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げん
ふりがな文庫
“
源
(
げん
)” の例文
源
(
げん
)
さんは
会社
(
かいしゃ
)
につとめて、ごくほがらかな
性質
(
せいしつ
)
でありましたが、
李
(
り
)
さんはそれにくらべて
口数
(
くちかず
)
の
少
(
すく
)
ない、うちきなところがありました。
クラリネットを吹く男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
東河、名は
彭
(
はう
)
、
字
(
あざな
)
は文平、一号は
払石
(
ふつせき
)
である。書を
源
(
げん
)
東江に学んだ。泊民名は逸、碩翁と号した。亦書を善くした。魚来は未だ考へない。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「てつ」は
源
(
げん
)
さんへ縁づいたのちも時々僕の
家
(
うち
)
へ遊びに来た。僕はそのころ「てつ」の話した、こういう怪談を覚えている。
追憶
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
源
(
げん
)
さんが
聞
(
きい
)
たら
何
(
ど
)
うだらう
氣違
(
きちが
)
ひになるかも
知
(
し
)
れないとて
冷評
(
ひやかす
)
もあり、あゝ
馬車
(
ばしや
)
にのつて
來
(
く
)
る
時
(
とき
)
都合
(
つがふ
)
が
惡
(
わ
)
るいから
道普請
(
みちぶしん
)
からして
貰
(
もら
)
いたいね
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母様
(
かかさま
)
痛いよ/\
坊
(
ぼう
)
の
父様
(
ととさま
)
はまだ
帰
(
か
)
えらないかえ、
源
(
げん
)
ちゃんが
打
(
ぶ
)
つから痛いよ、
父
(
とと
)
の無いのは犬の子だってぶつから痛いよ。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
源
(
げん
)
中納言も院の御婿の候補者が続出するのを見ては、この人には間接でなく、あれほどにも
明瞭
(
めいりょう
)
に御意のあるところをお見せになったのであるから
源氏物語:34 若菜(上)
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
しばらくして
源
(
げん
)
さんは、ガラス
壺
(
つぼ
)
から
金平糖
(
こんぺいとう
)
を
一掴
(
ひとつか
)
みとり
出
(
だ
)
すと、そのうちの一つをぽオいと
上
(
うえ
)
に
投
(
な
)
げあげ、
口
(
くち
)
でぱくりと
受
(
う
)
けとめました。そして
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
この親房(神皇正統記の筆者)の北畠一門には、かつて近江伊吹山の下であえなく断罪にされた
源
(
げん
)
中納言
具行
(
ともゆき
)
がある。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
己
(
おの
)
れも
迯
(
にが
)
さぬぞと
源
(
げん
)
八へ
突掛
(
つきかゝ
)
るに源八は
思
(
おも
)
ひも寄ぬ
事
(
こと
)
なれば
驚
(
おどろ
)
き
周章
(
あわて
)
右
(
みぎ
)
の手を
出
(
いだ
)
して
刄物
(
はもの
)
を
挈取
(
もぎとら
)
んとせし處を
切先
(
きつさき
)
深
(
ふか
)
く二の
腕
(
うで
)
を
突貫
(
つきとほ
)
されヤアと
躊躇
(
たちろく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「ああ、入ってみておくれな、
源
(
げん
)
ちゃん。せっかくここまで来たんだもの、せめて
焼灰
(
やけはい
)
でもみておかないと、わたしゃ
御先祖
(
ごせんぞ
)
さまに申しわけないからね」
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
若い無髯の土工夫は、飯場に着いてから、三日目に逃げ出さうと企てゝゐた、彼の逃走を感づいてゐたのは、モッコの相手である『
源
(
げん
)
』といふ男であつた。
小熊秀雄全集-15:小説
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
そして最後に宇治の螢を引張り出して、「
那処
(
あそこ
)
の螢は大きいね。さやうさ、雀よりももつと大きかつたかな。何しろ
源
(
げん
)
三
位
(
み
)
頼政の亡魂だといふんだからな。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
人物の一枯一栄一窮一達は
総
(
すべ
)
て其行為の結果なり。故に行為は結果に対する源因となるなり。禍に
罹
(
かゝ
)
るも福を招くも
其
(
その
)
源
(
げん
)
を尋ぬれば、行為は明然之が
因
(
いん
)
をなす。
罪過論
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
夫 (小説を声高に読みはじめる)「
芳町
(
よしちやう
)
で幅の利く顔役、
弥太
(
やた
)
五
郎
(
らう
)
源
(
げん
)
七が出先から子分に持たせてよこした手紙を見た女房おげんの顔の色がさつと変り……」
世帯休業
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
すると、母が私の手を引っ張って、私を殴った喧嘩大将の
源
(
げん
)
しゃんの
家
(
うち
)
へ行って、
源公
(
げんこう
)
のおふくろに
戦争雑記
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
源
(
げん
)
だの、
六
(
ろく
)
だの、
腕白
(
わんぱく
)
どもの多い中に、
坊
(
ぼう
)
ちやん/\と別ものにして
可愛
(
かわい
)
がるから、姉はなし、
此方
(
こなた
)
からも
懐
(
なつ
)
いて、ちよこ/\と入つては、
縫物
(
ぬいもの
)
を
交返
(
まぜかえ
)
す、
物差
(
ものさし
)
で刀の真似
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「すこし頼まれた仕事を急いでいますからね、……
源
(
げん
)
ちゃん、お床を少し寄せますよ。」
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
江戸から百十三里、伊賀国柳生の里の城主、
柳生対馬守
(
やぎゅうつしまのかみ
)
の弟で
同姓
(
どうせい
)
源
(
げん
)
三
郎
(
ろう
)
。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
田圃向うの浜田の
源
(
げん
)
さんの
母者
(
ははじゃ
)
は、余の
字
(
あざ
)
で特色ある人物の一人である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「
源
(
げん
)
、お前え何んか
勝
(
かツ
)
さんに用でもあるのか?」ときいた。
防雪林
(旧字旧仮名)
/
小林多喜二
(著)
そのお婿さんの
源
(
げん
)
さんにもまた同じだったのである。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
三代の
源
(
げん
)
遠くして
天地有情
(旧字旧仮名)
/
土井晩翠
(著)
すりの
源
(
げん
)
こう
奇面城の秘密
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
おい
源
(
げん
)
……
通り雨
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
お高は
往来
(
ゆきき
)
の人のなきを見て、力ちやんお前の事だから何があつたからとて気にしてもゐまいけれど、私は身につまされて
源
(
げん
)
さんの事が思はれる
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「どうか、
家
(
いえ
)
のことはあんじないで、お
国
(
くに
)
のためにはたらいてください。」と、
近所
(
きんじょ
)
の
人々
(
ひとびと
)
が、
源
(
げん
)
さんにいいました。
クラリネットを吹く男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
千蔵も広島に
小店
(
こだな
)
をかり教授とやら申ことに候。帰後はなしとも
礫
(
つぶて
)
とも不承候。
源
(
げん
)
十
直卿
(
ちよくけい
)
仍旧
(
きうにより
)
候。源十軽浮、時々うそをいふこと自若。直卿
依旧
(
きうにより
)
候。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
あまり
源
(
げん
)
さんと
由
(
よし
)
さんが
落
(
お
)
としてばかりいると、「よし、おれがひとつやって
見
(
み
)
せてやろかい。」といって
出
(
で
)
たくなるのでしたが、それをがまんしていました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「
源
(
げん
)
少納言さんがいられましたら、お目にかかって、お訪ねいたしました理由を申し上げます」
源氏物語:13 明石
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
急に彼は
惑
(
まど
)
った。むかしには
源
(
げん
)
三位
(
ざんみ
)
頼政が
菖蒲
(
あやめ
)
ノ
前
(
まえ
)
を主上から賜わったというはなしはある。が、自分の上にそんな僥倖がめぐんで欲しいなどとは思いもしていなかった。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
僕の
家
(
うち
)
には
子守
(
こも
)
りのほかに「てつ」という女中が一人あった。この女中はのちに「
源
(
げん
)
さん」という大工のお上さんになったために「源てつ」という
渾名
(
あだな
)
を
貰
(
もら
)
ったものである。
追憶
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
また
源
(
げん
)
中納言
雅頼卿
(
がらいのきょう
)
のもとに使われている若侍が見たという夢は、実に不吉を極めた。
現代語訳 平家物語:05 第五巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
「ありがと、ございました。……おや君はゲンドンではないか」アメリカ人は、大きく目をひらいて、源一の顔をみつめた、源一は奉公していたお店で「
源
(
げん
)
どん」とよばれていた。
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ハハハ、これではお
互
(
たがい
)
に浮ばれない。時に
明日
(
あす
)
の晩からは
柳原
(
やなぎはら
)
の例のところに○
州屋
(
まるしゅうや
)
の
乾分
(
こぶん
)
の、ええと、
誰
(
だれ
)
とやらの手で始まるそうだ、菓子屋の
源
(
げん
)
に
昨日
(
きのう
)
そう聞いたが
一緒
(
いっしょ
)
に行きなさらぬか。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
罪ですネ
源
(
げん
)
ちゃんは(発端篇)
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
お
高
(
たか
)
は
往來
(
ゆきゝ
)
の
人
(
ひと
)
のなきを
見
(
み
)
て、
力
(
りき
)
ちやんお
前
(
まへ
)
の
事
(
こと
)
だから
何
(
なに
)
があつたからとて
氣
(
き
)
にしても
居
(
ゐ
)
まいけれど、
私
(
わたし
)
は
身
(
み
)
につまされて
源
(
げん
)
さんの
事
(
こと
)
が
思
(
おも
)
はれる
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
李
(
り
)
さんが、
休
(
やす
)
みの
日
(
ひ
)
には、
源
(
げん
)
さんが
出
(
で
)
かけなければならなかった。
二人
(
ふたり
)
が、クラリネットを
持
(
も
)
って、そとへいくような
日
(
ひ
)
は、ついにこなかったのでした。
クラリネットを吹く男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
海蔵
(
かいぞう
)
さんは、
昨日
(
きのう
)
まではよく
源
(
げん
)
さんと、それをやったものでした。
二人
(
ふたり
)
で
競争
(
きょうそう
)
をやって、
受
(
う
)
けそこなった
数
(
かず
)
のすくないものが、
相手
(
あいて
)
に
別
(
べつ
)
の
菓子
(
かし
)
を
買
(
か
)
わせたりしたものでした。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
見付たる由コリヤ
源
(
げん
)
次郎其妻の名は何とか申せしや源次郎私し
妻
(
さい
)
の
幼名
(
をさなゝ
)
は上臺千代と守り袋に
書付
(
かきつけ
)
之あり千代平常申には
慥
(
たし
)
か越後邊の
生
(
うま
)
れの
由
(
よし
)
明暮
(
あけくれ
)
實の親を
慕
(
した
)
ひ居りし故私主人へ
暇
(
いとま
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
串談
(
じようだん
)
はぬきにして
結城
(
ゆふき
)
さん
貴君
(
あなた
)
に
隱
(
か
)
くしたとて
仕方
(
しかた
)
がないから
申
(
まをし
)
ますが
町内
(
ちやうない
)
で
少
(
すこ
)
しは
巾
(
はゞ
)
もあつた
蒲團
(
ふとん
)
やの
源
(
げん
)
七といふ
人
(
ひと
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
これから、
僕
(
ぼく
)
は、お
父
(
とう
)
さんと
地球
(
ちきゅう
)
を一
周
(
しゅう
)
して、さんご
樹
(
じゅ
)
のしげった
南
(
みなみ
)
の
島
(
しま
)
へ
帰
(
かえ
)
るのだ。
源
(
げん
)
ちゃん、
僕
(
ぼく
)
たちの
住
(
す
)
んでいる、
南
(
みなみ
)
の
方
(
ほう
)
へ、
君
(
きみ
)
もやっておいでよ。
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なんという都会ふうのことばだろう。石黒先生はこんなふうにはよばなかった。先生は、生徒の名を知りすぎていたから、「
源
(
げん
)
やい読め」とか、「
照
(
てる
)
ン書け」とかいったのである。
屁
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
大岡殿
(
おほをかどの
)
聞
(
き
)
かれ何樣
道理
(
もつとも
)
なる申分なり然ど今一人に
斬付
(
きりつけ
)
たりと
有
(
ある
)
は是も敵なりやと
尋
(
たづ
)
ねらるゝに
瀬川
(
せがは
)
否
(
いな
)
其者は
源
(
げん
)
八と申て
同郷
(
どうがう
)
の者にて
私
(
わたく
)
しへ
不義
(
ふぎ
)
を申掛候
而已
(
のみ
)
ならず
私
(
わたく
)
し親どもへも
甚
(
はなは
)
だ
迷惑
(
めいわく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
菊の井のお力は土方の手伝ひを
情夫
(
まぶ
)
に持つなどと
考違
(
かんちが
)
へをされてもならない、それは昔しの夢がたりさ、何の今は忘れてしまつて
源
(
げん
)
とも七とも思ひ出されぬ
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
源
(
げん
)
ちゃん、また
台風
(
たいふう
)
がくるって、ラジオでいったよ。いつくるかなあ、きょうの
晩
(
ばん
)
くるかもしれない。いまごろ二十キロの
速
(
はや
)
さで、
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
を
吹
(
ふ
)
いているんだね、すごいだろうな。」
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
仕方なく宰相は
源
(
げん
)
大夫判官
季貞
(
すえさだ
)
を通じて、言葉を伝えて貰う事にした。
現代語訳 平家物語:02 第二巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
源
常用漢字
小6
部首:⽔
13画
“源”を含む語句
水源
起源
源三位頼政
源因
源之助
源氏
源三位
桃源
源平
源頼光
大高源吾
源次郎
源流
源藏
源左金吾
源委
源頼政
源融
泉源
根源
...