今後こんご)” の例文
主人はこの話を非常ひじょう興味きょうみをもって聞いた。今後こんご花前の上になんらかの変化へんかをきたすこともやと思わないわけにはいかなかった。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
もし今後こんご中央公論ちゅうおうこうろん編輯へんしゅうたれかにゆずってひまときるとしたら、それらの追憶録ついおくろくかれると非常ひじょう面白おもしろいとおもっていました。
夏目先生と滝田さん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
不束ふつつかむすめでございますが、うぞ今後こんごともよろしうおみちびきくださいますよう……。さぞなにかとお世話せわけることでございましょう……。』
したがつこゝ堅實けんじつなる基礎きそ出來でき以上いじやう基礎きそうへつて今後こんごおほい日本にほん産業さんげふ振興しんこう貿易ぼうえき發達はつたつはかつてくことが、吾々われ/\政府せいふ責務せきむであり
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
しかあるひはこれがぼくさいはひであるかもれない、たゞぼくいまこゝろたしかに不幸ふかうと感じてるのである、これをさいはひであつたと知ることは今後こんごのことであらう。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
これは日本人につぽんじんがまだ學問がくもんをするには學校がつこうだけで十分じゆうぶんであるといふような、間違まちがつたかんがへをつてゐることからたものでありませうが、今後こんご學校以外がつこういがい
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
わが國民こくみん今後こんご責任せきにんます/\重大ぢうだいならんとするのとき活動くわつどう根本機關こんぽんきくわんとも身體しんたい攝養せつやうにはもつと注意ちゆういえうす。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
今後こんごするところは士族に固有こゆうする品行のなるものを存してますますこれを養い、物をついやすの古吾こごを変じて物を造るの今吾こんごとなし、あたかも商工のはたらきとって士族の精神に配合し
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「あるいは、そんなことかもしれん。」と、いままでペスの今後こんご相談そうだんをしていた、たっちゃんとしょうちゃんは、そのほうのはなし中止ちゅうしして、もっと、くわしいことをるために
ペスをさがしに (新字新仮名) / 小川未明(著)
村中のもの集まりて殺さんかゆるさんかと評議せしが、結局今後こんごは村中の馬に悪戯いたずらをせぬという堅き約束をさせてこれを放したり。その川童今は村を去りて相沢あいざわの滝の淵に住めりという。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
したがつてその思想しさう人生觀じんせいくわんの凡てを愛を以て裏づけて行かうとする氏の作家さくかとしての今後こんごは、どんな轉換てんくわんを見せて行くかも知れませんが、その理智の人としての弱點じやくてんからかもされて來る何物かは
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
ルネツサンス以後いごろんずるにらない。しかるに東洋方面とうやうはうめんとく印度いんどなどはすべてが渾然こんぜんたる立派りつぱ創作さうさくである。日本にほんではあま發達はつたつしてなかつたが、今後こんご發達はつたつさせようとおもへば餘地よち充分じうぶんある。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
わがくにける地震學ぢしんがく無論むろん第一だいゝち方面ほうめんにはいちじるしい發達はつたつげ、けつしておくれをつたことがないのみならず、今後こんごおいてもやはり其先頭そのせんとうつて進行しんこうすることが出來できるであらうとしんじてゐる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
よしや今後こんごも動物はあんな事を楽むとしても、6845
いつか時節じせつたら、あなたにはきっとなん大事だいじのお仕事しごとさずけられますよ。うぞそのつもりで、今後こんごもしっかり修行しゅぎょうせいしてください。
主人は花前が近来きんらい変化へんかのありのままをかたったのち、今後こんごあるいは意外いがい回復かいふくをみるかもしれぬと注意した。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
今後こんご外國ぐわいこくから餘計よけいものへば、それだけ日本にほん保有ほいうして金貨きんくわもつ外國ぐわいこくはらふことになる。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
わたしたちはみなみくにから、はじめてみかんをんでこのみなとにはいってきたものです。いくらでもいいから今後こんご取引とりひきのために、やすくまけますからこのみかんをってください。」
カラカラ鳴る海 (新字新仮名) / 小川未明(著)
この部屋へやには、たゞいまはなしした人間にんげんうま埴輪はにわ實物じつぶつはじめ、いままでに發見はつけんされた面白おもしろ埴輪はにわ模型もけいなどが陳列ちんれつしてありますから、よく御覽ごらんになつて、今後こんご古墳こふん調しらべるとき
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
おそらくは今後こんごも、永久えいきうに、定論ていろん成立せいりつぬとおもふ。
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
大切な権力で、今後こんごもそうあって宜しいでしょう。
さうして今後こんご豫算計畫よさんけいくわくにも毎年まいねん七八千萬圓まんゑん國債こくさい計上けいじやうしてはじめて編成へんせい出來できるのであるが大正たいしやうねん以來いらい十五年目ねんめはじめこゝ國債こくさい計上けいじやうしない豫算よさん出來できたのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
その數年すうねんて、皇后日葉酢媛命こうごうひはすひめのみこと御崩御ごほうぎよになりましたときに、野見宿禰のみのすくねといふものがありまして、天皇てんのう今後こんごつちでもつて人間にんげんぞうつくり、それを人間にんげんかはりにうづめましたならば
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
さむくなりましたが、ご両親りょうしんさまには、おわりもありませんか。わたしのかぜは、もうすっかりなおって、きられるようになりましたからご安心あんしんください。今後こんごよく辛棒しんぼうしてはたらきます。
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
あの機嫌のい皆に、今後こんごも世話がして欲しい。
いまは、陛下へいか幸福こうふくであらせられますが、今後こんご幾年いくねんかののちに、つよいものがてきて天下てんかるのでございます。それがあのほしあらわれています。おもうに、そのものはまだ年若としわかく、子供こどもであります。
北海の白鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)