日本人にほんじん)” の例文
ぼくおもふに、いつたい僕等ぼくら日本人にほんじん麻雀マージヤンあそかた神經質しんけいしつぎる。あるひ末梢的まつせうてきぎる。勿論もちろんあらそひ、とらへ、相手あひてねら勝負事しようぶごとだ。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
日本人にほんじん固有こゆう風習ふうしふてゝ外國ぐわいこく慣習くわんしふにならうは如何いかにも外國ぐわいこくたいして柔順過じうじゆんすぎるといふ怪訝けげんかんおこさしむるにぎぬとおもふ。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
「私は昔の蕙蓮けいれんじゃない。今はお蓮と云う日本人にほんじんだもの。きんさんも会いに来ない筈だ。けれども金さんさえ来てくれれば、——」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
これにたいして、イギリスは幕府ばくふにこうぎをしましたが、フランスも、このような日本人にほんじんのやりかたをふんがいしたからです。
人類の住居ぢうきよには樣々さま/″\の種類有るものにて、我々われ/\日本人にほんじんは現今地盤上にてたる家にのみすまへど、古今を通じて何人種なにじんしゆも同樣と云ふ譯にはあらず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
乍去さりながら日本人にほんじん從來じゆうらい習慣しふくわんでありませうが、斯樣かやうことめて無頓着むとんちやくおほい。責任せきにんおもんずるのねんとぼしい。獨立どくりつしてものをさめてくといふことすこしもい。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
勿論もちろんわたしなどはどこへつてもおしほうであつた。日本人にほんじん会合かいごうでも話題わだいきわめて貧弱ひんじやくほうといはなければならなかつた。しかしれるやうなこともなかつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
むかしえらひとは、みんなそうしたひとたちでありました。また、ちいさな日本にっぽんくにが、おおきなくにたたかって、つことができたのは、日本人にほんじんにこの精神せいしんがあったからです。
真吉とお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
容易ようい胸隔きようかくひらかぬ日本人にほんじん容易ようい胸隔きようかくつる日本人にほんじんそろ失望しつぼうさうならざるなしと、かつ内村うちむら先生申されそろしか小生せうせい日本人にほんじんそろこばまざるがゆゑ此言このげんそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
さうして日本人にほんじん衣服いふく絹物きぬもののぞいたほかのものはこと/″\外國ぐわいこくから輸入ゆにふされるものである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
小兒せうにけはどうか日本帝國につぽんていこく干城まもりとなる有爲りつぱ海軍々人かいぐん/″\じんにしてたい、それにつけても、日本人にほんじん日本にほん國土こくど教育けういくしなければしたがつ愛國心あいこくしんうすくなるとはわたくしふかかんずるところ
『ミストル・ヘーガ』。日本人にほんじん給仕きふじきかせて『芳賀はがさん』となほす。『ミストル・ホーライ』。これはほりだ。『ミストル・アイカイ』。これ猪飼ゐかひだ。『ミストル・キャツダ』。
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)
したがつてまた、『地方的ちはうてきまた國家的こくかてき偏見へんけん』からは離脱りだつしてゐるつもりだけれども、日本人にほんじんと、日本語にほんごと、日本にほん風俗ふうぞく自然しぜんとにたいして、まだなりおほくの『愛着あいちやく』をつていることあらそはれない。
日本人にほんじんの歯科医にあひぬささやかに紙障子かみしやうじなどたてて居たりき
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
庵主あんじゅだって日本人にほんじんわりはないわけさ。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
日本人にほんじん歐文おうぶん場合ばあひ、この慣例くわんれい尊重そんちようして、せうよりだいるのは差支さしつかへないが、そのうち固有名こいうめい斷然だんぜんいぢくられてはならぬ。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
諭吉ゆきちほんをかくのは、日本人にほんじんかんがえかたをあたらしくするのがもくてきでしたから、できるだけやさしい文章ぶんしょうをかくようにどりょくしました。
おそらくこれいてのかんじがわかるといふだけでも僕等ぼくら日本人にほんじん歐米人達おうべいじんたちよりもずつとずつと麻雀マアジヤンあぢはたのしみかたふかいだらうと想像さうざうされる。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
何事なにごと外國人ぐわいこくじんせつ妄信まうしんする日本人にほんじんは、これをいておほいに感服かんふくしたもので、識見しきけん高邁かうまいせうせられた岡倉をかくらかくごときも
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
けれども、日本人にほんじん自分じぶんたちの軍艦ぐんかんで、はじめて太平洋たいへいようをわたるのだというほこりがあるので、みんなちからをあわせて、あらしとたたかいました。
日本人にほんじんのあの花合はなあはせにさへじつ多岐多樣たきたやう詐欺さぎ、いんちきの仕方しかたがあるといふのだから、勝負事しようぶごとといふものが存在そんざいするかぎむをないことかもれない。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
日本人にほんじん歐文おうぶん飜譯ほんやくするとき、年紀ねんき所在地しよざいちかたは、これを日本流にほんりうだいよりせうへの筆法ひつぱふなほすが、固有名こゆうめい矢張やは尊重そんちようしてかれ筆法ひつぱふしたがふのである。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
日本太古にほんたいこ原始的家屋げんしてきかをくはともかくも、すでに三かん支那しな交通かうつうして、建築けんちく輸入ゆにふされるにあたつて、日本人にほんじんなにゆゑににおいて賞用しやうようせられたいしせん構造こうざうけて
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
しかしわが日本人にほんじん外人等ぐわいじんら追從つゐじうしてみづか自國じこくを二三にするのは奇怪きくわいばんである。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)