トップ
>
瓜
>
うり
ふりがな文庫
“
瓜
(
うり
)” の例文
「おやおや、まあ。めずらしい大きな
瓜
(
うり
)
だこと、さぞおいしいでしょう。うちへ
持
(
も
)
って
帰
(
かえ
)
って、おじいさんと
二人
(
ふたり
)
で
食
(
た
)
べましょう。」
瓜子姫子
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
同
(
おな
)
じ
式
(
しき
)
、
同
(
おな
)
じ
紋
(
もん
)
。
瓜
(
うり
)
を
二
(
ふた
)
ツの
類型土器
(
るゐけいどき
)
が
各地
(
かくち
)
から
出
(
で
)
るのである。それ
等
(
ら
)
の
數
(
すう
)
から
考
(
かんが
)
へても、
大仕掛
(
おほじかけ
)
を
以
(
もつ
)
て
土器
(
どき
)
を
製造
(
せいざう
)
したと
云
(
い
)
へる。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
それ、後家の後見、和尚の
姪
(
めい
)
、芸者の兄、近頃女学生のお兄様、もっと新しく女優の監督にて候ものは、いずれも
瓜
(
うり
)
の
蔓
(
つる
)
の
茄子
(
なす
)
である。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「おう……
天目山
(
てんもくざん
)
であいはてた、父の勝頼、また兄の太郎
信勝
(
のぶかつ
)
に、さても
生写
(
いきうつ
)
しである……。あの
戦
(
いくさ
)
のあとで
検分
(
けんぶん
)
した
生首
(
なまくび
)
に
瓜
(
うり
)
二つじゃ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
踊
(
をど
)
つて
唄
(
うた
)
うて
渇
(
かつ
)
した
喉
(
のど
)
に
其處
(
そこ
)
に
瓜
(
うり
)
が
作
(
つく
)
つてあるのを
知
(
し
)
れば
竊
(
ひそか
)
に
瓜
(
うり
)
や
西瓜
(
すゐくわ
)
を
盗
(
ぬす
)
んで
路傍
(
みちばた
)
の
草
(
くさ
)
の
中
(
なか
)
に
打
(
う
)
ち
割
(
わ
)
つた
皮
(
かは
)
を
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
てゝ
行
(
ゆ
)
くのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
さりながら慈悲深き
弥陀尊
(
みだそん
)
はそのままには置き給わず、日影の東に回るや否、情ある佐太郎を
遣
(
つか
)
わし給えり、彼は
瓜
(
うり
)
、
茄子
(
なす
)
、
南瓜
(
かぼちゃ
)
、
大角豆
(
ささげ
)
空家
(新字新仮名)
/
宮崎湖処子
(著)
こま/\した幾つかの小さな畑に
区劃
(
くくわく
)
され、豆やら大根やら
黍
(
きび
)
やら
瓜
(
うり
)
やら——様々なものがごつちやに、
風
(
ふう
)
も
態
(
ざま
)
もなく
無闇
(
むやみ
)
に仕付けられた。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
ソレカラ江戸市中
七夕
(
たなばた
)
の飾りには、笹に短冊を付けて
西瓜
(
すいか
)
の
切
(
きれ
)
とか
瓜
(
うり
)
の
張子
(
はりこ
)
とか
団扇
(
うちわ
)
とか云うものを吊すのが江戸の風である。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
その
遅
(
おそ
)
きとは三月にはじめて梅の花を見、五月の
瓜
(
うり
)
・
茄子
(
なす
)
を
初物
(
はつもの
)
とす。山中にいたりては山桜のさかり四月のすゑ五月にいたる所もあるなり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
かみなりに家を焼かれて
瓜
(
うり
)
の花。そんな古人の句の
酸鼻
(
さんび
)
が、胸に焦げつくほどわかるのだ。私は、人間の資格をさえ、
剥奪
(
はくだつ
)
されていたのである。
鴎
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「ほう、そういえば、房枝とあの奥様とは、どこか似ているじゃないか。似ているどころじゃない、そっくり
瓜
(
うり
)
二つだよ」
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
あっちにもこっちにも子供が
瓜
(
うり
)
に飛びついたときのようなよろこびの声や何とも云いようない深いつつましいためいきの音ばかりきこえました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
今までは誰も気づかなかったが、この日の祭壇にも
瓜
(
うり
)
茄子
(
なす
)
の牛馬、もしくは初物の野菜果実などを供えることが、かなり著しく
盆棚
(
ぼんだな
)
と似ている。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
世の中には、顔でさえも
瓜
(
うり
)
二つの人があるくらいです。姿勢が似ていたからとて、
迂濶
(
うかつ
)
に判断を下すことはできません。
覆面の舞踏者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
でも、……その時殿下ではなくて、誰か殿下と
瓜
(
うり
)
二つの人間が、殿下を装ってビョルゲ夫人の相手をしたものがある……とそう考えて、その方面を
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
瓜
(
うり
)
を投じて
怒罵
(
どば
)
するの語、其中に機関ありと
雖
(
いえど
)
も、又
尽
(
ことごと
)
く
偽詐
(
ぎさ
)
のみならず、
本
(
もと
)
より真情の人に
逼
(
せま
)
るに足るものあるなり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
聞
(
きゝ
)
將軍には覺なしとの御意合點參ず正く徳太郎信房公お
直筆
(
ぢきひつ
)
と墨附及びお證據のお
短刀
(
たんたう
)
あり又天一樣には將軍の御落胤に相違なきは其御
面部
(
めんぶ
)
の
瓜
(
うり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
また父親と縁側に東京仕入れの
瓜
(
うり
)
を二つ三つ
桶
(
おけ
)
に浮かせて、皮を厚くむいて二人してうまそうに食っていることもある。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
茄子畑
(
なすばたけ
)
があると思えば、すぐ隣に
豌豆
(
えんどう
)
の畑があった。西洋種の
瓜
(
うり
)
の膚が緑葉の
鱗
(
うろこ
)
の間から
赤剥
(
あかむ
)
けになって
覗
(
のぞ
)
いていた。
母子叙情
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
池は大きくはない、出来
損
(
そこな
)
いの
瓜
(
うり
)
の様に狭き幅を木陰に横たえている。これも太古の池で中に
湛
(
たた
)
えるのは同じく太古の水であろう、寒気がする程青い。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
瓜
(
うり
)
食
(
は
)
めば
子等
(
こども
)
思ほゆ、
栗
(
くり
)
食
(
は
)
めば況してしぬばゆ、
何処
(
いづく
)
より
来
(
きた
)
りしものぞ、
眼交
(
まなかひ
)
にもとな
懸
(
かか
)
りて、
安寝
(
やすい
)
し
為
(
な
)
さぬ」
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ボンヤリ見ている私は手伝いたくてウズウズしている。小僧さんが
天秤棒
(
てんびんぼう
)
が
撓
(
たわ
)
むほど、
籠
(
かご
)
に一ぱいの大きな
瓜
(
うり
)
を担いで来て、
土橋
(
どばし
)
をギチギチ急いで渡ってた。
旧聞日本橋:12 チンコッきり
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
その一例をあげると、
瓜
(
うり
)
を取りあげて、「これが虎の先祖だそうですな」という。聞いている者はびっくりするか、ばかばかしいと思うかの二者にわかれる。
滝口
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
……瓜生ノ衛門、
今更
(
いまさら
)
ながら御父上から受けました四十年の
御厚誼
(
ごこうぎ
)
、つくづくと身に
沁
(
し
)
みまする。……(涙して)しがない
瓜
(
うり
)
作りの山男を……これまでに……
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
つまり、その二軒の花屋の老いたる主人たちは、ほとんど
瓜
(
うり
)
二つと
云
(
い
)
っていいほどの、兄弟なのであった。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
瓜
(
うり
)
の
蔓
(
つる
)
には、瓜が実る筈だから、親に似るものかと思うとそうは行かない。
遺伝学
(
いでんがく
)
のことは知らないが、犬や馬のように親に似たものは生れない。
鬼子
(
おにご
)
ばかりである。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
「そう云えば、僕もあの娘が連れて来てくれたんだが、俺ンとこと同じようなもンらしい、
瓜
(
うり
)
、トマト、
茄子
(
なす
)
の
苗
(
なえ
)
売りますなんて、木の
札
(
ふだ
)
が出てるあそこなんだろう」
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「
瓜
(
うり
)
作りになりやしなまし」という歌を、美声ではなやかに歌っているのには少し反感が起こった。
源氏物語:07 紅葉賀
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
と言って、その侍を十余人というもの、
瓜
(
うり
)
か
茄子
(
なす
)
をきるように、サックサックと斬り伏せたのが評判になると、弟子を連れてこれを検分に出向いたある剣術の先生が
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼は今、玉藻がむいてくれた
瓜
(
うり
)
の露をすこしばかりすすって、死にかかった蛇のように
蒲莚
(
がまむしろ
)
の上に
蜿
(
のた
)
打っていた。それを慰めるのは玉藻がいつもの優しい声であった。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
三月に
瓜
(
うり
)
あり、四月に
茄子
(
なす
)
あり、根葉果茎一として食卓の珍ならざるはなし。下働きの女中、給仕役の少女、各その職を
執
(
と
)
りて事に当る。人も美しく、
四辺
(
あたり
)
も清潔なり。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「
瓜
(
うり
)
の
蔓
(
つる
)
に
茄子
(
なすび
)
はならない。だけど、どうせ、育てるんじゃないんだから。」笹村も言っていた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
真赤な
瓜
(
うり
)
を割いたような綺羅子の可愛い
口腔
(
こうこう
)
の中に、その種子のように生え
揃
(
そろ
)
っていたことです。
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
わが亡き人と
瓜
(
うり
)
二つのすがたなのに、露月は今は我れにもあらず、只ひと目、あでなる君のかんばせを見まほしいものよと、思い切ってあとをつけはじめたのであります。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
いままで、ごろごろとのんきにころがつて
罪
(
つみ
)
のない
世間話
(
せけんばなし
)
をしてゐた
瓜
(
うり
)
が、一
齊
(
せい
)
にぴたりとその
話
(
はなし
)
をやめて、
息
(
いき
)
を
殺
(
ころ
)
しました。みんな、そして
眠
(
ねむ
)
つた
眞擬
(
ふり
)
をしてゐました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
中津川からもらった
瓜
(
うり
)
も新しい仏のために取って置こうとか、本谷というところへ馬買いに行ったものから
土産
(
みやげ
)
にと贈られた桃も
亡
(
な
)
き孫娘(お夏)の霊前に供えようとか
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
品のよい鼻、
白皙
(
はくせき
)
の面、それは自分の介抱を受けながら、横死した青木
淳
(
じゅん
)
と
瓜
(
うり
)
二つの顔だった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
下位子房
(
かいしぼう
)
のある花はすこぶる多く、キュウリ、カボチャなどの
瓜
(
うり
)
類、キキョウの花、ナシの花、ラン類の花、アヤメ、カキツバタなどの花の子房はみな下位でいずれも花の下
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
わたくしはこれを読んで、広瀬淡窓が神童を以て早熟の
瓜
(
うり
)
となしたことを憶ひ出した。若し同一の論理を以て臨んだなら、露姫は温室の花であらう。これは常識の判断である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
珊瑚礁
(
さんごしょう
)
を作るような珊瑚のうちに、上記の噴泉塔とも類似し、またシャボテンのうちに
瓜
(
うり
)
のような格好で、縦に深く
襞
(
ひだ
)
のはいったのがある、あれともいくらか似た形のものがある。
自然界の縞模様
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
初めてではあるが、大体見当はつくので、内側からスプーンで
削
(
けず
)
って食べ始めた。まくわ
瓜
(
うり
)
の味を少し淡くしたようなものであったが、これがメロンの味かと思って注意して食べた。
寺田先生と銀座
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「似たとはおろか
瓜
(
うり
)
二つ」などといいますが、よく見れば、どこかきっと違っている所があるのです。単に、顔や形のみではなくて、人間の性質も気心も、また文字通り、千差万別です。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
「やっぱり半之丞の子だったですな。
瓜
(
うり
)
二つと言っても
好
(
よ
)
かったですから。」
温泉だより
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そこへ村の男が一人
上手
(
かみて
)
から来て涼亭の中へ入って来る。竹で編んだ笠を着けて、手の付いた
笊
(
ざる
)
に
瓜
(
うり
)
のような物を入れ、それを左の
肱
(
ひじ
)
にかけているが、蒲留仙を見つけると皮肉な眼付をする。
涼亭:――序に代へて――
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
と、ぷんと
粕
(
かす
)
の匂いがする。そうっと粕をはいでみる。下のほうにすばらしい
瓜
(
うり
)
の奴がうまそうに色づいて隠れている。奥にはまだなにかいる様子だったが楽しみにしてわざと見ずに瓜をだす。
島守
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
俳句においてはまた
瓜
(
うり
)
類の花を夏季とし実を秋としているのであります。
俳句とはどんなものか
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
瓜
(
うり
)
をふたつに割ったよう、どっちからどう見てもまったく同じで、ほとんど区別のしようがないというのだから、江戸一、いや、日本一の美男がもうひとり出来たわけで、さすがに江戸は広い。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
軒に縄を渡して阿母さんが
干
(
ほ
)
した
瓜
(
うり
)
の
雷干
(
かみなりぼし
)
を見て居ると
暈眩
(
めまひ
)
がする。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
「長羅、
爾
(
なんじ
)
の顔は
瓜
(
うり
)
のように青ざめている。爾は猪と鶴とを
食
(
くら
)
え。」
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
赤い
林檎
(
りんご
)
が、
象牙珠
(
ぞうげだま
)
のように光っていた。ある樹木は早くも、晩秋の
燦爛
(
さんらん
)
たる衣をまとっていた。火の色、果実の色、熟した
瓜
(
うり
)
や、オレンジや、シトロンや、美味な料理や、焼肉などの、種々の
色彩
(
いろどり
)
。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
“瓜(ウリ)”の解説
ウリ (瓜) は、
メロン (Cucumis melo L.) の東方に伝わった品種群のこと (狭義の用法)
ウリ科の果菜類の総称 (広義の用法)
以下、それぞれに節を立てて解説する。
(出典:Wikipedia)
瓜
漢検準1級
部首:⽠
6画
“瓜”を含む語句
南瓜
西瓜
甜瓜
木瓜
胡瓜
南瓜畑
瓜子
烏瓜
黄瓜
唐瓜
南瓜頭
瓜実顔
冬瓜
真桑瓜
瓜哇
瓜實顏
瓜田
天瓜粉
野木瓜
匏瓜
...