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無意識
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むいしき
ふりがな文庫
“
無意識
(
むいしき
)” の例文
奧
(
おく
)
さんは
針
(
はり
)
の
手
(
て
)
を
無意識
(
むいしき
)
なやうに
膝
(
ひざ
)
に休めて、ほの白んだ、硬
張
(
は
)
つた
顏
(
かほ
)
を青木さんの
方
(
はう
)
に向けながら、
眞劍
(
しんけん
)
な
声
(
こゑ
)
でいつた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
私
(
わたくし
)
の
場合
(
ばあい
)
には、この
無意識
(
むいしき
)
の
期間
(
きかん
)
が二三
日
(
にち
)
つづいたと、
後
(
あと
)
で
神
(
かみ
)
さまから
教
(
おし
)
えられましたが、どちらかといえば二三
日
(
にち
)
というのは
先
(
ま
)
ず
短
(
みじか
)
い
部類
(
ぶるい
)
で
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
坊主
(
ばうず
)
が
自分
(
じぶん
)
に
向
(
むか
)
つて
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
を
為
(
し
)
たのを、フト
思出
(
おもひだ
)
したのが、
殆
(
ほと
)
んど
無意識
(
むいしき
)
に
挙動
(
ふるまひ
)
に
出
(
で
)
た。ト
尠
(
すくな
)
からず
一同
(
いちどう
)
を
驚
(
おどろ
)
かして、
皆
(
みな
)
だぢ/\と
成
(
な
)
つて
退
(
すさ
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼
(
かれ
)
は
與吉
(
よきち
)
の
無意識
(
むいしき
)
な
告口
(
つげぐち
)
から
酷
(
ひど
)
く
悲
(
かな
)
しく
果敢
(
はか
)
なくなつて
後
(
あと
)
で
獨
(
ひとり
)
で
泣
(
な
)
いた。
憤怒
(
ふんぬ
)
の
情
(
じやう
)
を
燃
(
もや
)
すのには
彼
(
かれ
)
は
餘
(
あまり
)
に
彼
(
つか
)
れて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
明
(
あく
)
る
日
(
ひ
)
役所
(
やくしよ
)
へ
出
(
で
)
ると、みんなから
病氣
(
びやうき
)
はどうだと
聞
(
き
)
かれた。
中
(
なか
)
には
少
(
すこ
)
し
瘠
(
や
)
せた
樣
(
やう
)
ですねと
云
(
い
)
ふものもあつた。
宗助
(
そうすけ
)
には
夫
(
それ
)
が
無意識
(
むいしき
)
の
冷評
(
れいひやう
)
の
意味
(
いみ
)
に
聞
(
きこ
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
と、
湯穴
(
ゆあな
)
のフチにしいてある楯の上に腰かけ、
両
(
りょう
)
の足だけを、ダラリとなかへブラさげていた。そしてときどき
無意識
(
むいしき
)
にジャブリジャブリとさせながら
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼女
(
かのじょ
)
は、
無意識
(
むいしき
)
のうちに、「
私
(
わたし
)
の
生
(
う
)
まれた、
北国
(
ほっこく
)
では、とても
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
が
強
(
つよ
)
く、
青
(
あお
)
く
見
(
み
)
えてよ。」といった、
若
(
わか
)
い
上野先生
(
うえのせんせい
)
の
言葉
(
ことば
)
が
記憶
(
きおく
)
に
残
(
のこ
)
っていて、そして、いつのまにか
青い星の国へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ああ
物質
(
ぶっしつ
)
の
新陳代謝
(
しんちんたいしゃ
)
よ。しかしながら
不死
(
ふし
)
の
代替
(
だいたい
)
を
以
(
もっ
)
て、
自分
(
じぶん
)
を
慰
(
なぐさ
)
むると
云
(
い
)
うことは
臆病
(
おくびょう
)
ではなかろうか。
自然
(
しぜん
)
において
起
(
おこ
)
る
所
(
ところ
)
の
無意識
(
むいしき
)
なる
作用
(
さよう
)
は、
人間
(
にんげん
)
の
無智
(
むち
)
にも
劣
(
おと
)
っている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
長
(
なが
)
いにせよ、
又
(
また
)
短
(
みじ
)
かいにせよ、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
この
無意識
(
むいしき
)
から
眼
(
め
)
をさました
時
(
とき
)
が、
私
(
わたくし
)
たちの
世界
(
せかい
)
の
生活
(
せいかつ
)
の
始
(
はじ
)
まりで、
舞台
(
ぶたい
)
がすっかりかわるのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
其
(
その
)
時
(
とき
)
までは、
殆
(
ほとん
)
ど
自分
(
じぶん
)
で
何
(
なに
)
をするかに
心着
(
こゝろづ
)
いて
居
(
ゐ
)
ないやう、
無意識
(
むいしき
)
の
間
(
あひだ
)
にして
居
(
ゐ
)
たらしいが、フト
目
(
め
)
を
留
(
と
)
めて、
俯向
(
うつむ
)
いて、じつと
見
(
み
)
て、
又
(
また
)
梢
(
こずゑ
)
を
仰
(
あふ
)
いで
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
おつぎは
後
(
あと
)
へ
退去
(
すさ
)
つた。おつぎは
殆
(
ほと
)
んど
無意識
(
むいしき
)
に
土手
(
どて
)
を
南
(
みなみ
)
へ
走
(
はし
)
つた。
處々
(
ところ/″\
)
誰
(
だれ
)
かゞ
道芝
(
みちしば
)
の
葉
(
は
)
を
縛
(
しば
)
り
合
(
あは
)
せて
置
(
お
)
いたので、おつぎは
幾度
(
いくたび
)
かそれへ
爪先
(
つまさき
)
を
引
(
ひ
)
つ
掛
(
か
)
けて
蹶
(
つまづ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
どすん! と
藁
(
わら
)
の山に腰をついたが、
無意識
(
むいしき
)
に、ウヌ、とばかり竹童の足にしがみついて
振
(
ふ
)
りまわしたので、かれのからだも梁のうえから落とされて、藁のなかにころげ
落
(
お
)
ちる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
立
(
た
)
ち
上
(
あが
)
りざま、
夫
(
をつと
)
は
高
(
たか
)
い
笑聲
(
わらひごゑ
)
とともに
不意
(
ふい
)
に
無意識
(
むいしき
)
にそんな
事
(
こと
)
を
呟
(
つぶや
)
いた。そして、
兩方
(
りやうはう
)
の
手
(
て
)
で
夏繪
(
なつゑ
)
と
敏樹
(
としき
)
を
自分
(
じぶん
)
の
體
(
からだ
)
の
方
(
はう
)
へ
引
(
ひ
)
き
締
(
し
)
めるやうにしながら、
庭
(
には
)
の
樹
(
き
)
の
間
(
あひだ
)
をアトリエの
方
(
はう
)
へ
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
した。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
然
(
しかし
)
ながら
不死
(
ふし
)
の
代替
(
だいたい
)
を
以
(
もつ
)
て、
自分
(
じぶん
)
を
慰
(
なぐさ
)
むると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
臆病
(
おくびやう
)
ではなからうか。
自然
(
しぜん
)
に
於
(
おい
)
て
起
(
おこ
)
る
所
(
ところ
)
の
無意識
(
むいしき
)
なる
作用
(
さよう
)
は、
人間
(
にんげん
)
の
無智
(
むち
)
にも
劣
(
おと
)
つてゐる。
何
(
なん
)
となれば、
無智
(
むち
)
には
幾分
(
いくぶん
)
か、
意識
(
いしき
)
と
意旨
(
いし
)
とがある。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
お
品
(
しな
)
は
蒲團
(
ふとん
)
の
中
(
なか
)
でも
滅切
(
めつきり
)
暖
(
あたゝ
)
かく
成
(
な
)
つたことを
感
(
かん
)
じた。
時々
(
とき/″\
)
枕
(
まくら
)
を
擡
(
もた
)
げて
戸口
(
とぐち
)
から
外
(
そと
)
を
見
(
み
)
る。さうしては
麥藁俵
(
むぎわらだはら
)
の
側
(
そば
)
に
置
(
お
)
いた
蒟蒻
(
こんにやく
)
の
手桶
(
てをけ
)
をどうかすると
無意識
(
むいしき
)
に
見
(
み
)
つめる。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
はじめから
其處
(
そこ
)
に
火
(
ひ
)
を
裝
(
も
)
つて
備附
(
そなへつ
)
けられたもののやうに、
無意識
(
むいしき
)
に
煙草
(
たばこ
)
を
吸
(
す
)
つた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
誰
(
だれ
)
かが
枕辺
(
まくらべ
)
で
泣
(
な
)
いたり、
叫
(
さけ
)
んだりする
時
(
とき
)
にはちょっと
意識
(
いしき
)
が
戻
(
もど
)
りかけますが、それとてホンの一
瞬
(
しゅん
)
の
間
(
あいだ
)
で、やがて
何
(
なに
)
も
彼
(
か
)
も
少
(
すこ
)
しも
判
(
わか
)
らない、
深
(
ふか
)
い
深
(
ふか
)
い
無意識
(
むいしき
)
の
雲霧
(
もや
)
の
中
(
なか
)
へとくぐり
込
(
こ
)
んで
了
(
しま
)
うのです。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
竹童の手は、
無意識
(
むいしき
)
に、
般若丸
(
はんにゃまる
)
の
柄
(
つか
)
をかたくにぎりしめていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
驚駭
(
おどろき
)
のあまり
青年
(
わかもの
)
は、
殆
(
ほとん
)
ど
無意識
(
むいしき
)
に、
小脇
(
こわき
)
に
抱
(
いだ
)
いた、
其
(
そ
)
の
一襲
(
ひとかさ
)
ねの
色衣
(
いろぎぬ
)
を、
船
(
ふね
)
の
火
(
ひ
)
に
向
(
むか
)
つて
颯
(
さつ
)
と
投
(
な
)
げる、と
水
(
みづ
)
へは
落
(
お
)
ちたが、
其処
(
そこ
)
には
届
(
とゞ
)
かず、
朱
(
しゆ
)
を
流
(
なが
)
したやうに
火
(
ひ
)
の
影
(
かげ
)
を
宿
(
やど
)
す
萍
(
うきくさ
)
に
漂
(
たゞよ
)
ふて、
袖
(
そで
)
を
煽
(
あふ
)
り
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“無意識”の解説
無意識(むいしき、de: das Unbewusste、en: unconscious)とは、意識を失っている状態(意識消失または意識喪失)、または精神分析学を創始したジークムント・フロイトの発見に始まる心的過程のうち自我では把握できない(意識できない)領域をいう(潜在意識)。
(出典:Wikipedia)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
意
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
識
常用漢字
小5
部首:⾔
19画
“無意識”で始まる語句
無意識脳作用