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う
ふりがな文庫
“
承
(
う
)” の例文
国家統治ノ大権ハ朕カ
之
(
これ
)
を祖宗ニ
承
(
う
)
ケテ之ヲ子孫伝フル所ナリ朕及朕カ子孫ハ将来
此
(
こ
)
ノ憲法ノ
条章
(
じょうしょう
)
ニ
循
(
したが
)
ヒ之ヲ行フコトヲ
愆
(
あやま
)
ラサルヘシ
大日本帝国憲法
(旧字旧仮名)
/
日本国
(著)
大臣も不承不承慎んで馬の糞を金箕で
承
(
う
)
ける役を勤めたとあらば、定めて垂れ流しでもあるまじく、
蜀江
(
しょっこう
)
の錦ででも
拭
(
ぬぐ
)
うたであろう。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
縁あって、多年、自身が
輔佐
(
ほさ
)
したこの主人こそ、いわゆる破壊の時代を
承
(
う
)
けて必然現われなければならない——次の人ではないかと。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
東の墓地といわれるモンパルナスの墓地がそのあとを継いで、それからまたその墓地に半ば属していた有名な居酒屋をも
承
(
う
)
け継いだ。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
そして、それがだんだん落ちて来て風の前に来たので、手で以て
承
(
う
)
けたが、不思議に断れていた紐がもとのようにつながっていた。
五通
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
▼ もっと見る
孔子の倫理的理想主義を
承
(
う
)
けて孟子は人間性善説を提掲した。これに対して荀子は人間性悪説を
執
(
と
)
り法治論社の一派を形造った。
荘子
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それは允成が公退した跡になると、女中たちが争ってその
茶碗
(
ちゃわん
)
の底の
余瀝
(
よれき
)
を指に
承
(
う
)
けて
舐
(
ねぶ
)
るので、自分も舐ったというのである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ねがはくは正しき
審判
(
さばき
)
星より汝の血の上に降り、
奇
(
くす
)
しく且つ
顯著
(
あらは
)
にて、汝の後を
承
(
う
)
くる者恐れをいだくにいたらんことを 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
日本橋坂本町に、二十年前に死んだ夫の仕事を
承
(
う
)
け継いで、大きな一代身上を築き上げた、女金貸の丸屋お米というのが住んでおりました。
銭形平次捕物控:070 二本の脇差
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
驚くことのあらんとすらんとお
咏
(
よ
)
みになった心を
承
(
う
)
けて、数ならぬ私共もまた、何物にか驚かされたいと常に念じている次第でございます。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
作る者が今なお鮮人の血を
承
(
う
)
けている事も忘れてはならない。あの珍重される「古薩摩」は決して過去に在るだけではない。
苗代川の黒物
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
しかし、リヴィングストーンの大きな志を
承
(
う
)
けついだスタンレーの探検旅行は、これからますます大規模なものとなります。
アフリカのスタンレー
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
徳望
素
(
もと
)
より
隆
(
さか
)
んにして、一時の
倚重
(
きちょう
)
するところとなり、政治より学問に及ぶまで、帝の
咨詢
(
しじゅん
)
を
承
(
う
)
くること
殆
(
ほとん
)
ど
間
(
ひま
)
無く、翌二年文学博士となる。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
イングラム卿は姉達と同じく非常に脊が高く、また同じく美しい。しかし、彼はメァリーの感じの無い、冷淡な樣子を同じやうに
承
(
う
)
けてゐる。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
良家の女子、強いて
禽妝
(
きんしょう
)
を委して、
※気冤氛
(
れいきえんふん
)
、暗く天日無し。
奴僕
(
どぼく
)
一たび到れば、則ち守令顔を
承
(
う
)
け、書函一たび投ずれば、則ち司院法を
枉
(
ま
)
ぐ。
続黄梁
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
今の竜土軒は、先代夫婦の亡きあとを
承
(
う
)
けて、好人物らしい養嗣子が経営ているが、その時分の吾々の文反故を、今でも大切に保存している——
芝、麻布
(新字新仮名)
/
小山内薫
(著)
「そうか、パチノが先祖から
承
(
う
)
けついだ吸血病か、そうして
遂
(
つい
)
に君にまで伝わったのか、パチノの
曾孫
(
そうそん
)
にあたる
吾
(
わ
)
が……」
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そんなわけで、爺は、他人よりも余計働いたにもかかわらず、親から
承
(
う
)
け
継
(
つ
)
いだ財産まで、すっかり無くしてしまった。
山茶花
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
レンズの見る見かたを人間の見かたであるといつとはなしに
承
(
う
)
けいれた人間の同意は、どんな国際委員会もかなわない専断的説得力をもっていた。
美学入門
(新字新仮名)
/
中井正一
(著)
その馬好ももう五十年
前
(
ぜん
)
とかに亡くなり、今は県会議員である当主が老後の楽みに買取って、おなじく幽雅な料亭としてその跡を
承
(
う
)
け
継
(
つ
)
いでいる。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
娘はしっかりした正しい判断力とともにまたその父親の朗らかな性質を
承
(
う
)
けている。娘はベートーヴェン作の
奏鳴曲
(
ソナータ
)
を弾くことを何より好んでいる。
ベートーヴェンの生涯:04 ベートーヴェンの手紙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
、
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
、
フランツ・ゲルハルト・ヴェーゲラー
、
エレオノーレ・フォン・ブロイニング
(著)
古典を
承
(
う
)
け継ぐとは、つまりは地獄を承け継ぐことなのか。はじめ古典はその甘美と夢によって我らを誘うであろう。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
いつでもしかし、念頭に置いて欲しい問題は、この時代の和歌は常に『古今集』伝統をまもる人々の生活の上に
承
(
う
)
け継がれた詩であったことである。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
急に財産を
承
(
う
)
けたので慢心したのだろうと、世人は嗤った。が、嗤って済まされないのが、子供ではあるが、僕だ。
青バスの女
(新字新仮名)
/
辰野九紫
(著)
ここに𧏛貝比賣きさげ集めて、蛤貝比賣待ち
承
(
う
)
けて、
母
(
おも
)
の
乳汁
(
ちしる
)
と塗りしかば
三
、
麗
(
うるは
)
しき
壯夫
(
をとこ
)
になりて出であるきき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
東洋最近の事情にすら
疎
(
うと
)
かった過去の失策のあとを
承
(
う
)
けて、この国の前途に横たわる最大の難関であるとは、上下をあげてそれを感じないものもない。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
甚太夫は
始
(
はじめ
)
は
苦々
(
にがにが
)
しげに、「身どもの武道では心もとないと御思いか。」と、
容易
(
ようい
)
に
承
(
う
)
け引く色を示さなかった。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
寒月の放胆
無礙
(
むげ
)
な画風は先人椿岳の
衣鉢
(
いはつ
)
を
承
(
う
)
けたので、寒月の画を鑑賞するものは更に椿岳に
遡
(
さかのぼ
)
るべきである。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
私が父の彫刻の仕事を
承
(
う
)
けついでやるということは、誰も口に出して言わないうちに決って了っていたことだ。
回想録
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
文学好きの仲間が作っていた「サブライナ」の後を
承
(
う
)
けて私が中心となった「
海妖
(
アヤカシ
)
」が最初に生れた。四年級の者でこしらえたクラスの雑誌が次男であった。
語られざる哲学
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
僕の雨を
愛
(
め
)
づる癖は恐らく母から
承
(
う
)
けたのであろう。いまそかりし昔、僕はしばしば母と閑話を交えながら、庭に降る雨を眺め暮したことを今もなお思い出す。
雨の日
(新字新仮名)
/
辰野隆
(著)
これにて椎の実ぱらぱらと落つ。この仕打再びあり。また舞台に戻り「こんな大なのが落ちて居ます」と己が
笠
(
かさ
)
の裏に拾ひ入れ、それを小金吾の笠に
承
(
う
)
けしむ。
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
私は価値尺度財たる職分を説明した後を
承
(
う
)
けて、交換の媒介物たる職能の概念を明らかにせねばならない。
純粋経済学要論:01 上巻
(新字新仮名)
/
マリー・エスプリ・レオン・ワルラス
(著)
波を打つ
廂髪
(
ひさしがみ
)
の、白い額に
接
(
つづ
)
く下から、骨張らぬ細い鼻を
承
(
う
)
けて、
紅
(
くれない
)
を
寸
(
すん
)
に織る唇が——唇をそと
滑
(
すべ
)
って
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
是
(
これ
)
が器物として利用せられたのも年久しい事であろうのに、あんな古い記録の次々と
承
(
う
)
け
継
(
つ
)
がれていたばかりに、近世になるまで依然として一種の珍奇であった。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
板倉周防守重宗は、徳川幕府創業の名臣で、父勝重の推挙により、その
後
(
の
)
ちを
承
(
う
)
けて京都所司代となり、父は子を知り子は父を辱しめざるの令名を博した人である。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
世は
挙
(
こぞ
)
って書生の暴行を以て
是
(
ぜ
)
となすものらしい。曾てわたくしも明治大正の交、
乏
(
ぼう
)
を
承
(
う
)
けて三田に
教鞭
(
きょうべん
)
を
把
(
と
)
った事もあったが、早く辞して去ったのは幸であった。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「そは
承
(
う
)
けがたき事」と
打
(
うち
)
かたぶき打かたぶきするほどに、又も
一声
(
ひとこゑ
)
二声
(
ふたこゑ
)
うちしきれば、「あれが声を
郭公
(
ほとゝぎす
)
とや。いかにしてさはおぼしつるぞ、いとよき
御聞
(
おんき
)
きざま」
すゞろごと
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二、
篤
(
あつ
)
く仏法を敬へ。三、
詔
(
みことのり
)
は謹しんで
承
(
う
)
けよ。四、群臣は礼を重んぜよ。五、私慾を棄て、訴訟を裁け。六、悪を
匡
(
たゞ
)
し、善を勧めよ。七、官職は人を得なければならぬ。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
この世を
承
(
う
)
けて引き継ぐ者は柔和なる者なりとは、柔順なる人は永久にこの世の継続者である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
私たちの性格は両親から
承
(
う
)
け継いだ冷静な北方の血と、わりに濃い南方の血とが混り合ってできている。その混り具合によって、兄弟の性格が
各自
(
めいめい
)
異なっているのだと思う。
私の父と母
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
わが云ひ付けし事は中々に
承
(
う
)
け引かず。わが折入つて頼み入る事も、平然と
冷笑
(
あざわら
)
ふのみにして、
捗々
(
はか/″\
)
しき返答すら得せず。奈美女の言葉添なければ動かむともせざる
態
(
さま
)
なり。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
さらに小寺氏の観察は、大体において柳田先生の固有説を
承
(
う
)
け〔註二〕、別にこれに対して、我国の鹿舞の起ったのは、トーテム崇拝に由来するのであると、附け加えている。
獅子舞雑考
(新字新仮名)
/
中山太郎
(著)
圖の中なる
聖母
(
マドンナ
)
のこぼし給ふおほいなる涙の露は地獄の
燄
(
ほのほ
)
の上におちかかれり。亡者は爭ひてかの露の滴りおつるを
承
(
う
)
けむとせり。僧は又一たびわれを伴ひてその僧舍にかへりぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
洛陽伽藍記
(
らくやうがらんき
)
に
云
(
い
)
ふ。
魏
(
ぎ
)
の
帝業
(
ていげふ
)
を
承
(
う
)
くるや、
四海
(
しかい
)
こゝに
靜謐
(
せいひつ
)
にして、
王侯
(
わうこう
)
、
公主
(
こうしゆ
)
、
外戚
(
ぐわいせき
)
、
其
(
そ
)
の
富
(
とみ
)
既
(
すで
)
に
山河
(
さんが
)
を
竭
(
つく
)
して
互
(
たがひ
)
に
華奢
(
くわしや
)
驕榮
(
けうえい
)
を
爭
(
あらそ
)
ひ、
園
(
ゑん
)
を
脩
(
をさ
)
め
宅
(
たく
)
を
造
(
つく
)
る。
豐室
(
ほうしつ
)
、
洞門
(
どうもん
)
、
連房
(
れんばう
)
、
飛閣
(
ひかく
)
。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
伝えるものと
承
(
う
)
けるものと二人相対している。そして微笑する。仏々相照というようなことにもなるか知れないが、それでも困る。誰にでも見える帰納的な表現が欲しいものである。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
余
(
よ
)
は
平生
(
へいぜい
)
學海居士
(
ガクカイコジ
)
が
儒家
(
じゆか
)
らしき
文氣
(
ぶんき
)
と
馬琴
(
バキン
)
を
承
(
う
)
けたる
健筆
(
けんひつ
)
に
欽羨
(
きんせん
)
するものなるが、
罪
(
つみ
)
と
罰
(
ばつ
)
に
對
(
たい
)
する
居士
(
コジ
)
の
評文
(
ひようぶん
)
の
餘
(
あま
)
りに
居士
(
コジ
)
を
代表
(
だいひよう
)
する
事
(
こと
)
の
多
(
おほ
)
きには
聊
(
いさゝ
)
か
當惑
(
とうわく
)
するところなき
能
(
あた
)
はざりし。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
それは矢田部が
怪
(
け
)
しからんと大いに孤立せる私に同情を寄せられ、殊にその頃発行になっていた「亜細亜」という雑誌へ杉浦先生の意を
承
(
う
)
けて大いに私のために書いて声援して下さった。
牧野富太郎自叙伝:01 第一部 牧野富太郎自叙伝
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
これは「あくがれ」という形もあるのであるが、詩語として
承
(
う
)
け渡した詩人たちは「こがる」と言う焦心を表す語に、接頭語あのついたものと感じた為に、「あこがれ」の方ばかり使った。
詩語としての日本語
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
此の佐用が家は
頗
(
すこぶ
)
る富みさかえて有りけるが、丈部母子の
賢
(
かしこ
)
きを
慕
(
した
)
ひ、
娘子
(
をとめ
)
を
娶
(
めと
)
りて親族となり、
屡
(
しばしば
)
事に
托
(
よ
)
せて物を
餉
(
おく
)
るといへども、
九
口腹
(
こうふく
)
の為に人を
累
(
わづらは
)
さんやとて、
敢
(
あへ
)
て
承
(
う
)
くることなし。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
“承”の意味
《名詞》
承(しょう)
漢詩の起承転結の一つ。承句。
(出典:Wiktionary)
“承”の解説
承(しょう)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
承
常用漢字
小6
部首:⼿
8画
“承”を含む語句
承知
承諾
承引
治承
承合
御承知
承塵
承久
不承無承
不承知
御承引
承認
不承
承香殿
承禎
承応
伝承
承元
不承不精
不承々々
...