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然るを、いわんや今隈公は余のこれに与かるを許し、諸君ははなはだこれを擯斥せず、に微力をこの間に尽さざるを得んや(喝采)。
祝東京専門学校之開校 (新字新仮名) / 小野梓(著)
彼はあたかも難産したる母の如し。みずから死せりといえども、その赤児は成育せり、長大となれり。彼れに伝うべからざらんや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
というが、人格を示すものに独り文のみならんやで、政治も人なり、実業も人なり、学問も人なり、人をいては事もなくぎょうもない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
利智精進の人は未だ難しとなさざるべきも、予が如き頑魯の者はに敢てせんや。その故に念仏の一門によりて、いささか経論の要文を集む。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
この静愛なるものは厭世詩家に取りて一の重荷なるが如くになりて、合歓の情あるいは中折するに至るはに惜しむ可きあまりならずや。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
に呼で真の小説となすにたらんや。さはいえ摸写々々とばかりにて如何なるものと論定ろんじさだめておかざれば、此方にも胡乱うろんの所あるというもの。
小説総論 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
嗚呼あゝ近世の小説は歓天喜地愉快を写さずして、総て悲哀を以て終らざる可からざると。小説の真味たゞに消極的の運命を写すのみならんや。
舞姫 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
いましふ所の如くば、の勝たむこと必ずしからむ。こころねがふは、十年百姓をつかはず、一身の故を以て、万民おほむたからわづらはしいたはらしめむや。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
「鳥よく木をえらぶ。木に鳥を択ばんや。」などと至って気位は高いが、決して世をねたのではなく、あくまで用いられんことを求めている。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
だがしかし、生を諦め、死をあきらめることは、ひとり仏弟子でしのみにかぎらんや、です。それは、万人の必ず心すべきことではないでしょうか。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
民権を主張するものにことごとく調和論派ならんや、王権を弁護するもの豈にことごとく専制論派ならんや、ただその論拠の如何いかんを顧みるのみ。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
威を畏れ徳になずき、静を買い安を求めざるなし、高麗命をふせぎ、天討再び加う。伝世百一朝にして殄滅す。に逆天の咎徴、衝大の明鑒に非ずや。
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
晏子あんし莊公さうこうし、これこくしてれいしかのちるにあたつて、所謂いはゆる(七二)さざるはゆうもの
満土を肥沃し、生霊を育成し、以て今日に至らしむ、この長江、に維新の革命によりて埋了し去ることあらんや。
一種の攘夷思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
内新好ないしんかうが『一目ひとめ土堤づゝみ』に穿ゑぐりしつう仕込じこみおん作者さくしや様方さまがた一連いちれんを云ふなれば、其職分しよくぶんさらおもくしてたふときは扇子せんす前額ひたひきたへる幇間だいこならんや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
天のめぐみは二重である、とはシエイクスピアの句にあるが、この事業たるや、かくして三重の恵となつてるのであるから、に大したものではなからうか。
翻訳製造株式会社 (新字旧仮名) / 戸川秋骨(著)
健康ならざらんとするもに得べけんやである。私の健康は全く右に職由して得たものであるといってよい。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「双壷遠く寄せて碧香新たに、酒内情多くして人を酔はしめ易し。上国に千日の醸なからむや、独り憐む此は是れ故郷の春。」というのがあるのに邂逅かいこうして
御萩と七種粥 (新字新仮名) / 河上肇(著)
シカレドモ十数年ノ後、全道ノ富貴ハ内地トソノ隆ヲ比スルニ至ルベシ。コレニ遠大ノ業ニアラズヤ——
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
人生うらみおほき四月の廿一日堺兄は幼児を病妻に托して巣鴨の獄におもむけり、而して余は自ら「火の柱」の印刷校正に当らざるべからず、是れに兄が余に出版を慫慂しようよう
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
それ梅田は、もとより奸骨かんこつあれば、余ともに志を語ることを欲せざるところなり、何の密議をなさんや。わが性、公明正大なることを好む、に落文なんどの隠昧いんまいのことをなさんや。
留魂録 (新字旧仮名) / 吉田松陰(著)
土偶どぐう※ なにしろ泥土でいどおとしてるべしと、車夫しやふをして、それをあらひにつてると、はからんや、それは獸骨じうこつの一大腿骨だいたいこつ關節部くわんせつぶ黒焦くろこげけてるのであつたので
之を如何ぞ余たる者に砕身粉骨して秀子の難を払わざる可けんやだ、余は雀躍こおどりして此の室を出て叔父の許に行き、未だ婚礼の時は極らぬけれど秀子と夫婦約束だけは出来たと告げた
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
試験になってもそう心配はしない。「我に試験の点数などに関せんや」と云ったような考で、全く勉強と云う勉強はせずに居たから、頭脳は発達せず、成績はますます悪くなるばかり。
私の経過した学生時代 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
戦争には強いかも知れぬが、工業は猿真似で発達してゐるかも知れぬが、人間としての文化的価値はなるほど低いといふ、軽蔑の第一歩がはじまるのである。に小学教師のみならんやである。
日本映画の水準について (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
たまたま不平を以って鳴けば、にわかに多言のとがめを獲、悔、ほぞむも及ぶなし。尾をうごかして憐を乞うを恥ず。今其罪名を責むるを蒙り、其状をせまらる。伏して竜鱗をち竜頷を探る。に敢て生を求めんや。
令狐生冥夢録 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
はからんや、そうじゃねえんだからお笑い草だ。
指環 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
に敢えて他に求むるところあらんや。(下略)
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
然るにに計らんや、マダムは些かも驚かない。
馬鈴薯からトマト迄 (新字旧仮名) / 石川三四郎(著)
これに学問の独立を謀る所以の道ならん哉(謹聴、喝采)。おもうに、皇家をたすけ天下の学者を優待するは、内閣諸君の責なり。
祝東京専門学校之開校 (新字新仮名) / 小野梓(著)
これに勧化の好手段は、反響の来るまで、絶叫するにありてふちょう、オコンネルの言と、その意を同じうし、そのおもむきさらに深きにあらずや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
(六九)いはく『其美そのび(七〇)將順しやうじゆんし、其惡そのあく(七一)匡救きやうきうす、ゆゑ上下しやうか相親あひしたしむ』と。管仲くわんちういひ
「慨世憂国の士をもって発狂の人となす、に悲しからずや」とは父がその木小屋にのこした絶筆であったという。父は最後に脚気かっけ衝心でこの世を去った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
(以下に用ふる罪過の語は衝突コンフリクトと同一なりと思ひ玉へ)世に偶然の出来事なし、に罪過なきの結果あらんや。
罪過論 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
世には大早計にも之を以て詩人の唯一の題目なる可しと心得て、みだりに所謂高蹈的思想なるものを攻撃せんとする傾きあるは、に歎息すべき至りならずや。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
お寺ではこれを本当の菩提樹だと信じて珍重し誇っているが、に図らんや、これはみな贋の菩提樹で正真正銘のものではないことに気がつかないのは情けない。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「さては天上に神さまがいられる」と思いつつ、彼はなおもよく耳をすましていると、はからんや、神の声は高い天上ではなくて、低い地上から聞こえてきたのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
文学者ぶんがくしやを以てだいのンきなりだい気楽きらくなりだい阿呆あはうなりといふ事の当否たうひかくばかりパチクリさしてこゝろ藻脱もぬけからとなれる木乃伊ミイラ文学者ぶんがくしやに是れ人間にんげん精粋きつすゐにあらずや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
此際我等の主張を吐露して之を国権発動の一機関たる法廷に表白する、に無益のことならんやと、一座賛同、しかして余つひに其の選に当りて弁護人の位地に立つこととなれり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
人民豊楽、礼義あつく行はると。今使人の容儀を看るに、はなはだ浄し。に信ならざらんや
国号の由来 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
若し此の如く我感ずる所を以て之を物に負わすれば、に天下に意なきの事物あらんや。
小説総論 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
故に英学の一科を設け、我学生をして大に原書を自読するの力を養わしめんと欲す。余輩にこれを賛成せざるを得んや。
祝東京専門学校之開校 (新字新仮名) / 小野梓(著)
これに十歳の童子に向って告ぐるの言ならんや、しこうして彼の眼中には、ほとんど童子なし。彼は十歳の少年をも、殆んど己と同地位に取扱えり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
而して本篇の主とする所は太田の懺悔ざんげに在りて、舞姫は実に此懺悔によりて生じたる陪賓ばいひんなり。然るに本篇題して舞姫と云ふ。に不穏当の表題にあらずや。
舞姫 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
周道しうだう衰微すゐびして、桓公くわんこうすでけんなり、しかるにこれつとめてわういたらしめず、すなはしようせしめしと以爲おもへる
吾人はつひに我劇の整合の弊を、如何ともするなきを知る。我邦劇の前途、に多難ならずや。
劇詩の前途如何 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
に離別の旧妻に対して多少の眷恋けんれんもよほすなからんやと、誠に然り、余が弁護士の職務をなげうつてよりすでに八星霜、居常きよじやう法律を学びしことにむかつ遺憾ゐかんの念なきに非ざりしなり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
余は右の二件を難じたるものにあらず、余が今日の文学の為に、いさゝか真理を愛するの心より、知交をかたじけなうする愛山君の所説を難じたるは、に虚空なる自負自傲じふじがうの念よりするものならんや。
(六三)おもきことかれごとく、かろきことかくごときをもつてなる
ひと(三三)郊祭かうさい犧牛ぎぎうざるこれ養食やうしすること數歳すうさいするに(三四)文繍ぶんしうもつてし、もつ(三五)太廟たいべうる。ときあたつて、(三六)孤豚ことんたらんとほつすといへども、けん