-
トップ
>
-
四方
>
-
しはう
四方山の中に立ちたる高さ三百尺の
一孤邱、段々畠の上に
些の橄欖の樹あり、
土小屋五六其
額に巣くふ。馬上ながらに
邱上を一巡す。
それを
石橋と
私とで
頻に
掘出しに
掛つた、すると
群雄四方より
起つて、
響の声に
応ずるが
如しです、
是が
硯友社創立の
導火線と
成つたので
今にも
自分の
住んでゐる
宿が、
四方の
山から
流れて
來る
雨の
中に
浸かつて
仕舞ひさうで、
心配でならなかつたと
云ふ
話をした。
まだ
方角も
確でない。
旅馴れた
身は
野宿の
覺悟で、
幽に
黒雲の
如き
低い
山が
四方を
包んだ、
灰のやうな
渺茫たる
荒野を
足にまかせて
辿ること
二里ばかり。
廻りの五
疋も一ぺんにぱつと
四方へちらけやうとしましたが、はじめの
鹿が、ぴたりととまりましたのでやつと
安心して、のそのそ
戻つてその
鹿の
前に
集まりました。
悠然と
車上に
搆へ
込んで
四方を
睥睨しつゝ
駆けさせる時は
往来の
奴が
邪魔でならない右へ
避け左へ
避け、ひよろひよろもので
往来を
叱咜されつゝ歩く時は
車上の奴
がが
癇癪でならない。
とて
下を
向いて
歎息の
聲を
洩らすに、どうも
何とも、
私は
悉皆世上の
事に
疎しな、
母もあの
通りの
何であるので、
三方四方埓も
無い
事に
成つてな、
第一は
此娘の
氣が
狹いからではあるが
四方より花吹き入れて
鳰の海 芭蕉
熊
四方を
顧て
走り
去て行方しれず。
友はみな
或日四方に散り
行きぬ
宗助は
何處へ
行つて、
宜道のゐる
所を
教へて
貰はうかと
考へながら、
誰も
通らない
路の
眞中に
立つて
四方を
見回した。
さて
我楽多文庫の名が
漸く
書生間に知れ
渡つて来たので、
四方から入会を
申込む、社運隆盛といふ
語を
石橋が
口癖のやうに言つて
喜んで
居たのは
此頃でした
鹿はそれからみんなばらばらになつて、
四方から
栃のだんごを
囲んで
集まりました。
猶子先づ
屏風を
借り
得て、
庭に
牡丹叢を
蔽ひ、
人の
窺ふことを
許さず。
獨り
其の
中にあり。
窠の
四方を
掘り、
深さ
其の
根に
及び、
廣さ
人を
容れて
坐す。
唯紫粉と
紅と
白粉を
齎らし
入るのみ。
あのやうな
良人を
持つ
身の
何が
不足で
劔の
刃渡りするやうな
危險い
計較をするのやら、
可愛さうにあの
人の
好い
仲町の
姉さんまでを
引合ひにして
三方四方嘘で
固めて、
此足はまあ
何處へ
向く
山田は
出嫌ひであつたが、
私は
飛行自由の
方であるから、
四方に
交を
結びました、
処が
予備門内を
普く
尋ねて見ると、なか/\
斯道の
好者が
潜伏して
居るので
さうかといつて、
此情熱を
焚き
盡す
程の
烈しい
活動には
無論出會はなかつた。
彼の
血は
高い
脉を
打つて、
徒らにむづ
痒く
彼の
身體の
中を
流れた。
彼は
腕組をして、
坐ながら
四方の
山を
眺めた。
四方の
夜の
鬼神をまねき
時立留つて
四方を
屹と
見てあ