どいつも此奴も癪に障ると思はないではゐられなくなる。さうして自分は一日と雖も、新聞記者を憎む事を忘れる事が出來なくなつた。
貝殻追放:002 新聞記者を憎むの記 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
茶話:04 大正七(一九一八)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
此奴のために、私の休養の形は安静、床に休むことになって来る。おなかの右下四分の一にだけ邪魔ものがいる。きのうきょう、これがバッコしているのです。
獄中への手紙:04 一九三七年(昭和十二年) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦 (旧字旧仮名) / 押川春浪(著)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット (旧字旧仮名) / ウィリアム・シェークスピア(著)
だが此奴はもう空気も水もない死んだ世界なんだから仕様がない、それよりか我々が例えばロケットか何かで地球を飛出したとすれば、まず火星に行くより仕方がないだろうね
進化論より見たる沖縄の廃藩置県 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
今わつしの所にゐる一番弟子の徳てえのは来年兵隊検査でごわすが此奴は素晴らしい腕になりやした。仕上げだらうと旋盤だらうと、火作りだらうと、何をやらしても人以上のことをやりやす。
成らざるを得ないじゃァありませんか。だが此奴も見ようによっては、『深い愛情』にも見えますなあ。で、奥さんは(何が奥さんだ!)そういう見方をしましたんで。つまり好意ある見方をね。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)