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立寄
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たちよ
ふりがな文庫
“
立寄
(
たちよ
)” の例文
紙
(
かみ
)
づつみの
鹽煎餅
(
しほせんべい
)
と、
夏蜜柑
(
なつみかん
)
を
持
(
も
)
つて、
立寄
(
たちよ
)
つて、
言
(
ことば
)
も
通
(
つう
)
ぜず
慰
(
なぐさ
)
めた
人
(
ひと
)
がある。
私
(
わたし
)
は、
人
(
ひと
)
のあはれと、
人
(
ひと
)
の
情
(
なさけ
)
に
涙
(
なみだ
)
ぐんだ——
今
(
いま
)
も
泣
(
な
)
かるゝ。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ハッと思う
中
(
うち
)
に、貴婦人は
昨夜
(
ゆうべ
)
の如く、長い
裾
(
すそ
)
を
曳
(
ひ
)
いてするすると窓の口へ
立寄
(
たちよ
)
って、
両肱
(
りょうひじ
)
を張って少し
屈
(
かが
)
むかと見えたが、何でも全身の力を両腕に籠めて
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
と
云
(
い
)
ふのは、お
糸
(
いと
)
が
長唄
(
ながうた
)
の
稽古
(
けいこ
)
帰りに
毎朝
(
まいあさ
)
用もないのに
屹度
(
きつと
)
立寄
(
たちよ
)
つて見る、
其
(
そ
)
れをば
長吉
(
ちやうきち
)
は必ず待つてゐる
様子
(
やうす
)
で
其
(
そ
)
の時間
頃
(
ごろ
)
には
一足
(
ひとあし
)
だつて窓の
傍
(
そば
)
を去らない。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
重田
(
しげた
)
さんが
立寄
(
たちよ
)
った。重田さんは
隣字
(
となりあざ
)
の人で、気が少し変なのである。
躁暴狂
(
そうぼうきょう
)
でもなく、
憂欝狂
(
ゆううつきょう
)
と云う訳でもなく、唯家業の農を
抛擲
(
ほうてき
)
してぶらぶら歩いて居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
『
私
(
わたくし
)
は
中食後
(
ちゅうじきご
)
散歩
(
さんぽ
)
に
出掛
(
でか
)
けましたので、ちょっと
立寄
(
たちよ
)
りましたのです。もうまるで
春
(
はる
)
です。』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
うたがひは
懸
(
か
)
かる
柳闇花明
(
りうあんくわめい
)
の
里
(
さと
)
の
夕
(
ゆふ
)
べ、うかるヽ
先
(
さ
)
きの
有
(
あ
)
りやと
見
(
み
)
れど
品行方正
(
ひんかうはうせい
)
の
受合人
(
うけあいて
)
多
(
をう
)
ければ
事
(
こと
)
はいよいよ
闇黒
(
くらやみ
)
になりぬ、さりながら
怪
(
あや
)
しきは
退院
(
たいヽん
)
がけに
何時
(
いつ
)
も
立寄
(
たちよ
)
る
某
(
そ
)
れの
家
(
いゑ
)
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ちよい/\
年
(
ねん
)
に四五
回位
(
くわいくら
)
ゐは、
他
(
ほか
)
を
表面採集
(
へうめんさいしふ
)
の
序
(
つい
)
でに
立寄
(
たちよ
)
つて、
磨石斧
(
ませきふ
)
、
石劒折
(
せきけんをれ
)
、
打石斧
(
だせきふ
)
、
其他
(
そのた
)
を
拾
(
ひろ
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、四十
年
(
ねん
)
六
月
(
ぐわつ
)
十四
日
(
か
)
に、
一人
(
ひとり
)
で
加瀬
(
かせ
)
、
駒岡
(
こまをか
)
から、
此方
(
こつち
)
へ
採集
(
さいしふ
)
に
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
も
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
役所よりの
帰途
(
きと
)
、予が家に
立寄
(
たちよ
)
り、今日
俸給
(
ほうきゅう
)
を受取りたりとて、
一歩銀
(
いちぶぎん
)
廿五両
包
(
づつみ
)
二
個
(
こ
)
を
手拭
(
てぬぐい
)
にくるみて
提
(
さ
)
げ来られ、予が
妻
(
さい
)
に
示
(
しめ
)
し、
今日
(
きょう
)
貰
(
もらっ
)
て来ました、
勇気
(
ゆうき
)
はこれに在りとて
大笑
(
たいしょう
)
せられたり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
市郎も
立寄
(
たちよ
)
って
検
(
あらた
)
めた。彼は医師である。左右の人々に
吩附
(
いいつ
)
けて、
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
もお杉を我家へ
舁
(
か
)
き入れさせた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
両国橋
(
りやうごくばし
)
と
新大橋
(
しんおほはし
)
との
間
(
あひだ
)
を
一𢌞
(
ひとまはり
)
した
後
(
のち
)
、
長吉
(
ちやうきち
)
はいよ/\浅草の
方
(
はう
)
へ帰らうと決心するにつけ、「もしや」といふ一念にひかされて再び
葭町
(
よしちやう
)
の
路地口
(
ろぢぐち
)
に
立寄
(
たちよ
)
つて見た。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
間
(
あひ
)
の
宿
(
しゆく
)
で、
世事
(
せじ
)
の
用
(
よう
)
は
聊
(
いさゝ
)
かもなかつたのでありますが、
可懷
(
なつかしさ
)
の
餘
(
あま
)
り、
途中
(
とちう
)
で
武生
(
たけふ
)
へ
立寄
(
たちよ
)
りました。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
私
(
わたくし
)
は
中食後
(
ちゆうじきご
)
散歩
(
さんぽ
)
に
出掛
(
でか
)
けましたので、
些
(
ちよつ
)
と
立寄
(
たちよ
)
りましたのです。もう
全然
(
まるで
)
春
(
はる
)
です。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
やがて
其秋
(
そのあき
)
には、
殘
(
のこ
)
らず
貝塚
(
かいづか
)
は
開
(
ひら
)
かれて、
畑
(
はたけ
)
と
成
(
な
)
つて
了
(
しま
)
つたが、それでも
余等
(
よら
)
は
未練
(
みれい
)
に
引
(
ひ
)
かされて、
表面採集
(
ひやうめんさいしふ
)
に
時々
(
とき/″\
)
立寄
(
たちよ
)
るが、
其後
(
そののち
)
とても、
土偶
(
どぐう
)
を
得
(
え
)
、
磨石斧
(
ませきふ
)
を
得
(
え
)
、三十七
年
(
ねん
)
の九
月
(
ぐわつ
)
には
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
其
(
そ
)
れをば通りがゝりの人が四人も五人もぼんやり立つて見てゐるので、
長吉
(
ちやうきち
)
はいゝ都合だと同じやうに
釣
(
つり
)
を
眺
(
なが
)
める
振
(
ふり
)
で
其
(
そ
)
のそばに
立寄
(
たちよ
)
つたが、もう立つてゐるだけの力さへなく
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
加之
(
しか
)
も
眼眩
(
まばゆ
)
きばかりに美しく着飾った貴婦人で、するすると窓の
側
(
そば
)
へ
立寄
(
たちよ
)
って、何か物を
投出
(
なげだ
)
すような手真似をしたが、窓は
先刻
(
せんこく
)
私が
確
(
たしか
)
に
鎖
(
と
)
じたのだから、
迚
(
とて
)
も自然に
開
(
あ
)
く筈はない。
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
御堂
(
おどう
)
は申すまでもありません、下の
仮庵室
(
かりあんじつ
)
なども
至極
(
しごく
)
その
涼
(
すずし
)
いので、ほんの
草葺
(
くさぶき
)
でありますが、
些
(
ち
)
と御帰りがけにお
立寄
(
たちよ
)
り、御休息なさいまし。
木葉
(
きのは
)
を
燻
(
くす
)
べて
渋茶
(
しぶちゃ
)
でも献じましょう。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今日
(
きょう
)
この
町
(
まち
)
を
何
(
なに
)
かの
用
(
よう
)
でちょっと
通掛
(
とおりかか
)
ったので、この
場所
(
ばしょ
)
へ
立寄
(
たちよ
)
ったとのことで。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
斯
(
か
)
くして四
時
(
じ
)
頃
(
ごろ
)
に
發掘
(
はつくつ
)
を
止
(
や
)
め、
同邸
(
どうてい
)
を
辭
(
じ
)
し、
公爵
(
こうしやく
)
は
汽車
(
きしや
)
にて
歸京
(
ききやう
)
せられ、
博士
(
はかせ
)
と
水谷氏
(
みづたにし
)
とは、
余
(
よ
)
と
共
(
とも
)
に
權現臺
(
ごんげんだい
)
の
遺跡
(
ゐせき
)
を
廻
(
まは
)
り、それから、わが
太古遺物陳列所
(
たいこゐぶつちんれつじよ
)
に
立寄
(
たちよ
)
つて、
故
(
こ
)
飯田氏
(
いひだし
)
の
採集品
(
さいしふひん
)
を一
見
(
けん
)
し
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
翌年
(
よくねん
)
一月
(
いちぐわつ
)
、
親類見舞
(
しんるゐみまひ
)
に、
夫人
(
ふじん
)
が
上京
(
じやうきやう
)
する。ついでに、
茅屋
(
ばうをく
)
に
立寄
(
たちよ
)
るといふ
音信
(
たより
)
をうけた。ところで、いま
更
(
さら
)
狼狽
(
らうばい
)
したのは、その
時
(
とき
)
の
厚意
(
こうい
)
の
萬分
(
まんぶん
)
の
一
(
いち
)
に
報
(
むく
)
ゆるのに
手段
(
しゆだん
)
がなかつたためである。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今日
(
けふ
)
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
を
何
(
なに
)
かの
用
(
よう
)
で
些
(
ちよつ
)
と
通掛
(
とほりかゝ
)
つたので、
此
(
こ
)
の
場所
(
ばしよ
)
へ
立寄
(
たちよ
)
つたとのことで。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それがために
意地汚
(
いぢきたな
)
く、
歸途
(
かへり
)
に
恁
(
か
)
うした
場所
(
ばしよ
)
へ
立寄
(
たちよ
)
つた
次第
(
しだい
)
ではない。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
處
(
ところ
)
で、その、お
差支
(
さしつかへ
)
のなさを
裏
(
うら
)
がきするため、
豫
(
かね
)
て
知合
(
しりあひ
)
ではあるし、
綴蓋
(
とぢぶた
)
の
喜多
(
きた
)
の
家内
(
かない
)
が、
折
(
をり
)
からきれめの
鰹節
(
かつをぶし
)
を
亻
(
にんべん
)
へ
買出
(
かひだ
)
しに
行
(
ゆ
)
くついでに、その
姉
(
ねえ
)
さんの
家
(
うち
)
へ
立寄
(
たちよ
)
つて、
同行三人
(
どうかうさんにん
)
の
日取
(
ひどり
)
をきめた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
勿論
(
もちろん
)
、
田端
(
たばた
)
から
帰
(
かへ
)
りがけに、
直
(
す
)
ぐに
園
(
その
)
の
家
(
いへ
)
に
立寄
(
たちよ
)
つたのであるが。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
寄
常用漢字
小5
部首:⼧
11画
“立”で始まる語句
立
立派
立退
立停
立場
立上
立出
立竦
立籠
立塞