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助
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たすか
ふりがな文庫
“
助
(
たすか
)” の例文
わたし見たやうな、どうでもいゝものが
焼
(
やけ
)
ど一ツしないで
助
(
たすか
)
つて、ねえ、お前さん、何一ツ不自由のない旦那方があの始末だからね。
買出し
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
山の手は
助
(
たすか
)
ったことが判ったが、とにかく
惨澹
(
さんたん
)
たる東京の被害実状が次々に報ぜられた。復一は一応東京へ帰ろうかと問い合せた。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
所がその家に
所謂
(
いわゆる
)
浮浪の徒が
暴込
(
あばれこ
)
んで、東条は裏口から逃出して
漸
(
やっ
)
と
助
(
たすか
)
ったと云うような
訳
(
わ
)
けで、いよ/\洋学者の身が
甚
(
はなは
)
だ
危
(
あやう
)
くなって来て油断がならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「が、しかし、水に溺れましたか、あるいは身投の婦人が苦しさのあまり、
助
(
たすか
)
りたさにとも申すような……」
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
雪中を
歩
(
ほ
)
する人
陰嚢
(
いんのう
)
を
綿
(
わた
)
にてつゝむ事をす、しかせざれば
陰嚢
(
いんのう
)
まづ
凍
(
こほり
)
て
精気
(
せいき
)
尽
(
つく
)
る也。又
凍死
(
こゞえしゝ
)
たるを
湯火
(
たうくわ
)
をもつて
温
(
あたゝむ
)
れば
助
(
たすか
)
る事あれども
武火
(
つよきひ
)
熱湯
(
あつきゆ
)
を
用
(
もち
)
ふべからず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
助
(
たすか
)
り給ひしと
咄
(
はな
)
しければ隱居は今迄面白く
聞居
(
きゝゐ
)
たりしが彦兵衞が
咄
(
はなし
)
を耳にも
入
(
いれ
)
ず勝手へ
立
(
たつ
)
て何やらん外の用事をして居るゆゑ彦兵衞も
本
(
ほん
)
を
止
(
やめ
)
煙草
(
たばこ
)
を
呑
(
のん
)
で色々咄を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
……父がごれんみんをもって命を
助
(
たすか
)
り、
降参人
(
こうさんにん
)
となっておん旗本に加わったのは、おのれの命ひとつが惜しかったからではない、この
君
(
きみ
)
こそ天下の仕置たるべき人
死処
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「とてもあの娘は
吾儕
(
われわれ
)
の力には及びませんでしたッて。医者がもう見放して
了
(
しま
)
った病人ですぜ。それが貴方、家族の人達の非常な熱心な
祈祷
(
きとう
)
の力で
助
(
たすか
)
ったんですからね」
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
『
夫人
(
おくさん
)
、
其樣
(
そん
)
な
事處
(
ことどころ
)
でありません、
貴女
(
あなた
)
と
少年
(
せうねん
)
とは
如何
(
どう
)
しても
助
(
たすか
)
らねばなりません、
私
(
わたくし
)
が
濟
(
す
)
まない/\。』と
叫
(
さけ
)
んで
見渡
(
みわた
)
すと
此時
(
このとき
)
第二
(
だいに
)
の
端艇
(
たんてい
)
も
下
(
お
)
りた、
第三
(
だいさん
)
の
端艇
(
たんてい
)
も
下
(
お
)
りた
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「わしもはあ、そんならなんぼ
助
(
たすか
)
るかも
知
(
し
)
れあんせんが、お
内儀
(
かみ
)
さん
處
(
とこ
)
ささう
云
(
ゆ
)
つて
來
(
く
)
る
譯
(
わけ
)
にも
行
(
え
)
がねえで」と
勘次
(
かんじ
)
は
亂
(
みだ
)
れた
頭髮
(
かみ
)
へ
手
(
て
)
を
當
(
あ
)
てゝ
媚
(
こ
)
びるやうな
容子
(
ようす
)
をしていつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
何人もこの恵みを受けずして、一つだに美しき作を産むことは出来ぬ。ある僧がいいしように、
助
(
たすか
)
る者一人だになく、助けられる者のみがあるのである。工藝の美は恩寵の美である。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
私
(
わたくし
)
共は
固
(
もと
)
より命の無いところを、貴方のお蔭ばかりで
助
(
たすか
)
つてを
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
投げたりして
皆
(
みんな
)
助
(
たすか
)
ったんだからね
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
僕らは
助
(
たすか
)
る?
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
わたし見たような、どうでもいいものが、
焼
(
やけ
)
ど一ツしないで
助
(
たすか
)
って、ねえ、お前さん、何一ツ不自由のない旦那方があの始末だからね。
買出し
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それからもし
其
(
そ
)
のお
雑巾
(
ざうきん
)
次手
(
ついで
)
にづツぷりお
絞
(
しぼ
)
んなすつて
下
(
くだ
)
さると
助
(
たすか
)
ります、
途中
(
とちう
)
で
大変
(
たいへん
)
な
目
(
め
)
に
逢
(
あ
)
ひましたので
体
(
からだ
)
を
打棄
(
うつちや
)
りたいほど
気味
(
きみ
)
が
悪
(
わる
)
うございますので
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
掛
(
かけ
)
なば兄弟の
命
(
いのち
)
は
助
(
たすか
)
る共嘉川の家は
滅亡
(
めつばう
)
ならんにより此上は最早是非もなし心に
染
(
そま
)
ぬ事なれ共
佐
(
すけ
)
十郎郷右衞門ら兩人を
罪
(
つみ
)
に
落
(
おと
)
し
主家
(
しゆか
)
の滅亡を
救
(
すく
)
はんと
據
(
よんど
)
ころなく
愚案
(
ぐあん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さてある日用ありて二里ばかりの所へゆきたる
留守
(
るす
)
、
隣家
(
りんか
)
の者
過
(
あやまち
)
て火を
出
(
いだ
)
したちまち
軒
(
のき
)
にうつりければ、弥左ヱ門が
妻
(
つま
)
二人
(
ふたり
)
の
小児
(
こども
)
をつれて
逃去
(
にげさ
)
り、
命
(
いのち
)
一ツを
助
(
たすか
)
りたるのみ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其事
(
そのこと
)
、お
前
(
まへ
)
と
母
(
はゝ
)
とは、
之
(
これ
)
が
永遠
(
えいゑん
)
の
別
(
わかれ
)
となるかも
知
(
し
)
れませんが、
幸
(
さひは
)
ひにお
前
(
まへ
)
の
生命
(
いのち
)
が
助
(
たすか
)
つたなら、
之
(
これ
)
から
世
(
よ
)
に
立
(
た
)
つ
時
(
とき
)
に、
始終
(
しじう
)
其
(
その
)
言葉
(
ことば
)
を
忘
(
わす
)
れず、
誠實
(
まこと
)
の
人
(
ひと
)
とならねばなりませんよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
真個
(
ほんとう
)
にそうなりましたら、どうしましょう。お
庇様
(
かげさま
)
で
助
(
たすか
)
りましてございますよ。ありがとう存じます。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さてある日用ありて二里ばかりの所へゆきたる
留守
(
るす
)
、
隣家
(
りんか
)
の者
過
(
あやまち
)
て火を
出
(
いだ
)
したちまち
軒
(
のき
)
にうつりければ、弥左ヱ門が
妻
(
つま
)
二人
(
ふたり
)
の
小児
(
こども
)
をつれて
逃去
(
にげさ
)
り、
命
(
いのち
)
一ツを
助
(
たすか
)
りたるのみ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
遁
(
のが
)
れ
漸々
(
やう/\
)
我家へ歸りて
胸
(
むね
)
撫下
(
なでおろ
)
し誠に神佛の
御蔭
(
おかげ
)
にて
助
(
たすか
)
りたりと心の内に
伏拜
(
ふしをが
)
み吉之助には火事にて驚きたりと
僞
(
いつは
)
り彼の八十兩の金は
戸棚
(
とだな
)
の
隅
(
すみ
)
に重箱有りける故其中へ
入
(
いれ
)
置
(
おき
)
既
(
すで
)
に
休
(
やす
)
まんとする時表の戸を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
圍者
(
かこひもの
)
の
相談
(
さうだん
)
とおぼしけれど、
懲
(
こ
)
りて
詮議
(
せんぎ
)
に
及
(
およ
)
ばず。まだ
此方
(
こつち
)
が
助
(
たすか
)
りさうだと
一笑
(
いつせう
)
しつゝ
歸途
(
きと
)
に
就
(
つ
)
く。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
命
(
いのち
)
たすかりたるのち
春暖
(
しゆんだん
)
にいたれば
腫
(
はれ
)
病
(
やまひ
)
となり
良医
(
りやうい
)
も
治
(
ぢ
)
しがたし。
凍死
(
こゞえしゝ
)
たるはまづ
塩
(
しほ
)
を
熬
(
いり
)
て
布
(
ぬの
)
に
包
(
つゝみ
)
しば/\
臍
(
へそ
)
をあたゝめ
稿火
(
わらび
)
の
弱
(
よわき
)
をもつて
次第
(
しだい
)
に
温
(
あたゝむ
)
べし、
助
(
たすか
)
りたるのち
病
(
やまひ
)
を
発
(
はつ
)
せず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
……この
両方
(
ふたかた
)
だって、おなじく手拭浴衣一枚で、生命を
助
(
たすか
)
って、この蚊帳を板にした同然な、節穴と隙間だらけのバラックに住んでいるのに、それでさえそう言った。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「この
足手纏
(
あしてまとい
)
さえございませねば、貴方お一方はお
助
(
たすか
)
り遊ばすのに訳はないのでございます。」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
試
(
こころみ
)
に
手水鉢
(
ちょうずばち
)
の水を
柄杓
(
ひしゃく
)
で切って
雫
(
しずく
)
にして、露にして、目白鳥の
嘴
(
くちばし
)
を開けて含まして、
襟
(
えり
)
をあけて、
膚
(
はだ
)
につけて暖めて、しばらくすると、ひくひくと動き出した。ああ
助
(
たすか
)
りました。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其
(
そ
)
の
響
(
ひゞ
)
きで、
今
(
いま
)
の
処
(
ところ
)
へ、
熱湯
(
ねつたう
)
が
湧出
(
わきだ
)
いた。ぢやがさ、
天道
(
てんだう
)
人
(
ひと
)
を
殺
(
ころ
)
さずかい。
生命
(
いのち
)
だけは
助
(
たすか
)
つても、
食
(
く
)
はう
飲
(
の
)
まうの
分別
(
ふんべつ
)
も
出
(
で
)
なんだ
処
(
ところ
)
温泉
(
をんせん
)
が
昌
(
さか
)
つて
来
(
き
)
たで、
何
(
ど
)
うやら
娑婆
(
しやば
)
の
形
(
かたち
)
に
成
(
な
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
田舎寺のお小僧さんで、やっぱり朝稽古に通う、おなじ年頃の仲よしの友だちが来かかって、抱起したので
助
(
たすか
)
って、胸を痛めもしませんだが、もう一息で、
睡
(
ねむ
)
りながら川へ流れます処。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
剰
(
まけ
)
に
家中
(
うちぢう
)
、
無事
(
ぶじ
)
なものは
一人
(
ひとり
)
も
無
(
な
)
かつた。が
不思議
(
ふしぎ
)
に
私
(
わし
)
だけが
助
(
たすか
)
りました。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それからもしそのお雑巾
次手
(
ついで
)
にずッぷりお
絞
(
しぼ
)
んなすって下さると
助
(
たすか
)
ります、
途中
(
とちゅう
)
で大変な目に
逢
(
あ
)
いましたので体を
打棄
(
うっちゃり
)
りたいほど気味が悪うございますので、一ツ背中を
拭
(
ふ
)
こうと存じますが
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これでお
助
(
たすか
)
んなすればよし、さもないと僕が手伝をして殺したも同然だ。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
助
常用漢字
小3
部首:⼒
7画
“助”を含む語句
助力
助手
扶助
救助
補助
助言
助長
手助
幇助
援助
助人
冥助
福助
助勢
百助
助役
源之助
多助
氏助
祐助
...