“相々傘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいあいがさ75.0%
あひ/\がさ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一も二もなくお藤の投げた綱に手繰たぐりよせられて、送り狼と相々傘あいあいがさ、夢みるような心もちのうちにこの瓦町の家へ届けられてきたのだが……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
こんもりとれて去る。下駄の音はおぼろに包まれて、しものようにはえぬ。でて通る電信柱に白い模様が見えた。すかすひとみを不審とえると白墨の相々傘あいあいがさうつる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いや最初からおいと長吉ちやうきちよりも強かつた。長吉ちやうきちよりもはるか臆病おくびやうではなかつた。おいと長吉ちやうきち相々傘あひ/\がさにかゝれてみんなからはやされた時でもおいとはびくともしなかつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
あらゆる記憶の数々かず/\が電光のやうにひらめく。最初地方町ぢかたまちの小学校へ行くころは毎日のやうに喧嘩けんくわして遊んだ。やがてはみんなから近所の板塀いたべい土蔵どざうの壁に相々傘あひ/\がさをかゝれてはやされた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)