“出:い” の例文
“出:い”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花54
吉川英治31
岡本綺堂22
夢野久作18
海野十三16
“出:い”を含む作品のジャンル比率
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 伝説・民話[昔話]62.1%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸37.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語10.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
同二十五日――「朝は霧深く、午後は晴る、夜に入りて雲の絶間の月さゆ。朝まだき霧の晴れぬ間に家をで野を歩み林を訪う」
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
欝結うっけつし、欝結して今は堪えがたくなったものが、一つのはけ口を見出してほとばしりずるそれは声なのである。
(新字新仮名) / 島木健作(著)
られぬなれば臥床ふしどらんもせんなしとて小切こぎれたる畳紙たゝうがみとりだし
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たゞ、丸顔の真白ましろき輪郭ぬつとでしと覚えしまで、予が絶叫せる声はきこえで婦人がことばは耳に入りぬ
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
最早もはやわたくしそばにのみはらず、朝早あさはやくから戸外こぐわいでゝ、なみあを
「彼は被告として公判廷にずる度に猛烈な兇暴態度を示しながら、且つ其雄弁と剛腹とは全法廷を慴伏しょうふくしていた」
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
穎鋭えいえいにして以てこれを理にしょくす、ままはっして文をす、水のいて山のづるが如し
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
なぜかなら、大使帰朝の後はおのずから大使一行の意見があって、必ずこの反対にづるであろうと予測せられたからであった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
紙入かみいれたゞ一つふところに入れて廊下にさふらふに、此処ここ出水でみずのさまに水きかひ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「よろしゅうございます。こちらへおで下さい。ただ今丁度ひるのやすみでございますが、午后の課業をご案内いたします。」
茨海小学校 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
何としても「みつは……」は、序歌風に使われてい、みつはの神の若いと同様、若やかに生いずる神とでも説くべきであろう。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「お前さんの衣が大へん破れてゐるから、わしが縫つてあげよう。わしのうちぐそこだから、ちよつとおで……」
豆小僧の冒険 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
花のもとに二、三片の大きな緑苞りょくほうがあって、中に三個のつぼみようし、一日に一ずつ咲きでる。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
園をずればたけ高く肥えたる馬二頭立ちて、りガラス入りたる馬車に、三個みたり馬丁べっとう休らいたりき。
外科室 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
再びする時聞慣れたるあるじの妻の声して、しきりをんなの名を呼びたりしに、答へざりければやがて自らで来て
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
河のあなたにけぶる柳の、果ては空とも野とも覚束おぼつかなき間よりづる悲しき調しらべと思えばなるべし。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「何をぼんやりしているの。早く馬をつかまえておでよ。」と、もって来た手袋の先でじょうだんにちょいと肩をたたきました。
湖水の女 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
――あくる日になると先生(W氏)がおでになるし、中学にいた時の僕の受持ちの鴨打かまち先生も会いに来て下さいました。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
突厥トルキや蒙古の軍にしばしば鮓答師ヤダチが顕用された例は、ユールの『マルコ・ポロの書』一版一巻六一章にづ。
國「孝助どん、源助どん、お気の毒だがお前方二人はうもうたぐられますよ、葛籠つゞらをこゝへ持っておで」
くずまとひ、芙蓉ふようにそよぎ、なびみだれ、はなづるひとはなひと
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いまむかしおなじく神界しんかいにおはたらあそばしておでになられます。
熟田津にぎたづ船乗ふなのりせむと月待つきまてばしほもかなひぬいまでな 〔巻一・八〕 額田王
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
うまのとどともすれば松蔭まつかげでてぞつるけだし君かと 〔巻十一・二六五三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
老人が役所をずるや、人々はその周囲を取り囲んでおもしろ半分、嘲弄ちょうろう半分、まじめ半分で事の成り行きを尋ねた。
糸くず (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
家は小高き丘のふもとにありて、その庭は家にふさわしからず広く清き流れ丘の木立こだちより走りでてこれを貫き過ぐ。
(新字新仮名) / 国木田独歩(著)
これなら大丈夫だ、この様子で家に帰ったなら、母の安心はいかばかりであろうと思いつつ、彼の姿の門をずるを見送った。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
――午飯ひるめしの時に宿の女中の話によれば、お冬さんはきのうの夕方に雷雨をおかしてでたるまま帰らずとのこと也。
慈悲心鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
悄然しょうぜんとして伊達巻だてまきのまま袖を合せ、すそをずらし、うちうなだれつつ、村人らに囲まれづ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「嘘だてえ、手前こそ嘘だ。前におでの坊ちゃん方が皆ああやっておっしゃっておいでじゃねえか。食べたんだろう、この野郎」
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
彼は清浄と禁慾を主としたる従来の道徳及び宗教の柵外さくがいで、生活の充実と意志の向上を以て人生の真意義となせり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
一道の火柱直上ちよくじやうして天をき、ほとばしでたる熱石は「ルビン」をめたる如き観をなせり。
ヴエスヴイオ山 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
彼は自分と三千代との関係を、直線的に自然の命ずる通り発展させるか、又は全然その反対にでて、何も知らぬ昔に返るか。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あの方は、二階の書斎の鍵を持っておでだから、ひょっとしたら、一人であすこへ上って行かれたのではありますまいか」
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そして、やっぱりニヤニヤ笑いながら、「ここまでおで」のかっこうで、手まねきをしながら、だんだんあとずさりをして行く。
黒蜥蜴 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
わたしがヨウさんに勧められ「彩牋堂の記」を草する心になったのも平素『鶉衣』の名文を慕うのあまりにでたものである。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
彼は清浄と禁慾を主としたる従来の道徳及び宗教の柵外さくがいで、生活の充実と意志の向上を以て人生の真意義となせり。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すかして見ると春の日影は一面にし込んで、射し込んだまま、がれずるみちを失ったような感じである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「いけない。そんなことを云うなら、もう百円出してもこの橋は渡らせない。喧嘩するならおで。私が相手になってやる」
豚吉とヒョロ子 (新字新仮名) / 夢野久作三鳥山人(著)
当主の丹下という人は今年三十七の御奉公盛りですが、病気の届けでをして五六年まえから無役の小普請入りをしてしまいました。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一同いちどうつゞいて車外しやぐわいをどで、日出雄少年ひでをせうねん見張みはりやく
三吾は名は如孫じょそんげんの遺臣なりしが、博学にして、文をくしたりければ、洪武十八年召されてでゝ仕えぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
甲「いや貴方のおいでまでの事はないが、おで下されば千万有難いことで、何とも恐入りました、へゝゝ、ま一盃ひとつ召上れ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ある時銀子は藤川のお神にちょっとおでと下へ呼ばれ、若林の傍を離れて居間へ行くと、お神は少しあらたまった態度で、
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
つと立ち上がって次の間にでし勢いに、さっきよりここに隠れて聞きおりしと覚しきむすめお豊をあおり倒しつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
何事かと問えば、渋江さんの奥さんの亡くなった跡へ、自分を世話をしてはくれまいかという。貞白は事の意表にでたのに驚いた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かの青年もで迎えて、いろいろの馳走をしてくれた末に、徐が材木を仕入れに来ていることを聞いて、青年は言いました。
男「旦那只今けえりやした、江戸からおでなすったお上手なお医者様だそうだがやっと願いやして御一緒に来てもらいやした」
思えば今をる二千六百年の昔、「わが」哲学がミレートスの揺籃をでてから、浮世の嵐は常にこの尊き学問につれなかった。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
そうじて主人しゆじんうちにあるときと、そとでしのちと、家内かない有樣ありさま
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
くき鱗茎りんけい、すなわち球根から一本でて直立し、狭長きょうちょうな葉がたくさんそれに互生ごせいしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
今日すでにその事実じじつを失うは識者の常に遺憾いかんとするところなりしに、この書一度ひとたび世にでてより
ルッソオでて始めて思想は一変し、シャトオブリアンやラマルチンやユウゴオらの感激によって自然は始めて人間に近付けられた。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その翌日またキーチュ川に沿うて行くこと二里ばかりにしてその川原にで、その川原を二里進んでネータンという駅に着きました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
陶器なるが故に聡明な諸氏もうかうかしていられるが、これを画に移して、ある方法のもとに名画が生まれづるかを考えられたい。
れぬ山家やまがたび宿やどりに積薪せきしん夜更よふけてがたく、つてのきづ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さすがに社会的経綸けいりん神算しんさん鬼工きこうを施したる徳川幕府も、定命ていめいの外にづべからず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
パスカルいえるあり、「もし人安んじて一室に静坐するを得ば、世上せじょう禍害の大部はきたらざるべし」と。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
世上の假説かせつ何ものぞ、われはたゞ窓にでゝ、よるを開き、眼にはかの一せいならびたる數字となりて、
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
いま苦勞くらうこひしがるこゝろづべし、かたちよくうまれたる不幸ふしやはせ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たまた荷葉かよう披麻ひますものあり、波浪をあろうてもっず、交替去来、応接にいとまあらず
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「ここはどこだい。そして、今頃いまごろお日さまがあんな空のまん中におでになるなんて、おかしいじゃないか。」
さるのこしかけ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
飄然ひょうぜんと画帖をふところにして家をでたからには、余にもそのくらいの覚悟がなくては恥ずかしい事だ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かかる行動にずる人の中で、相当の論拠ろんきょがあって公然文部省所定の課目に服せぬものはここに引き合に出す限りではない。
作物の批評 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼はいきどおるよりも前に、まずおどろき、はじらい、おそれ、転がるように会場からでた。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
「これこれおまちなさい。そんなにさわがなくてもいい。こっちへおでなさい。」と、だれだか大声でよびとめるものがありました。
湖水の女 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
王さまは今ではよほど年を取っておでになるのですが、まだこれまで一度も王妃おうひがおありになりませんでした。
黄金鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
「三村さんですか。お嬢さまは療養所へ行っておでなさいますがね、もうお帰りなさる時分ですよ。どうぞお上がりなすって……。」
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
木彫きぼりの羅漢達の如き人人船の中を右往左往し、荷上げの音かしましき中へ私はまたよろめきながらさふらふ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
どこかの学校の制服を着た、十五六の少年が煖炉の火を掻き起して、「皆ここへおで」と云って、弟や妹を呼んでいる。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
これ名利を専らにして仏法を学び、口先のみ賢く、智の眼、信の手、戒の足一つもなかったから、かかるのっぺら坊に生まれたとづ。
おくめるひと使つかへるをんな、やつちや青物あをものひにづるに
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かごなかなる何某なにがしづるにもでられず、おほせにそむかば御咎おとがめあらむと
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「ほんとうに長い間お見えになりませんでしたのね。箱根へおでになったって、新聞に出ていましたが、行らっしゃらなかったの。」
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
『さて』とおじいさんは、しばらくってから、いと真面目まじめ面持おももちかたでました。
殊に和泉屋市兵衛は訴えでを怠るのみか、賊のいうに任せてその金をつかわしたのは不埒であるというので、最もきびしく叱られた。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
切っ先をもって敵を攻めて、ずれば突くぞ退けば追うぞ、避けたら踏んでぶっ放すぞと、竹刀先をもって挫くのである。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
三十日、所用ありて浅草の近所までで行きたれど、混雑のなかに立ちまじるも楽しからねば公園へは立寄らずして帰る。
しかるに近年見る所の京都の道路家屋ならびに橋梁の改築工事の如きは全く吾人ごじんの意表にでたものである。
続いて来れるは西洋チサのしんのみをりたる上等のサラダ、サラダを喫しおわりし時美事みごとなる寄物よせものず。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
平日へいじつかういふ訓練くんれんがあればこそ、かゝる立派りつぱ行動こうどうでることも出來できたのであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
「事実なんだから仕方がない。その擬似ぎじ夢遊病者はフラフラとさまよいでて、必ず例のユダヤ横丁に迷いこむ」
地獄街道 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「まあ、いゝじゃありませんか。初めておでなすったのですから、なにかあったかいものでも取らせましょう。」
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
絶えず甲板の上に将来ゆくすえの夢を描いてはこの世における人の身の上のことなどを思いつづけていたことだけは記憶している。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
その時分毎日のように午後の二時半頃から家をでては、中川べりの西袋にしぶくろというところへ遊びに出かけた。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「あゝ、王様は、すつかりおわかりなりました。あなたのことをおききになつて、おん涙さへ浮べられ、おでをお待ちでございます。」
北守将軍と三人兄弟の医者 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
長男正準せいじゅんでて相田あいだ氏をおかしたので、善庵の跡は次女の壻横山氏しんいだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かく蝮は父殺しをにくむもの故ローマ人は父殺した人を蝮とともにふくろに容れて水に投げ込み誅したとづ。
「兄なる人につきまして、その手ほどきを受け、それより江戸にまかでて直心陰の門末につらなりました」
昔と語りづるほどでもない、殺されためかけ怨恨うらみで、血の流れた床下の土から青々とした竹が生える。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
権利が行動してる音は、おのずからそれと見分けられるものであり、混乱せる群集の震えより常にずるものではない。
パリスさきに、侍童こわらはいて、草花くさばな炬火たいまつとをたづさへてきたる。
一向ひたぶるに名声赫々かくかくの豪傑を良人おっとに持ちし思いにて、その以後は毎日公判廷にづるを楽しみ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
「葉子さん、そのノートを持ってここへおでなさい」不意に森先生が仰有おっしゃったので、葉子はびっくりした。
先生の顔 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
東京にも其近傍にも天然に黒曜石を産する地は有らざるに、此地方の石器時代遺跡よりは黒曜石製の石鏃づる事多し。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
「思うところあって家をで、加賀へ参る道程みちすがら、ここあたりを通ったのじゃと、老人の方が申されました」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『おとといおで』と彼女は、心のなかでつぶやいた。その顔には微笑がただよい、息づかいは、罪のない幼な児のように安らかだった。
あとの三の烏でて輪に加はる頃より、画工全く立上たちあがり、我を忘れたるさまして踊りいだす。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
世間には、愛子が墓前にあらわれでたとか、親が出たとか、怨者おんじゃが出たとかいうことはたくさんあります。
妖怪談 (新字新仮名) / 井上円了(著)
読書とくしょめば後庭こうてい菜圃さいほを歩み、花をみて我机上わがきじょうを飾る。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)