トップ
>
申
>
まをし
ふりがな文庫
“
申
(
まをし
)” の例文
昨日
(
きのふ
)
の
朝
(
あさ
)
千葉
(
ちば
)
が
私
(
わたし
)
を
呼
(
よ
)
びまして、
奧樣
(
おくさま
)
が
此
(
この
)
四五
日
(
にち
)
御
(
お
)
すぐれ
無
(
な
)
い
樣
(
やう
)
に
見上
(
みあ
)
げられる、
何
(
ど
)
うぞ
遊
(
あそば
)
してかと
如何
(
いか
)
にも
心配
(
しんぱい
)
らしく
申
(
まをし
)
ますので
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
罷出
(
まかりいで
)
候はゞ、奇特御座候とも、余命
無御座候
(
ござなくさふらふ
)
。まして我等
躰
(
てい
)
之者罷出、何之奇特も御座
有間敷候得
(
あるまじくさふらへ
)
は、罷出
無詮義
(
せんなきぎ
)
と存候。当世は
有様
(
ありやう
)
正直を
申
(
まをし
)
て、用に
立申儀
(
たちまをすぎ
)
にて無御座候。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
時
(
とき
)
に
方國沴氏
(
はうこくてんし
)
、
眞四角
(
まつしかく
)
な
先生
(
せんせい
)
にて、すなはち
明州
(
みんしう
)
の
刺史
(
しし
)
たり。
忽
(
たちま
)
ち
僧
(
そう
)
を
捕
(
とら
)
へて
詰
(
なじ
)
つて
曰
(
いは
)
く、
汝
(
なんぢ
)
何
(
なん
)
の
姓
(
せい
)
ぞ。
恐
(
おそ
)
る/\
對
(
こたへ
)
て
曰
(
いは
)
く、
竺阿彌
(
ちくあみ
)
と
申
(
まをし
)
ますと。
方國
(
はうこく
)
僧
(
そう
)
をせめて
曰
(
いは
)
く、
汝
(
なんぢ
)
職分
(
しよくぶん
)
として
人
(
ひと
)
の
迷
(
まよひ
)
を
導
(
みちび
)
くべし。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
物言ふは用事のある時
慳貪
(
けんどん
)
に
申
(
まをし
)
つけられるばかり、朝起まして機嫌をきけば
不図
(
ふと
)
脇
(
わき
)
を向ひて庭の草花を
態
(
わざ
)
とらしき
褒
(
ほ
)
め
詞
(
ことば
)
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
まげ度程まげ申せは、それには光さし申世にて候間、中々我等躰之者
罷出
(
まかりいで
)
、世に逢申儀にて無御座候、世にあわせ
申
(
まをし
)
ても、はや無余候間、今日/\と存、死をまつばかりにて御座候。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
物言
(
ものい
)
ふは
用事
(
ようじ
)
のある
時
(
とき
)
慳貪
(
けんどん
)
に
申
(
まをし
)
つけられるばかり、
朝起
(
あさおき
)
まして
機嫌
(
きげん
)
をきけば
不圖
(
ふと
)
脇
(
わき
)
を
向
(
む
)
ひて
庭
(
には
)
の
草花
(
くさばな
)
を
態
(
わざ
)
とらしき
褒
(
ほ
)
め
詞
(
ことば
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
串談
(
じようだん
)
はぬきにして結城さん貴君に隠くしたとて仕方がないから
申
(
まをし
)
ますが町内で少しは
巾
(
はば
)
もあつた蒲団やの源七といふ人
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
串談
(
じようだん
)
はぬきにして
結城
(
ゆふき
)
さん
貴君
(
あなた
)
に
隱
(
か
)
くしたとて
仕方
(
しかた
)
がないから
申
(
まをし
)
ますが
町内
(
ちやうない
)
で
少
(
すこ
)
しは
巾
(
はゞ
)
もあつた
蒲團
(
ふとん
)
やの
源
(
げん
)
七といふ
人
(
ひと
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ともあれあの子も両親の手で育てられまするに、つまらぬ事を思ひ
寄
(
より
)
まして、貴君にまで
嫌
(
い
)
やな事を御聞かせ
申
(
まをし
)
ました
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
兎
(
と
)
もあれ
彼
(
あ
)
の
子
(
こ
)
も
兩親
(
れうしん
)
の
手
(
て
)
で
育
(
そだ
)
てられまするに、つまらぬ
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
ひ
寄
(
より
)
まして、
貴君
(
あなた
)
にまで
嫌
(
い
)
やな
事
(
こと
)
を
御聞
(
おき
)
かせ
申
(
まをし
)
ました
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
手紙をお書き今に三河やの御用聞きが來るだろうから彼の子僧に使ひやさんを爲せるが宜い、何の人お孃樣ではあるまいし御遠慮
計
(
ばかり
)
申
(
まをし
)
てなる物かな
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
手紙
(
てがみ
)
をお
書
(
か
)
き
今
(
いま
)
に三
河
(
かわ
)
やの
御用聞
(
ごようき
)
きが
來
(
く
)
るだろうから
彼
(
あ
)
の
子僧
(
こぞう
)
に
使
(
つか
)
ひやさんを
爲
(
さ
)
せるが
宜
(
い
)
い、
何
(
なん
)
の
人
(
ひと
)
お
孃樣
(
ぢようさま
)
ではあるまいし
御遠慮計
(
ごゑんりよばかり
)
申
(
まをし
)
てなる
物
(
もの
)
かな
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
手紙をお書き今に三河やの御用聞きが来るだろうからあの子僧に使ひやさんを
為
(
さ
)
せるが
宜
(
い
)
い、
何
(
なん
)
の人お嬢様ではあるまいし御遠慮ばかり
申
(
まをし
)
てなる物かな
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何
宜
(
い
)
いのさ、これはお前にこれは姉さんに、大きいので帳場の払ひを取つて残りは
一同
(
みんな
)
にやつても宜いと仰しやる、お礼を
申
(
まをし
)
て頂いてお出でと
蒔散
(
まきち
)
らせば
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何處
(
どこ
)
が
美
(
よ
)
いとも
申
(
まをし
)
がたけれど
華魁衆
(
おいらんしゆ
)
とて
此處
(
こゝ
)
にての
敬
(
うやま
)
ひ、
立
(
たち
)
はなれては
知
(
し
)
るによしなし、かゝる
中
(
なか
)
にて
朝夕
(
あさゆふ
)
を
過
(
す
)
ごせば、
衣
(
きぬ
)
の
白地
(
しらぢ
)
の
紅
(
べに
)
に
染
(
し
)
む
事
(
こと
)
無理
(
むり
)
ならず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
禮
(
れい
)
を
申
(
まをし
)
て
頂
(
いたゞ
)
いてお
出
(
い
)
でと
蒔散
(
まきち
)
らせば、これを
此娘
(
このこ
)
の十八
番
(
ばん
)
に
馴
(
な
)
れたる
事
(
こと
)
とて
左
(
さ
)
のみは
遠慮
(
ゑんりよ
)
もいふては
居
(
ゐ
)
ず、
旦那
(
だんな
)
よろしいのでございますかと
駄目
(
だめ
)
を
押
(
お
)
して
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
誠
(
まこと
)
に
申
(
まをし
)
かねましたが
私
(
わたし
)
はこれで
御免
(
ごめん
)
を
願
(
ねが
)
ひます、
代
(
だい
)
は
入
(
い
)
りませぬからお
下
(
お
)
りなすつてと
突然
(
だしぬけ
)
にいはれて、
思
(
おも
)
ひもかけぬ
事
(
こと
)
なれば
阿關
(
おせき
)
は
胸
(
むね
)
をどつきりとさせて
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
惡
(
わ
)
るくすると
取
(
とり
)
かへしの
付
(
つ
)
かぬ
事
(
こと
)
になると
申
(
まをし
)
まして、
夫
(
そ
)
れで
其時
(
そのとき
)
申
(
まをし
)
ました、
私
(
わたし
)
が
郷里
(
きやうり
)
の
幼
(
おさ
)
な
友達
(
ともだち
)
に
是
(
こ
)
れ/\
斯
(
か
)
う
言
(
い
)
ふ
娘
(
こ
)
が
有
(
あ
)
つて、
肝
(
かん
)
もちの、はつきりとして
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
無器用
(
ぶきよう
)
なお
前樣
(
まへさま
)
が
此子
(
このこ
)
いぢくる
譯
(
わけ
)
にも
行
(
ゆ
)
くまじ、お
歸
(
かへ
)
りに
成
(
な
)
るまで
私
(
わたし
)
が
乳
(
ちゝ
)
を
上
(
あ
)
げませうと、
有
(
あり
)
さまを
見
(
み
)
かねて、
隣
(
となり
)
の
妻
(
つま
)
の
子
(
こ
)
を
抱
(
だ
)
いて
行
(
ゆ
)
くに、
何分
(
なにぶん
)
お
頼
(
たの
)
み
申
(
まをし
)
ますと
言
(
い
)
ひながら
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さりとは
陽氣
(
ようき
)
の
町
(
まち
)
と
住
(
す
)
みたる
人
(
ひと
)
の
申
(
まをし
)
き、
三島神社
(
みしまじんじや
)
の
角
(
かど
)
をまがりてより
是
(
こ
)
れぞと
見
(
み
)
ゆる
大厦
(
いゑ
)
もなく、かたぶく
軒端
(
のきば
)
の十
軒
(
けん
)
長屋
(
ながや
)
二十
軒
(
けん
)
長屋
(
ながや
)
、
商
(
あきな
)
ひはかつふつ
利
(
き
)
かぬ
處
(
ところ
)
とて
半
(
なかば
)
さしたる
雨戸
(
あまど
)
の
外
(
そと
)
に
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今
(
いま
)
三
年
(
ねん
)
の
後
(
のち
)
に
見
(
み
)
たしと
廓
(
くるわ
)
がへりの
若者
(
わかもの
)
は
申
(
まをし
)
き、
大黒屋
(
だいこくや
)
の
美登利
(
みどり
)
とて
生國
(
せいこく
)
は
紀州
(
きしう
)
、
言葉
(
ことば
)
のいさゝか
訛
(
なま
)
れるも
可愛
(
かわゆ
)
く、
第
(
だい
)
一は
切
(
き
)
れ
離
(
はな
)
れよき
氣象
(
きしやう
)
を
喜
(
よろこ
)
ばぬ
人
(
ひと
)
なし、
子供
(
こども
)
に
似合
(
にあは
)
ぬ
銀貨
(
ぎんくわ
)
入
(
い
)
れの
重
(
おも
)
きも
道理
(
だうり
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
亥之はあの通り口の重い
質
(
たち
)
だし
何
(
いづ
)
れお目に懸つてもあつけない
御挨拶
(
ごあいさつ
)
よりほか出来まいと思はれるから、何分ともお前が中に立つて私どもの心が通じるやう、亥之が行末をもお頼み
申
(
まをし
)
て置ておくれ
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“申”の解説
申(さる、しん)は、十二支のひとつ。通常十二支の中で第9番目に数えられる。
前は未、次は酉である。
(出典:Wikipedia)
申
常用漢字
小3
部首:⽥
5画
“申”を含む語句
申出
申候
申上
申合
申聞
申付
申刻
可申
申込
申分
申立
申渡
申開
見申
申来
申訳
庚申
不申
申兼
可申上
...