。
緑色の時計 (新字新仮名) / 小川未明(著)
宝暦年中平賀鳩渓きうけい(源内)火浣布をはじめてせいし、火浣布考くわくわんふかうあらはし、和漢の古書を引、本朝未曾有みそう奇工きこうほこれり。ぼつしてのち其術そのじゆつつたはらず、好事家かうづか憾事かんじとす。
えいせいで、シイ・テツサア四・五鏡玉レンズ、千百六十分の一べうまでくシヤツタア付の、手ふだかたレフレツクス、しろようとしてはほとんどこの上ないものといつて差支さしつかへないのだが
いまはすっかり青ぞらにかわったその天頂てんちょうから四方の青白い天末てんまつまでいちめんはられたインドラのスペクトルせいの網、その繊維せんい蜘蛛くものより細く、その組織そしき菌糸きんしより緻密ちみつ
インドラの網 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それらのおもちゃは、びっこのおんなのお人形にんぎょうや、セルロイドせいのサンタクロースにたおじいさんや、うまや、こわれかかった汽車きしゃや、そのほか絵本えほんなどでありました。
赤いガラスの宮殿 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あの手せい暗箱あんはこをこしらへたころ、毎日目ろくながめてはたのしんでゐたころ車の疾走しつそうなどを大さわぎでうつしてよろこんでゐたころ、それらをおもひ返すと、わたしむねには何かしらへんさびしさがいてくる。
○山にいらといふ草あり、その皮をせいしてあさかへて用をす。
おじさんは、竹夫たけおから、香炉こうろをうけとると、また、もとのごとく、だいうえにのせました。そのそばに、ニッケルせいの、あしながい、あおいかさをかぶった、ランプがありました。
ひすいの玉 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ねえさんは、ニッケルせい子供持こどももちのをってきてくださいました。りょうちゃんは、よろこんで
小さな弟、良ちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ちがう。戦争前せんそうまえのドイツせいさ。これなら、かもでも、きじでも、なんでもてるよ。こんどうずらちにいこうとおもっている。」と、こうこたえて、青服あおふくは、獲物えものをみつめるように
春はよみがえる (新字新仮名) / 小川未明(著)
この一げきで、さしも精巧せいこうなドイツせいも、銃身じゅうしんがみにくくがってしまいました。
春はよみがえる (新字新仮名) / 小川未明(著)
それだけでも、とお人々ひとびとあしをとめて、をひくに十ぶんといえますが、もう一つ、このまどうちへ、セルロイドせいの、おおきなはだかのキューピーがかざられて、いっそうの注意ちゅういをひきました。
戦争はぼくをおとなにした (新字新仮名) / 小川未明(著)
このあつくにから、世界せかいのいたるところへ、はるばる輸出ゆしゅつされるココアのかんや、チョコレートのブリキせいはこうえに、くまががさをさして、やしののある野原のはらおどっているがあります。
白いくま (新字新仮名) / 小川未明(著)