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皆
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みん
ふりがな文庫
“
皆
(
みん
)” の例文
『ナニ、そんな
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
つても
駄目
(
だめ
)
だ』と
猫
(
ねこ
)
が
云
(
い
)
ひました、『
自分達
(
じぶんたち
)
だつて
皆
(
みん
)
な
斯
(
か
)
うして
居
(
ゐ
)
たつて
狂人
(
きちがひ
)
なんだ。
私
(
わたし
)
も
狂人
(
きちがひ
)
。お
前
(
まへ
)
も
狂人
(
きちがひ
)
』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
皆
(
みん
)
なでついていますからね。あなたが病気のことを聞いて、私も早く来たかったけれど、種々……ね。誰も怨んではいけませんよ。
二つの途
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
チと山木の
奥様
(
おくさん
)
を
見傚
(
みなら
)
ふ様にツて言はれるんですよ、
御一家
(
ごいつけ
)
皆
(
みん
)
な信者で
在
(
い
)
らつしやいまして、慈善事業と言へば御関係なさらぬはなく
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
私は分りませんから御挨拶をすると、洒落に挨拶は驚くと仰しゃってねえ、
皆
(
みん
)
な気が揃って面白いお方で、本当に親切な方ですねえ
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それで
皆
(
みん
)
な
御免蒙
(
ごめんこうむ
)
って岡田より先へ食事を済ました。岡田はそれがこっちも勝手だといった風に、
独
(
ひと
)
り
膳
(
ぜん
)
を控えて
盃
(
さかずき
)
を
甜
(
な
)
め続けた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
……まア、あたじけない!
皆
(
みん
)
な
飮
(
の
)
んでしまうて、
隨
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
かう
予
(
わたし
)
の
爲
(
ため
)
に
只
(
たゞ
)
一
滴
(
てき
)
をも
殘
(
のこ
)
しておいてはくれぬ。……お
前
(
まへ
)
の
脣
(
くちびる
)
を
吸
(
す
)
はうぞ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そして
皆
(
みん
)
な、小い棒切れを両手に持つて、今にもその太鼓を打ち出さうとしてゐるじやありませんか。それを見た馬鹿七は、躍り上つて
馬鹿七
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
私は二十世紀の文明は
皆
(
みん
)
な無意義になるんじゃないかと思う。何と云っても今はまだレフレクションの影響を免がれていない。
私は懐疑派だ
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
で、あなたを御誘いしようと思いましてね。
皆
(
みん
)
な御存知の連中です。いらっしゃいませんか。青木君も歓迎するに
極
(
きま
)
ってますよ
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それに第一西洋料理は一事一物
皆
(
みん
)
な衛生上から割り出してあって人の身体を養うように出来ている。僕が今有力な証拠物をお目にかけようか
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「然し日本の學者は西洋と違つて
皆
(
みん
)
な貧乏ですから、生活問題と云ふ事が微妙な力で其の
邊
(
へん
)
の處を調和させて行くのです。」
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
皆
(
みん
)
な損で御座いますよ。御主人は
釣道樂
(
つりだうらく
)
があつただけで、本當に良い方で御座いました。お内儀さんは情け深くて、これも申分のない——」
銭形平次捕物控:032 路地の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
勿論
(
もちろん
)
彼
(
かれ
)
の
仲間
(
なかま
)
だけが
特
(
こと
)
にさうだとは
言
(
い
)
へなかつた。
見渡
(
みわた
)
したところ、
人間
(
にんげん
)
は
皆
(
みん
)
な
一
(
ひと
)
つ/\の
不完全
(
ふくわんぜん
)
な
砕片
(
かけら
)
であるのに、
不思議
(
ふしぎ
)
はない
筈
(
はず
)
であつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
皆
(
みん
)
な慈愛を持っているのに、
其方
(
そち
)
一人がうつろな心で
戯
(
たわ
)
けながらに世を渡ったのじゃという事をしかと胸に覚えるが
好
(
よ
)
い。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
『
彼頃
(
あのころ
)
から見ると、
皆
(
みん
)
な立派な姉さんに成りましたなあ——どうして
吾儕
(
わたしども
)
が来た時分には、まだ
鼻洟
(
はな
)
を垂らしてるやうな連中もあつたツけが。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
天人なら、餓鬼……亡者を見ても、畜生……犬を見ても、
皆
(
みん
)
な
簪
(
かんざし
)
の花の一つだと思わなければならないかも知れませんね。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれども
何
(
ど
)
の家の前に立って見たって、
皆
(
みん
)
な知らぬ人が住んでいる。中には取払われて、
以前
(
まえ
)
の跡形もない家もあった。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
「だつて開墾者は
皆
(
みん
)
なこんな小屋に住んで居るのですよ。どうです辛棒が出来ますか。」と井田は笑ひながら言つた。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
船が動き出した時、
盲目
(
めくら
)
のお婆さんを除いては、
皆
(
みん
)
な
船縁
(
ふなべり
)
の処に顔を並べた。岸の人々も別れの言葉を述べた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
「痛え痛え人殺しイーッ……やい
皆
(
みん
)
な出て来てくれ!」すると背後から四人の男が、姿を現わして走って来た。
十二神貝十郎手柄話
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
吉ちやんがおしやもじの焼けない方を向けると、また
皆
(
みん
)
なが元気よく、踊つたり、跳ねたりします。焦げた方を向けると、皆な傾いて、心配さうな顔になる。
夢の国
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
「そうか。もう
跡
(
あと
)
は
皆
(
みん
)
な帰ったのか。道理でひどく静かになったと思った。それじゃあ余り待たせても気の毒だから、僕が見ても好い。一体どんな病人だね」
カズイスチカ
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「別に不都合ということは無いのですけれど、
他
(
ひと
)
の噂を聞くと、市郎さんは
此頃
(
このごろ
)
柳屋とか云う
家
(
うち
)
にお
馴染
(
なじみ
)
が出来たそうで……。
皆
(
みん
)
なが
然
(
そ
)
う云っていますよ。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
寢食
(
しんしよく
)
の
事
(
こと
)
は
申
(
まを
)
すに
及
(
およ
)
ばず、
器物
(
きぶつ
)
の
取扱
(
とりあつかひ
)
、
火
(
ひ
)
の
事
(
こと
)
、
水
(
みづ
)
の
事
(
こと
)
、
掃除
(
さうぢ
)
の
事
(
こと
)
、
其外
(
そのほか
)
一
體
(
さい
)
の
仕事
(
しごと
)
に
關
(
くわん
)
して
皆
(
みん
)
な
銘々
(
めい/\
)
の
獨立心
(
どくりつしん
)
に
依
(
よ
)
つて
行
(
おこな
)
へば
自然
(
しぜん
)
と
責任
(
せきにん
)
を
重
(
おも
)
んずるやうになる。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
誰にしろ、無論こうした事は初めてなので、
皆
(
みん
)
なくすぐったいような、落ちつかぬ面持ちをしている。
ある偃松の独白
(新字新仮名)
/
中村清太郎
(著)
是
(
こ
)
れは独り
吾々
(
われわれ
)
洋学者ばかりでない、日本国中の刀を
皆
(
みん
)
なうっちゃって
仕舞
(
しま
)
うと云うことにしなければならぬ、だからこんなものは
颯々
(
さっさ
)
と片付けて仕舞うが
宜
(
よろ
)
しい。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
今朝
(
けさ
)
から
美登利
(
みどり
)
の
機嫌
(
きげん
)
が
惡
(
わる
)
くて
皆
(
みん
)
なあぐねて
困
(
こま
)
つて
居
(
ゐ
)
ます、
遊
(
あそ
)
んでやつて
下
(
くだ
)
されと
言
(
い
)
ふに、
正太
(
しようた
)
は
大人
(
おとな
)
らしう
惶
(
かしこま
)
りて
加减
(
かげん
)
が
惡
(
わ
)
るいのですかと
眞面目
(
まじめ
)
に
問
(
と
)
ふを、いゝゑ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何故といつて、地獄へは希臘人も露西亜人も印度人も
皆
(
みん
)
などつさり落合つてゐる筈なのだから。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
湯呑や茶碗を一緒に入れて、ジャランジャランいわせて来たものだから、
皆
(
みん
)
な壊れていた。此れでは手品も出来ないと思って困っていると、歌さんが乃公の方へ歩いて来た。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
持て居ると歸るまでにまた何ぞやつて一文なしにして又親父にどやされるが
落
(
おち
)
だから
皆
(
みん
)
な馬の沓を買てしまつたホラよと是を親父の前へ出せば睨まれる事はないワと此答へを
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
太郎右衛門は、庄屋から大体の話はきいて来たようなもののこの有様を見て、
吃驚
(
びっくり
)
してしまいました。朝太郎は何も解らないので、
皆
(
みん
)
なの顔をきょときょとと見廻わしているばかりでした。
三人の百姓
(新字新仮名)
/
秋田雨雀
(著)
楯井さんは黙って炉の火をいじったり、薪をくべたりなどしていたその瞬間、全く
皆
(
みん
)
なの心が申し合せたように、しんみりしていた。なんとなくぬけ出すことの出来ないような沈黙のなかにいた。
惨事のあと
(新字新仮名)
/
素木しづ
(著)
そして、
皆
(
みん
)
な洞窟から出るように云いつけた。
土鼠と落盤
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
皆
(
みん
)
なが上り
框
(
がまち
)
に突立って見送っていた。
入江のほとり
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
皆
(
みん
)
な続いて飛んで行く
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
『さて
此
(
この
)
鼠
(
ねずみ
)
に
何
(
なに
)
を
話
(
はな
)
してやらうかしら?
大抵
(
たいてい
)
皆
(
みん
)
な
變
(
へん
)
な
事
(
こと
)
ばかりだが、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
話
(
はな
)
しても
關
(
かま
)
はないだらう』と
愛
(
あい
)
ちやんが
思
(
おも
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
是れだけ
破
(
わ
)
った奴があって、不憫にはあったが、何うも許し難いから
私
(
わし
)
は中指を切ろうと思ったが、それも不憫だから
皆
(
みん
)
な
無名指
(
くすりゆび
)
を切った
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私は
顫
(
ふる
)
える手で、手紙を巻き収めて、再び封の中へ入れました。私はわざとそれを
皆
(
みん
)
なの眼に着くように、元の通り机の上に置きました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あんな
馬鹿
(
ばか
)
な子供が、遠い所へ行つて
皆
(
みん
)
なに馬鹿にされて
酷
(
ひど
)
い目に逢ふことは無いでせうか。」おつ母さんがかう言つた時
蚊帳の釣手
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
「フム、其りや
幸
(
さひはひ
)
ぢや、我輩一つ媒酌人にならう、軍人と実業家の縁談を我輩がする、
皆
(
みん
)
な毛色が変つてて面白ろからう、山木、どうぢや」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
「そりゃ、その時は口を利く人はあったの。ですけれど
此方
(
こっち
)
がお母さんと二人きりだったから甘く
皆
(
みん
)
なに欺されたの。」
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
「そうか、諸君も
作
(
やっ
)
たのか、驚ろいた、その昔は
皆
(
みん
)
な馬鈴薯党なんだね」と上村は
大
(
おおい
)
に面目を施こしたという
顔色
(
かおつき
)
。
牛肉と馬鈴薯
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「また
愚図
(
ぐづ
)
り始める。誰も笑つたんぢやないの。あんたが大きくなつたつて、
皆
(
みん
)
な褒めるんぢや有りませんか。」
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
兎に角、平次とガラツ八が横山町へ着いた時は、遠州屋の上下は、壓迫された恐怖が、不氣味に立ちこめて、その邊に居る者を
皆
(
みん
)
な
窒息
(
ちつそく
)
させて了ひさうでした。
銭形平次捕物控:032 路地の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
錦糸町
(
きんしちやう
)
の家へあがると、戸がしまつて
皆
(
みん
)
な寝てゐたが、母が起きてくれた。母は長火鉢の火を掻きたてて
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
いや最初からお
糸
(
いと
)
は
長吉
(
ちやうきち
)
よりも強かつた。
長吉
(
ちやうきち
)
よりも
遥
(
はるか
)
に
臆病
(
おくびやう
)
ではなかつた。お
糸
(
いと
)
長吉
(
ちやうきち
)
と
相々傘
(
あひ/\がさ
)
にかゝれて
皆
(
みん
)
なから
囃
(
はや
)
された時でもお
糸
(
いと
)
はびくともしなかつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「いや、虎ヶ窟へ……。私は一足先へ行くから、
皆
(
みん
)
なが起きたら
直
(
すぐ
)
に
後
(
あと
)
から来るように
然
(
そ
)
う云って
呉
(
く
)
れ。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
三人
(
さんにん
)
ばかり
倒
(
たふ
)
れて
寢
(
ね
)
たよ、
驅出
(
かけだ
)
すのなんざ
一人
(
ひとり
)
も
居
(
ゐ
)
ない、……
皆
(
みん
)
な
恁
(
か
)
う
腕
(
うで
)
を
組
(
く
)
んで、のそり/\と
草
(
くさ
)
を
踏
(
ふ
)
んで
歩行
(
ある
)
いて
居
(
ゐ
)
たがね、あの
草
(
くさ
)
を
踏
(
ふ
)
むのが
祕傳
(
ひでん
)
ださうだよ
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お登和さん、先日
良人
(
やど
)
が
貴嬢
(
あなた
)
から三十銭料理や二十銭料理を教えて戴きまして宅へ帰ってから一々
皆
(
みん
)
な試みてみましたが大層経済に出来てどんなに
悦
(
よろこ
)
びましてしょう。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
『え、時には
御座
(
ござ
)
いますがな。たんとはありません。
皆
(
みん
)
な遠いで
御座
(
ござ
)
いますから……。』
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
“皆”の意味
《名詞》
(みな、みんな)そこに居る人全て。
(みな、みんな)そこに有る物全て。
《代名詞》
(みな、みんな)そこに居る全ての人。
(出典:Wiktionary)
皆
常用漢字
中学
部首:⽩
9画
“皆”を含む語句
悉皆
皆々
皆目
皆様
皆無
皆暮
皆朱
皆樣
衆皆
悉皆成仏
皆鶴姫
一切我今皆懺悔
皆様方
皆伝
皆済
悉皆屋
皆人
皆身
皆矢
和泉屋皆吉
...