寺田先生と銀座てらだせんせいとぎんざ
寺田寅彦先生の連句の中に 春の夜や不二家を出でて千疋屋 という句がある。 「銀座アルプス」や「珈琲哲学序説」などでよく分るように、先生は銀座へよく出かけられた。 先生は、毎日のように、十一時半頃になると、実験室へ顔を出され、「ちょっと失敬」 …