相成あひな)” の例文
御募おつのりに相成あひなり、即ち御召に応じ上京仕り、是迄滞在仕り候へども、市中見廻りの為に御募りに相成り候儀には御座なく候と存じ奉り候
かくてたがひにいつっつのをりから、おひ/\多人數たにんず馳加はせくははり、左右さいふわかれてたゝかところへ、領主とのえさせられ、左右さうなく引別ひきわけ相成あひなりました。
此度このたび 英照皇太后陛下えいせうくわうたいごうへいか御大喪ごたいさうきましては、日本国中にほんこくぢう人民じんみん何社なにしやでも、総代そうだいとして一めいづゝ御拝観ごはいかんめに京都きやうとへ出す事に相成あひなりました。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
御用ごようおもむきにあらず、其方達そのはうたちかねぞんずるごと豆州づしう御勝手許おかつてもと不如意ふによいにつき、此度このたび御改革ごかいかく相成あひな奉行ぶぎやう我等われら相談さうだんうへにて、もくなんぢ申付まをしつくるぞ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御主意ごしゆい御尤ごもつともさふらふ唱歌しやうかおもまりさふらふあさましいかな教室けうしつさふらふしたがつてこゝろよりもかたちをしへたく相成あひなかたむ有之これあり以後いご御注意ごちゆうい願上候ねがひあげさふらふ
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
いろ/\の抱負もさる事ながら、一人前ひとりまへに自分の口をのりすることが先決問題かと被存候ぞんぜられさふらふ。この頃つく/″\その様な事を考へるやうに相成あひなさふらふ。(後略)
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
「外国ならどこへも出掛けたくありません。相成あひなるべくなら、東京の支店で勤めさせていたゞきたいものです。」
何と就かずに段々言延いひのばして御座いましたのを、決然いよいよどうかと云ふ手詰てづめはなし相成あひなりましたので。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
くらかね候ゆゑ妹の民こと番頭久兵衞の世話に相成あひなり右にて今日を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかるに当今たうこんいたつては寄席商売よせしようばいふものが大層たいそうえて、斯様かやう隆盛りゆうせい相成あひなつたのでござります。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
きみ學問がくもんみち寢食しんしよくわすたまふは、至極しごく結構けつこうにて、とやかく申上まをしあげむことばもなくさふらへども御心遣おんこゝろやりすべさふらはでは、あまりに御氣おきつまりて千金せんきん御身おんみにさはりとも相成あひならむ。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
領主 この書面しょめんにてそう申條まうしでうあかりったり、情事じゃうじ顛末てんまつをんな死去しきょ報告しらせまた貧窮ひんきうなる藥種屋やくしゅやより毒藥どくやく買求かひもとめてそれを持參じさんし、此處これなるをんなはかなかにて自殺じさつなさん底意そこいまで、明白めいはく相成あひなったわ。
左京太夫頼淳よりあつと號して從四位少將せうしやうに任じて家督かとくとし主税頭ちからのかみ信房卿は是より本家相續さうぞく相成あひなり紀州和歌山にて五十五萬五千石のぬしとはなり玉へり舍兄しやけい綱教卿は忌服きふく十二月朔日ついたちに明けよく二日從三位中納言ちうなごんに任ぜられ給ひけり。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
また平仄ひやうそくひませんければなりません、どうも斯様かやうなものを詩だといつてお持ちあそばすと、かみ御恥辱ごちじよく相成あひなります事ゆゑに、これはおとゞまりあそばしたはうよろしうございませう。
詩好の王様と棒縛の旅人 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
せめては狩衣かりぎぬか、相成あひなるべくは、緋縅ひをどしよろひ……とがつくと、暑中伺しよちううかゞひに到来たうらい染浴衣そめゆかたに、羽織はおりず、かひくちよこつちよに駕籠かごすれして、ものしさうに白足袋しろたび穿いたやつ
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
相續さうぞくするはずなれば首尾しゆびよく右等の事の相濟あひすみし上は呼迎よびむかへて妾となすべし夫迄それまでは其方の了簡れうけんにて深くつゝしみだり口外こうぐわい致すべからずしかしつきにも相成あひなる上は奉公ほうこうも太儀なるべし其方は病氣びやうき披露ひろうし一先宿へさがり母のもとにて予が出世しゆつせ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ところ發頭人ほつとうにん手前てまへ出來できませぬまでも、皮切かはきりをいたしませぬと相成あひなりませんので。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
成程なるほど先刻さつき薬師やくしさまで見ましたが、薬師やくしさまより観音くわんおんさまのはう工面くめんいと見えてお賽銭箱さいせんばこが大きい……南無大慈大悲なむだいじだいひ観世音菩薩くわんぜおんぼさつ今日こんにちはからず両眼りやうがんあきらかに相成あひなりましてございます
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
誠にどうもお仕立したてまうし、お落着おちつきのある流石さすが松花堂しようくわだうはまた別でございます、あゝ結構けつこう御品おしなで、斯様かやうなお道具だうぐ拝見はいけんいたすのは私共わたくしども修業しゆげふ相成あひなりますとつて、卑下ひげするんだ。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
ところ發頭人ほつとうにん手前てまへ出來できませぬまでも皮切かはきりをいたしませぬと相成あひなりません。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
萱門かやもん押破おしやぶつて散々さん/″\下草したくさをおあらしになりましたとこ御胆力ごたんりき、どうも誠に恐入おそれいりました事で、今日こんにち御入来ごじゆらいなんともうもじつ有難ありがたことで、おほきにほまれに相成あひなります、何卒どうぞすみやかに此方これへ/\。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)