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真実
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しんじつ
ふりがな文庫
“
真実
(
しんじつ
)” の例文
旧字:
眞實
「そんなうそは、いったってさしつかえない。
小説
(
しょうせつ
)
でも、
文章
(
ぶんしょう
)
でも、みんな、うそのことを
真実
(
しんじつ
)
らしく
書
(
か
)
いてあるのじゃないか……。」
その日から正直になった話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
勝氏は
真実
(
しんじつ
)
の攘夷論者に非ざるべしといえども、
当時
(
とうじ
)
の
勢
(
いきおい
)
、
止
(
や
)
むを得ずして攘夷論を
装
(
よそお
)
いたるものならん。その
事情
(
じじょう
)
以
(
もっ
)
て知るべし。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
しかし
仮
(
か
)
りに
貴方
(
あなた
)
の
云
(
い
)
う
所
(
ところ
)
が
真実
(
しんじつ
)
として、
私
(
わたくし
)
が
警察
(
けいさつ
)
から
廻
(
まわ
)
された
者
(
もの
)
で、
何
(
なに
)
か
貴方
(
あなた
)
の
言
(
ことば
)
を
抑
(
おさ
)
えようとしているものと
仮定
(
かてい
)
しましょう。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「わたしはユッセルへ、おまえの話の
真偽
(
しんぎ
)
を
確
(
たし
)
かめさせにやる」とかれは言った。「幸いそれが
真実
(
しんじつ
)
なら、あしたは放免してやる」
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
博士
(
はくし
)
は物わかりのいい人だったし、頭の慟きのするどい人だったので、
姿
(
すがた
)
の見えないほうたいの
化
(
ばけ
)
ものの
言葉
(
ことば
)
に
真実
(
しんじつ
)
のあることを見ぬき
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
▼ もっと見る
此言葉を
聞
(
き
)
いた時、三四郎は
真実
(
しんじつ
)
に熊本を出た様な心持ちがした。同時に熊本に居た時の自分は非常に卑怯であつたと悟つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
あの超電撃的地球儀的
広汎
(
こうはん
)
大作戦が、
真実
(
しんじつ
)
に日本軍の手によって行われたその恐るべき大現実に、爆風的圧倒を
憶
(
おぼ
)
えない者は一人もなかった。
不沈軍艦の見本:――金博士シリーズ・10――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
林太郎が私に
真実
(
しんじつ
)
を語らなかったら、私にはいつまでも
常夜燈
(
じょうやとう
)
の下のかくされた花の思いは楽しいものであったかどうか、それはわからない。
花をうめる
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
真実
(
しんじつ
)
、
事実
(
じじつ
)
、
実際
(
じっさい
)
、まったく、
断然
(
だんぜん
)
、
俄然
(
がぜん
)
……ナニ、そんなに力に入れなくてもよろしい、このお蓮様、ほんとに伊賀の暴れン坊にまいっているんだ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
或
(
あ
)
る
時
(
とき
)
は、
警察
(
けいさつ
)
へ
飛込
(
とびこ
)
んでもみたさうですけれど、
大久保
(
おほくぼ
)
さんの
仰
(
おつし
)
やることが、やはり
真実
(
しんじつ
)
らしく
聞
(
きこ
)
えたものでせうか、その
時
(
とき
)
も
連
(
つ
)
れ
戻
(
もど
)
されてしまひました。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
そうでなかったら、
音楽
(
おんがく
)
というのは
何
(
なん
)
だ? 神様に対する
不信
(
ふしん
)
だ、神様をけがすことだ、
正直
(
しょうじき
)
な
真実
(
しんじつ
)
なことを
語
(
かた
)
るために、われわれに美しい歌を下さった神様をね。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
岩田屋
(
いはたや
)
の
旦那
(
だんな
)
に
連
(
つ
)
れられて
浜
(
はま
)
へ
往
(
い
)
つて、
松
(
まつ
)
さんと
喧嘩
(
けんくわ
)
アして
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
た時に
何
(
なん
)
とお
云
(
い
)
ひだえ、あゝ
口惜
(
くや
)
しい、
真実
(
しんじつ
)
の
兄弟
(
きやうだい
)
にまで
置去
(
おきざ
)
りにされるのも
己
(
おれ
)
の
眼
(
め
)
が悪いばかりだ
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
旅
(
たび
)
の
疲労
(
つかれ
)
も
有
(
あ
)
らつしやらうか、
何
(
なん
)
なら、
今夜
(
こんや
)
は
私
(
わし
)
が
小家
(
こや
)
へ
休
(
やす
)
んで、
明日
(
あす
)
の
晩
(
ばん
)
にも、と
言
(
い
)
ふたが、
其
(
それ
)
には
及
(
およ
)
ばぬ……
若
(
も
)
しや、
其
(
それ
)
が
真実
(
しんじつ
)
なら、
片時
(
へんし
)
も
早
(
はや
)
く
苦艱
(
くかん
)
を
救
(
すく
)
ふて
進
(
しん
)
ぜたい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こうして学者は国へかえると、この世の中にある
真実
(
しんじつ
)
なこと、
善
(
い
)
いこと、美しいことについて本を書きました。さてその後、日が立って、月がたって、いくねんかすぎました。
影
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
たしかに
生
(
い
)
けどってきた僧形の
貴人
(
きじん
)
にそういないとはにらんでおりますが、なんせい、
野武士
(
のぶし
)
や
浪人
(
ろうにん
)
どもばかりの天ヶ丘、
真実
(
しんじつ
)
の勝頼公の
面態
(
めんてい
)
を見知るものがないのでござった
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
刑事
(
けいじ
)
は、
真実
(
しんじつ
)
残念
(
ざんねん
)
そうに、ため
息
(
いき
)
をしているのであつた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
真実
(
しんじつ
)
の
愛
(
あい
)
と戦闘とに力一ぱい生きる
南洋館
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
鳥が鳴いてる……冬もはじめて
真実
(
しんじつ
)
に
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
といふ
夢
(
ゆめ
)
は
逆夢
(
さかゆめ
)
ぞ
馬車
(
ばしや
)
にでも
曳
(
ひ
)
かれはせぬかと
大笑
(
おほわらひ
)
すれば
美
(
うつく
)
しき
眉
(
まゆ
)
ひそめて
気
(
き
)
になる
事
(
こと
)
おつしやるよ
今日
(
けふ
)
の
日曜
(
にちえう
)
は
最早
(
もう
)
何処
(
どこ
)
へもお
出
(
い
)
で
遊
(
あそ
)
ばすなと
今
(
いま
)
の
世
(
よ
)
の
教育
(
けういく
)
うけた
身
(
み
)
に
似合
(
にあは
)
しからぬ
詞
(
ことば
)
も
真実
(
しんじつ
)
大事
(
だいじ
)
に
思
(
おも
)
へばなり
此方
(
こなた
)
に
隔
(
へだ
)
てなければ
彼方
(
あちら
)
に
遠慮
(
ゑんりよ
)
もなくくれ
竹
(
たけ
)
のよのうきと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
二人
(
ふたり
)
が
中
(
なか
)
には
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しばらくすると、それが、みんな
人間
(
にんげん
)
の
目
(
め
)
になって
見
(
み
)
えるのでした。
寂然
(
じゃくぜん
)
として、ものこそいわないが、
永遠
(
えいえん
)
に
真実
(
しんじつ
)
と
正義
(
せいぎ
)
とを
求
(
もと
)
めている。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしも
坑夫
(
こうふ
)
が二十四日も
穴
(
あな
)
の中に
閉
(
と
)
じこめられた話は聞いたが、でもそれは「話」であるが、このほうは
真実
(
しんじつ
)
であった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
末世澆季
(
まつせぎょうき
)
の今日では、私もこの嘘を
真実
(
しんじつ
)
と思い、あなた方もこの嘘を真実と思って、誰も怪しむものもなく、疑うものもなく、公々然
憚
(
はばか
)
るところなく
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
真実
(
しんじつ
)
にそう思いなさるならば、わたしの力でそうしてあげられないこともない。」若者の
面
(
おもて
)
には
歓喜
(
かんき
)
の色がかがやきはじめた。老人はしゃべりつづけた。
おしどり
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
真実
(
しんじつ
)
外国干渉の
患
(
うれい
)
あるを恐れてかかる
処置
(
しょち
)
に及びたりとすれば、
独
(
ひと
)
り
自
(
みず
)
から
架空
(
かくう
)
の
想像
(
そうぞう
)
を
逞
(
たくまし
)
うしてこれがために
無益
(
むえき
)
の
挙動
(
きょどう
)
を演じたるものというの外なけれども
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
と声を惜しまず泣伏しますから、丈助は腹の中でしめたと思いましたが、
表面
(
うわべ
)
は
真実
(
しんじつ
)
そうに
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
真実
(
しんじつ
)
の
幸福
(
こうふく
)
は
実
(
じつ
)
に
一人
(
ひとり
)
でなければ
得
(
う
)
べからざるものであると、つくづく
思
(
おも
)
うた。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「いや、洪水の方がひどい。ノアの洪水だよ、バイブルは
真実
(
しんじつ
)
を語っている」
諜報中継局
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「意外なこともあるものじゃ。
真実
(
しんじつ
)
、
勝頼公
(
かつよりこう
)
が世におわすとすれば、
武田
(
たけだ
)
のご武運もつきませぬところ、若君のよろこびはいうもおろか、われわれにとっても、かようなうれしいことはないが……」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし、
真実
(
しんじつ
)
のない
批評
(
ひひょう
)
とか、よりどころのないうわさなどというものの、
無価値
(
むかち
)
のことが、じきわかるときがきました。
ひすいの玉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは
真実
(
しんじつ
)
ではあったが、その真実はずっとうそのほうに近かった。わたしの一座はたったカピ一人だけだった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
たといこれを
拒絶
(
きょぜつ
)
するも
真実
(
しんじつ
)
国と国との
開戦
(
かいせん
)
に
至
(
いた
)
らざるは
請合
(
うけあ
)
いなりとて
頻
(
しき
)
りに
拒絶論
(
きょぜつろん
)
を
唱
(
とな
)
えたれども、幕府の当局者は彼の
権幕
(
けんまく
)
に
恐怖
(
きょうふ
)
して
直
(
ただち
)
に
償金
(
しょうきん
)
を
払
(
はら
)
い
渡
(
わた
)
したり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
「わたしもそのお方にお願いしておしどりにしていただきます。」と
恋人
(
こいびと
)
は、
暖
(
あたた
)
かい手を若者の手の上にかさねていった。「それは
真実
(
しんじつ
)
の心か。」と若者は念をおした。
おしどり
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「おお!」ふるえついて——「それは、
真実
(
しんじつ
)
でございますか」
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これが
真実
(
しんじつ
)
の
幸福
(
こうふく
)
です。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
子供
(
こども
)
は、
母
(
はは
)
に、
真実
(
しんじつ
)
にうたってくれと
訴
(
うった
)
えるのでした。
驚
(
おどろ
)
き、
気
(
き
)
をとり
直
(
なお
)
した
母親
(
ははおや
)
は
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしはかれの前に
真実
(
しんじつ
)
をかくす理由はなかったが、しかしかれの大きなぎょろぎょろした目や、くぼんだほおや、血の
気
(
け
)
のないくちびるがどんなにおそろしく見えるかということを
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「いったい、それはなんであろうか。」と、
彼
(
かれ
)
は、
考
(
かんが
)
えました。そして、ついに、
悟
(
さと
)
りました。
生命
(
せいめい
)
というものは、はかないが、
真実
(
しんじつ
)
は、なんらかの
形
(
かたち
)
で
永久
(
えいきゅう
)
に
残
(
のこ
)
るということでした。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
まだ
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
のほこりに
汚
(
けが
)
されぬ
若者
(
わかもの
)
の
感覚
(
かんかく
)
は、
何人
(
ひとびと
)
が
心
(
こころ
)
にもないうそをいったり、あるいは、
飾
(
かざ
)
らず
真実
(
しんじつ
)
を
語
(
かた
)
るか、また
謙遜
(
けんそん
)
であって、
信用
(
しんよう
)
するに
足
(
た
)
りるか、どうかということを、
目
(
め
)
で
見
(
み
)
わけ
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そういった、
小西
(
こにし
)
の
顔色
(
かおいろ
)
にも、
言葉
(
ことば
)
にも、
真実
(
しんじつ
)
があらわれていました。
眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“真実”の意味
《名詞》
本当のこと。
(出典:Wiktionary)
“真実”の解説
真実(しんじつ、el: ἀλήθεια、la: veritas、en: truth)
(出典:Wikipedia)
真
常用漢字
小3
部首:⽬
10画
実
常用漢字
小3
部首:⼧
8画
“真実”で始まる語句
真実味
真実心
真実性
真実者
真実報恩者