當然たうぜん)” の例文
新字:当然
早稻田わせだたものは早稻田わせだあいし。大學だいがくたものは大學だいがくあいするのは當然たうぜんで、諸君しよくんかなら其出身そのしゆつしん學校がくかうあいほこらるゝでしよう。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
手持てもち品物しなものならばなるたけはやこれさばかう、また手持てもち品物しなものなるたけすくなくしよう、ふことは當然たうぜん結果けつくわはなくてはならぬ。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
しかし本來ほんらい耐震性たいしんせい木造建築もくざうけんちくに、特別とくべつ周到しうたう精巧せいかうなる工作こうさくほどこしたのであるから、自然しぜん耐震的能率たいしんてきのうりつすのは當然たうぜんである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
エドガーアセリングとともに、きてウィリアムに面謁めんえつし、王冠わうくわんさゝげたのは當然たうぜんのことです。ウィリアムの行動かうどう最初さいしよれいかなふたものでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
なさん是かへつ罪人ざいにん多くならんなかだち也とあざけりし人多しとかや是非ぜひ學者がくしやろんなりといにしへより我朝わがてうおきてにぞかゝる事なけれども利の當然たうぜんなり新法しんはふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あに到底たうてい相談さうだんになつてれるひとぢやない、自分じぶん大學だいがく卒業そつげふしないから、ひと中途ちゆうとめるのは當然たうぜんぐらゐかんがへてゐる。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
もともと片方かたはうは暗い二條通に接してゐる街角になつてゐるので、暗いのは當然たうぜんであつたが、その隣家が寺町通りにある家にもかかはらず暗かつたのが瞭然はつきりしない。
檸檬 (旧字旧仮名) / 梶井基次郎(著)
國際法上こくさいほふじやうからつても「地球上ちきゆうじやうに、あらた發見はつけんされたるしまは、その發見者はつけんしやぞくする國家こつか支配しはいく」との原則げんそくで、當然たうぜん大日本帝國だいにつぽんていこくしん領地りようちとなるべきところである。
手段しゆだんを選ばないといふ事を肯定こうていしながらも、この「すれば」のかたをつける爲に、當然たうぜん、その後に來る可き「盗人ぬすびとになるより外に仕方しかたがない」と云ふ事を、積極的せきゝよくてきに肯定する丈の
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
今日けふのおかず豆府とうふへば、二十はたち時分じぶんのまづいかほ當然たうぜんつてい。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
したがつてまた勞働運動者らうどううんどうしや心理しんりがコスモポリタンになるのは當然たうぜんである。
からして我々われ/\病氣びやうきするのはむし當然たうぜんではいか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
なほまたぱうからかんがへると、投機思惑とうきおもわく圓貨ゑんくわむかつておこなはるれば、それだけ爲替相場かはせさうば急激きふげきあがるとふことは當然たうぜんであり、急激きふげきあが場合ばあひには
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
しも太古たいこにおいて國民こくみんが、地震ぢしんをそれほどにおそれたとすれば、當然たうぜん地震ぢしんくわんする傳説でんせつ太古たいこから發生はつせいしてゐるはずであるが、それはとん見當みあたらぬ。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
ほめざるはなし今菊が申す處は皆理の當然たうぜんにして汝等が申條は甚だ不都合なり現在げんざい母の三年越にわづらふを假令何程商賣が閙敷せはしくとて一度見舞しほか使つかひにても容體を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
天下てんかたからといふものはすべてこれを愛惜あいせきするものにあたへるのが當然たうぜんじや、此石このいしみづかく其主人しゆじんえらんだので拙者せつしやよろこばしくおもふ、然し此石の出やうがすこはやすぎる
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
するとカンタベリーの忠節ちゆうせつなる大僧正だいそうじようスチガンドすら、それを當然たうぜんことだとおもひました——
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
つきあらたまつて、役所やくしよ動搖どうえうこれ一段落いちだんらくだと沙汰さたせられたとき宗助そうすけのこつた自分じぶん運命うんめいかへりみて、當然たうぜんやうにもおもつた。また偶然ぐうぜんやうにもおもつた。ちながら、御米およね見下みおろして
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ふことがあきらかみとめられるのであつて、それを整理せいりすることは、くに利益りえきからして當然たうぜんかんがへるのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
しからば歐米人おうべいじん日本にほん固有名こゆうめい日本流にほんりうくのが當然たうぜんであり、日本人にほんじんみづからは、なほさら徹底的てつていてき日本固有にほんこゆう慣習くわんしふしたがふのが、當然過たうぜんすぎるほど當然たうぜんではないか。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
なるほどわかりました、ちからです、です、そしてじつまた希望きばうです、ぼく貴殿あなた大島小學校おほしませうがくかう出身しゆつしんであることを感謝かんしやし、ほこらるゝことを、當然たうぜんおもひます。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
かけたりける徳太郎君當然たうぜんの理に申わけなければ是非ぜひなく山田奉行の役宅やくたくへ引れ給へりさて其夜そのよ明家あきやへ入れ番人ばんにんを付て翌朝よくてう白洲しらすへ引出し大岡忠右衞門は次上下つぎがみしも威儀ゐぎたゞし若ものを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ことあたらしい專門的術語せんもんてきじゆつごはおほくは日本化にほんくわすることが困難こんなんでもあり、また不可能ふかのうなのもあるので便宜上べんぎじやう外語ぐわいごをそのまゝ日本語にほんごとして使用しようしてゐるのが澤山たくさんあるが、勿論もちろんこれは當然たうぜんのことで
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
わがくに固有こいう風俗ふうぞくとして家名かめい尊重そんちやうする關係上くわんけいじやう當然たうぜん苗字めうじさきにしあとにし、苗字めうじとを連合れんがふして一つの固有名こいうめいかたちづくり、これをもつ個人こじん名稱めいしやうとしたので、苗字めうじさきにするといふことに
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)