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ゆきちが
ふりがな文庫
“
行違
(
ゆきちが
)” の例文
云掛られ夫さへ心に
障
(
さは
)
らぬ樣
云拔
(
いひぬけ
)
て居しに今日
隅田川
(
すみだがは
)
の
渡船
(
わたしぶね
)
にて誰かは知ず
行違
(
ゆきちが
)
ひに面を見合せしより
俄
(
にはか
)
に吾助が顏色變り
狼狽
(
うろたへ
)
たる
體
(
てい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此方
(
こちら
)
は
入違
(
いりちが
)
って祖五郎の跡を
追掛
(
おいか
)
けて、姉のお竹が忠平を連れてまいるという、
行違
(
ゆきちが
)
いに相成り、お竹が
大難
(
だいなん
)
に出合いまするお話に移ります。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
否
(
いゝえ
)
、お
知己
(
ちかづき
)
でも、お
見知越
(
みしりごし
)
のものでもありません。
眞個
(
まつたく
)
唯今
(
たゞいま
)
行違
(
ゆきちが
)
ひましたばかり……ですから
失禮
(
しつれい
)
なんですけれども。」
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
つけませうナニ
少
(
すこ
)
しの
行違
(
ゆきちが
)
ひでそれほどの
事
(
こと
)
では
御座
(
ござ
)
いませんと
我
(
わ
)
が
親
(
おや
)
にまでいつはるとはさても
後
(
のち
)
のよ
恐
(
おそ
)
ろしゝ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
グレ
行違
(
ゆきちが
)
ふ
途端
(
とたん
)
に
睨
(
にら
)
みつけてくれう、
如何
(
どう
)
思
(
おも
)
やがらうと
關
(
かま
)
ふものかえ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
毎度往来に
出逢
(
であ
)
うて、
固
(
もと
)
より言葉も交えず互に
睨合
(
にらみあ
)
うて
行違
(
ゆきちが
)
うその跡で
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
いや、その姿が真の
闇暗
(
くらやみ
)
の隧道の天井を貫くばかり、
行違
(
ゆきちが
)
った時、すっくりと大きくなって、目前を通る、白い
跣足
(
はだし
)
が宿の池にありましょう、小さな船。
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
仕つり神田明神下にて小川町の五千石取の太田彦十郎樣に
出會
(
であひ
)
しまゝ互ひに
徒士
(
かち
)
の者双方の名前を呼上
行違
(
ゆきちが
)
ひ候節嘉川家の供頭が御
駕籠
(
かご
)
の
戸
(
と
)
を
引外
(
ひきはづ
)
し
狼狽
(
うろたへ
)
廻るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其様
(
そん
)
な余計な憎まれ口をきくなえ、今
行違
(
ゆきちが
)
ったなア三藏だ、己が留守に来やアがって蚊帳ア釣って
行
(
い
)
きやアがったのだな、
斯
(
こ
)
んな大きな蚊帳が
入
(
い
)
るもんじゃアねえ、蚊帳を
窃
(
そっ
)
と畳んで
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
はじめは
好奇
(
かうき
)
の
心
(
こヽろ
)
に
誘
(
さそ
)
はれて、
空
(
むな
)
しき
想像
(
おもひ
)
をいろいろに
描
(
ゑが
)
きしが、
又
(
また
)
折
(
をり
)
もがな
今
(
いま
)
一
(
ひ
)
と
度
(
たび
)
みたしと
願
(
ねが
)
へど、
夫
(
それ
)
よりは
如何
(
いか
)
に
行違
(
ゆきちが
)
ひてか
後
(
うし
)
ろかげだに
見
(
み
)
ることあらねば、
水
(
みづ
)
を
求
(
もと
)
めて
得
(
え
)
ぬ
時
(
とき
)
の
渇
(
かわ
)
きに
同
(
おな
)
じく
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
雙方
(
さうはう
)
行違
(
ゆきちが
)
ふ。サンプソン
指
(
ゆび
)
の
爪
(
つめ
)
を
噛
(
か
)
んで
見
(
み
)
する。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
通
(
とほ
)
りへ
買物
(
かひもの
)
から、
歸
(
かへ
)
つて
聞
(
き
)
くと、
女中
(
ぢよちう
)
が、
今
(
いま
)
しがたお
歸
(
かへ
)
りに
成
(
な
)
つたといふ。
矢來
(
やらい
)
の
辻
(
つじ
)
で
行違
(
ゆきちが
)
つた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
止めて
歩行
(
あるきゆき
)
けれども更に似た人もなく早日も
西山
(
せいざん
)
に
傾
(
かたむ
)
きしかばいざ
旅宿
(
りよしゆく
)
へ
歸
(
かへ
)
らんとて三圍の下より渡し船に
乘
(
のり
)
川中迄
(
かはなかまで
)
漕出
(
こぎだ
)
したる時向うより數人
乘合
(
のりあひ
)
し渡し船來り
行違
(
ゆきちが
)
ひさま其の船の中を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
行違
(
ゆきちが
)
いまして、又ぞろ江戸へ
引返
(
ひっかえ
)
してまいるような事になりました、此の上は松平公の御家中藤原
氏
(
し
)
を頼み、手続きをもって尋ねましたなら、蟠龍軒の
居所
(
いどこ
)
の知れぬことも無かろうと思います
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
づかしや
女子
(
をんな
)
の
身
(
み
)
不似合
(
ふにあひ
)
の
菓
(
くだ
)
もの
賣
(
う
)
りも
一重
(
ひとへ
)
に
活計
(
みすぎ
)
の
爲
(
ため
)
のみならず
便
(
たよ
)
りもがな
尋
(
たづ
)
ねたやの一
心
(
しん
)
なりしが
縁
(
ゑに
)
しあやしく
引
(
ひ
)
く
方
(
かた
)
ありて
不圖
(
ふと
)
呼
(
よ
)
び
入
(
い
)
れられし
黒塗塀
(
くろぬりべい
)
お
勝手
(
かつて
)
もとに
商
(
あきな
)
ひせし
時
(
とき
)
後
(
あと
)
にて
聞
(
き
)
けば
御稽古
(
おけいこ
)
がへりとや
孃
(
じやう
)
さまの
乘
(
め
)
したる
車
(
くるま
)
勢
(
いきほ
)
ひよく
御門内
(
ごもんうち
)
へ
引入
(
ひきい
)
るゝとて
出
(
い
)
でんとする
我
(
われ
)
と
行違
(
ゆきちが
)
ひしが
何
(
なに
)
に
觸
(
ふ
)
れけん
我
(
わ
)
がさしたる
櫛車
(
くしくるま
)
の
前
(
まへ
)
には
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この静寂さ、いきなり声をかけて
行違
(
ゆきちが
)
ったら、耳元で雷……は
威
(
い
)
がありすぎる、それこそ梟が
法螺
(
ほら
)
を吹くほどに淑女を驚かそう、黙ってぬっと出たら、狸が泳ぐと思われよう。
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すると其の翌年になりまして花車重吉という関取は
行違
(
ゆきちが
)
いになりましたことで、
毎年
(
まいねん
)
春になると年始に参りますが、惣次郎の
墓詣
(
はかまいり
)
をしたいと出て来ましたが、取急ぎ水街道の麹屋へも寄らず
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
極
(
きまり
)
も悪し、
面
(
おもて
)
を背けて店口から奥へ抜けようとすると、
同
(
おなじ
)
く駒下駄を手に提げて裏口からはらりと入って来た、前日の美人とぱったり逢った。袖も
摺合
(
すれあ
)
うばかり敷居で
行違
(
ゆきちが
)
う。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その荷車と子守の
行違
(
ゆきちが
)
ったあとに、何にもない
真赤
(
まっか
)
な田町の細路へ、捨吉がぬいと出る。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
戸外
(
おもて
)
を
吹
(
ふき
)
すさぶ
風
(
かぜ
)
のまぎれに、かすれ
聲
(
ごゑ
)
を
咳
(
せき
)
して、いく
度
(
たび
)
か
話
(
はなし
)
が
行違
(
ゆきちが
)
つて
漸
(
やつ
)
と
分
(
わか
)
つた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
艶々
(
つやつや
)
とした
円髷
(
まるまげ
)
で、子供を
半纏
(
はんてん
)
でおぶったから、ややふっくりと見えるが、背のすらりとしたのが、
行違
(
ゆきちが
)
いに、通りざまに、(失礼。)と云って、すっとゆき抜けた、この
背負紐
(
おぶいひも
)
が
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの
坂
(
さか
)
の
上
(
あが
)
り
口
(
ぐち
)
の
所
(
ところ
)
で、
上
(
うへ
)
から
來
(
き
)
た
男
(
をとこ
)
が、
上
(
あが
)
つて
行
(
ゆ
)
く
中年増
(
ちうどしま
)
の
媚
(
なまめ
)
かしいのと
行違
(
ゆきちが
)
つて、
上
(
うへ
)
と
下
(
した
)
へ五六
歩
(
ぽ
)
離
(
はな
)
れた
所
(
ところ
)
で、
男
(
をとこ
)
が
聲
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けると、
其
(
そ
)
の
媚
(
なまめ
)
かしいのは
直
(
す
)
ぐに
聞取
(
きゝと
)
つて、
嬌娜
(
しなやか
)
に
振返
(
ふりかへ
)
つた。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
折から夕暮の
天
(
そら
)
暗く、筑波から出た雲が、早や屋根の上から
大鷲
(
おおわし
)
の
嘴
(
くちばし
)
のごとく田町の空を
差覗
(
さしのぞ
)
いて、一しきり
烈
(
はげ
)
しくなった
往来
(
ゆきき
)
の人の姿は、ただ黒い影が
行違
(
ゆきちが
)
い、入乱るるばかりになった。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小父
(
をぢ
)
さんたちは、おとなしいし、
第一
(
だいいち
)
品行
(
ひんかう
)
が
方正
(
はうせい
)
だから……
言
(
い
)
つた
如
(
ごと
)
く
無事
(
ぶじ
)
であつた。……はいゝとして、
隣地
(
りんち
)
心行寺
(
しんぎやうじ
)
の
假門
(
かりもん
)
にかゝると、
電車
(
でんしや
)
の
行違
(
ゆきちが
)
ふすきを、
同伴
(
つれ
)
が、をかしなことをいふ。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
後
(
あと
)
なる
一人
(
ひとり
)
は、
中脊
(
ちうぜい
)
の
細
(
ほそ
)
い
男
(
をとこ
)
で、
眞中
(
まんなか
)
の、
其
(
そ
)
の
盲目婦
(
めくらをんな
)
の
髮
(
かみ
)
の
影
(
かげ
)
にも
隱
(
かく
)
れさうに、
帶
(
おび
)
に
體
(
からだ
)
を
附着
(
くツつ
)
けて
行違
(
ゆきちが
)
つたのであるから、
形
(
なり
)
、
恰好
(
かつかう
)
、
孰
(
ど
)
れも
判然
(
はつきり
)
としない
中
(
なか
)
に、
此
(
こ
)
の三
人目
(
にんめ
)
のが
就中
(
なかんづく
)
朧
(
おぼろ
)
に
見
(
み
)
えた。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私
(
わたし
)
は
欄干
(
らんかん
)
に
彳
(
たゝず
)
んで、
返
(
かへ
)
りを
行違
(
ゆきちが
)
はせて
見送
(
みおく
)
つた。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
頬被
(
ほおかむり
)
したお百姓、
空籠
(
からかご
)
荷
(
にの
)
うて
行違
(
ゆきちが
)
う。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
行違
(
ゆきちが
)
う人を誘うて時めく。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“行”で始まる語句
行
行燈
行方
行李
行衛
行灯
行脚
行水
行者
行末