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引受
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ひきう
ふりがな文庫
“
引受
(
ひきう
)” の例文
「見張の方は
引受
(
ひきう
)
けやした。しばらく拳骨を使わねえから、腕が
呻
(
うな
)
って仕方がねえんです。どうか喧嘩でもできるようにしておくんなさい」
骸骨島の大冒険
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
只今
(
たゞいま
)
はお
気楽
(
きらく
)
でございますよ、
皆
(
みな
)
さん
方
(
がた
)
に
任
(
まか
)
せツきりで、
憲法発布
(
けんぱふはつぷ
)
が
有
(
あ
)
りまして、それからは
皆
(
みな
)
えらい
方
(
かた
)
が
引受
(
ひきう
)
けて
何
(
な
)
んでもなさるのです。
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
で
願
(
ねがわ
)
くはだ、
君
(
きみ
)
、どうぞ一つ
充分
(
じゅうぶん
)
に
彼
(
かれ
)
を
信
(
しん
)
じて、
療治
(
りょうじ
)
を
専
(
せん
)
一にして
頂
(
いただ
)
きたい。
彼
(
かれ
)
も
私
(
わたし
)
にきっと
君
(
きみ
)
を
引受
(
ひきう
)
けると
云
(
い
)
っていたよ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
結婚はまだしませんが、所帯万事
引受
(
ひきう
)
けて、心ばかりは、なぐさめの保養に出ました。——途中から、御厚情を頂きます。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
兼
(
かね
)
て
承
(
うけたまは
)
る、
彼
(
かれ
)
の
父
(
ちゝ
)
なる
濱島武文氏
(
はまじまたけぶみし
)
と、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
との
志
(
こゝろざし
)
に
代
(
かは
)
つて、
不肖
(
ふせう
)
ながら
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
の
教育
(
きよういく
)
の
任
(
にん
)
をば、
之
(
これ
)
から
此
(
この
)
櫻木重雄
(
さくらぎしげを
)
が
引受
(
ひきう
)
けませう。』
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
その
銭
(
ぜに
)
を一手に
引受
(
ひきう
)
け海外の市場に輸出し
大
(
おおい
)
に
儲
(
もう
)
けんとして
香港
(
ホンコン
)
に送りしに、
陸揚
(
りくあげ
)
の際に
銭
(
ぜに
)
を
積
(
つ
)
みたる
端船
(
たんせん
)
覆没
(
ふくぼつ
)
してかえって大に
損
(
そん
)
したることあり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
給仕
(
きふじ
)
はお
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
紀
(
こつな
)
が
一人
(
ひとり
)
で
引受
(
ひきう
)
けて
辨
(
べん
)
ずるのであるが、それにしても、
今宵
(
こよひ
)
は
何
(
な
)
んだか
寂
(
さび
)
し
過
(
す
)
ぎて、
百物語
(
ひやくものがたり
)
の
夜
(
よ
)
といふやうな
氣
(
き
)
がしてならなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
久さんが生れて間もなく、村の
櫟林
(
くぬぎばやし
)
に
棄児
(
すてご
)
があった。農村には人手が
宝
(
たから
)
である。石山の爺さんが右の棄児を
引受
(
ひきう
)
けて育てた。棄児は大きくなって、名を
稲次郎
(
いねじろう
)
と云った。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
それについては女の身よりも男の
蘿月
(
らげつ
)
に万事を
引受
(
ひきう
)
けて
取計
(
とりはか
)
らつて
貰
(
もら
)
ひたいと
云
(
い
)
ふのであつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
幸
(
さいは
)
ひ
海軍
(
かいぐん
)
の
鳥居
(
とりゐ
)
が
知人
(
ちじん
)
の
子
(
こ
)
に
素性
(
すぜう
)
も
惡
(
わ
)
るからで
利發
(
りはつ
)
に
生
(
うま
)
れつきたる
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
あるよし、
其方
(
そなた
)
に
異存
(
いぞん
)
なければ
其
(
そ
)
れを
貰
(
もら
)
ふて
丹精
(
たんせい
)
したらばと
思
(
おも
)
はるゝ、
悉皆
(
しつかい
)
の
引受
(
ひきう
)
けは
鳥居
(
とりゐ
)
がして
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
で、
材料
(
ざいりょう
)
の
取捨
(
しゅしゃ
)
選択
(
せんたく
)
の
責
(
せめ
)
は
当然
(
とうぜん
)
私
(
わたくし
)
が
引受
(
ひきう
)
けなければなりませんが、しかし
通信
(
つうしん
)
の
内容
(
ないよう
)
は
全然
(
ぜんぜん
)
原文
(
げんぶん
)
のままで、
私意
(
しい
)
を
加
(
くわ
)
へて
歪曲
(
わいきょく
)
せしめたような
個所
(
かしょ
)
はただの一
箇所
(
かしょ
)
もありません。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それでも
同益社
(
どうえきしや
)
では
石橋
(
いしばし
)
の
身元
(
みもと
)
を知つて
居
(
ゐ
)
るから強い
督促
(
とくそく
)
も
為
(
せ
)
ず、続いて出版を
引受
(
ひきう
)
けて
居
(
ゐ
)
たのです、
此
(
こ
)
の雑誌は
廿
(
にぢう
)
一年の五月
廿
(
にぢう
)
五日の
出版
(
しゆつぱん
)
で、月二回の発行で、
是
(
これ
)
も九
号
(
がう
)
迄
(
まで
)
続いて
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
少し奇矯にさえ見えた伊予守忠弘が一手に
引受
(
ひきう
)
けて采配を
揮
(
ふる
)
っていたのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:12 乞食志願
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それは幽霊が
往
(
いっ
)
たのだろうとも
云
(
いわ
)
れず、右の鮨を残らず
引受
(
ひきう
)
け、近所へ配って
回向
(
えこう
)
をしてやったそうだが、配る家が一軒も過不足なく、その数通りであったと云うは
一寸
(
ちょっと
)
変っている怪談であろう。
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
ソレカラ段々
年
(
とし
)
を取るに従て仕事も多くなって、
固
(
もと
)
より
貧士族
(
ひんしぞく
)
のことであるから、自分で色々工風して、
下駄
(
げた
)
の
鼻緒
(
はなお
)
もたてれば
雪駄
(
せった
)
の
剥
(
はが
)
れたのも縫うと
云
(
い
)
うことは私の
引受
(
ひきう
)
けで、自分のばかりでない
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「ええ、ようござんすとも。
私
(
あっし
)
にゃ学問のことは分らねえが、鬼の
一疋
(
いっぴき
)
や二疋ぶち殺す役ならいつでも
引受
(
ひきう
)
けますよ」
黒襟飾組の魔手
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
固
(
もと
)
より口実、狐が化けた飛脚でのうて、
今時
(
いまどき
)
町を通るものか。
足許
(
あしもと
)
を見て
買倒
(
かいたお
)
した、十倍百倍の
儲
(
もうけ
)
が
惜
(
おし
)
さに、
貉
(
むじな
)
が勝手なことを
吐
(
ほざ
)
く。
引受
(
ひきう
)
けたり平吉が。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夫
(
それ
)
が
貴方
(
あなた
)
、
段々
(
だん/″\
)
詮索
(
あら
)
つて見ますると
私
(
わたし
)
と少し
内縁
(
ひつかゝり
)
の
様
(
やう
)
に思はれます、
仮令
(
たとへ
)
身寄
(
みより
)
でないにもせよ
功徳
(
くどく
)
の
為
(
ため
)
に
葬式
(
とむらひ
)
だけは
私
(
わたし
)
が
引受
(
ひきう
)
けて出してやりたいと
存
(
ぞん
)
じますが
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
神様
(
かみさま
)
もこの
私
(
わたくし
)
の
願
(
ねがい
)
を
無理
(
むり
)
からぬ
事
(
こと
)
と
思召
(
おぼし
)
めされたか、
快
(
こころよ
)
くお
引受
(
ひきう
)
けしてくださいました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
扨
(
さて
)
雑誌を出すに
就
(
つい
)
ては、
前々
(
ぜん/\
)
から
編輯
(
へんしう
)
の
方
(
はう
)
は
山田
(
やまだ
)
と
私
(
わたし
)
とが
引受
(
ひきう
)
けて、
石橋
(
いしばし
)
は
専
(
もつぱ
)
ら
庶務
(
しよむ
)
を
扱
(
あつか
)
つて
居
(
ゐ
)
たので、
此
(
こ
)
の
三人
(
さんにん
)
を
署名人
(
しよめいにん
)
として、明治十九年の春に
改
(
あらた
)
めて
我楽多文庫
(
がらくたぶんこ
)
第壱号
(
だいいちがう
)
として出版した
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
二十日はお
祭
(
まつ
)
りなれば
心
(
こゝろ
)
一ぱい
面白
(
おもしろ
)
い
事
(
こと
)
をしてと
友達
(
ともだち
)
のせがむに、
趣向
(
しゆこう
)
は
何
(
なに
)
なりと
各自
(
めい/\
)
に
工夫
(
くふう
)
して
大勢
(
おほぜい
)
の
好
(
い
)
い
事
(
こと
)
が
好
(
い
)
いでは
無
(
な
)
いか、
幾金
(
いくら
)
でもいゝ
私
(
わたし
)
が
出
(
だ
)
すからとて
例
(
れい
)
の
通
(
とほ
)
り
勘定
(
かんでう
)
なしの
引受
(
ひきう
)
けに
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
思うに当時
人心
(
じんしん
)
激昂
(
げきこう
)
の際、敵軍を城下に
引受
(
ひきう
)
けながら一戦にも及ばず、徳川三百年の政府を
穏
(
おだやか
)
に
解散
(
かいさん
)
せんとするは武士道の
変則
(
へんそく
)
古今の
珍事
(
ちんじ
)
にして、これを
断行
(
だんこう
)
するには非常の
勇気
(
ゆうき
)
を要すると共に
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
此
(
この
)
飜譯
(
ほんやく
)
は、
仕事
(
しごと
)
の
餘暇
(
よか
)
、
水兵等
(
すいへいら
)
に
教授
(
けふじゆ
)
の
爲
(
ため
)
にと、
大佐
(
たいさ
)
が
餘程
(
よほど
)
以前
(
いぜん
)
から
着手
(
ちやくしゆ
)
して
居
(
を
)
つたので、
殘
(
のこ
)
り
五分
(
ごぶん
)
の
一
(
いち
)
程
(
ほど
)
になつて
居
(
を
)
つたのを、
徒然
(
つれ/″\
)
なるまゝ、
私
(
わたくし
)
が
無理
(
むり
)
に
引受
(
ひきう
)
けたので、
其
(
その
)
飜譯
(
ほんやく
)
の
全
(
まつた
)
く
終
(
をは
)
つた
頃
(
ころ
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
映画の音楽を
引受
(
ひきう
)
けるとか、学校や会社団体などの合唱団を指揮するとか、いくらでも仕事はあるそうですが、それは宣伝力のある先輩やそれぞれの
手蔓
(
てづる
)
のある才人に占められて、弱気で
真面目
(
まじめ
)
で
奇談クラブ〔戦後版〕:16 結婚ラプソディ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そうしてその
後任
(
こうにん
)
を
自分
(
じぶん
)
で
引受
(
ひきう
)
けたく
思
(
おも
)
うていた。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「メリケン壮太だ‼」と若者が叫んだ「ここは
引受
(
ひきう
)
けた。あっちへいって早く大事な物を取返してくれたまえ!」
危し‼ 潜水艦の秘密
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
これは
氏子
(
うじこ
)
として
是非
(
ぜひ
)
心得
(
こころえ
)
て
置
(
お
)
かねばならぬことと
存
(
ぞん
)
じられます。
尤
(
もっと
)
もそのお
仕事
(
しごと
)
はただ
受附
(
うけつ
)
けて
下
(
くだ
)
さるだけで、
直接
(
ちょくせつ
)
帰幽者
(
きゆうしゃ
)
をお
引受
(
ひきう
)
け
下
(
くだ
)
さいますのは
大国主命様
(
おおくにぬしのみことさま
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それから
一時
(
いちじ
)
中絶
(
ちうぜつ
)
した
我楽多文庫
(
がらくたぶんこ
)
です、
吉岡書籍店
(
よしをかしよじやくてん
)
が
引受
(
ひきう
)
けて見たいと
云
(
い
)
ふので、
直
(
ぢき
)
に
再興
(
さいこう
)
させて、
文庫
(
ぶんこ
)
と
改題
(
かいだい
)
して、
形
(
かた
)
を
菊版
(
きくばん
)
に
直
(
なほ
)
しました、
是
(
これ
)
は
新著百種
(
しんちよひやくしゆ
)
の
壱号
(
いちがう
)
が出ると
間
(
ま
)
も無く
発行
(
はつかう
)
したので
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
これを
引受
(
ひきう
)
けたる仏人の
利益
(
りえき
)
は
想
(
おも
)
い見るべし。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
而
(
さう
)
して
其後任
(
そのこうにん
)
を
自分
(
じぶん
)
で
引受
(
ひきう
)
け
度
(
た
)
く
思
(
おも
)
ふてゐた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼
(
かれ
)
も
私
(
わたし
)
に
屹度
(
きつと
)
君
(
きみ
)
を
引受
(
ひきう
)
けると
云
(
い
)
つてゐたよ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
“引受”の解説
引受け(ひきうけ)は、さまざまな意味・場面で用いられる法律用語。概ね、何らかの負担を引き受ける場合に用いられる。
(出典:Wikipedia)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
受
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
“引受”で始まる語句
引受書