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肝心
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かんじん
ふりがな文庫
“
肝心
(
かんじん
)” の例文
歌っている声や、話をする声は誰にも聞えますが、
肝心
(
かんじん
)
の姿は
隠
(
かく
)
れ
蓑
(
みの
)
という、姿を隠すものを着ていますので、誰にも見えないのです。
蕗の下の神様
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
私は
肝心
(
かんじん
)
の自分というものを問題の中から引き抜いてしまいました。そうしてお嬢さんの結婚について、奥さんの意中を探ったのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
味方の行動を
掩蔽
(
えんぺい
)
するために煤煙の
障屏
(
しょうへい
)
を使用しようとしたのが
肝心
(
かんじん
)
の時に風が変って非常の違算を来たしたという事である。
戦争と気象学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
……
此
(
こ
)
の
航路
(
かうろ
)
も、おなじやうに
難儀
(
なんぎ
)
であつた。もしこれを
陸
(
りく
)
にしようか。
約六十里
(
やくろくじふり
)
に
餘
(
あま
)
つて
遠
(
とほ
)
い。
肝心
(
かんじん
)
な
事
(
こと
)
は、
路銀
(
ろぎん
)
が
高値
(
たか
)
い。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
至つて質素な六疊で、
屏風
(
びやうぶ
)
も花も線香まで用意してありますが、
肝心
(
かんじん
)
の床の中は空つぽ、寒々とした不氣味さを感じさせます。
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
だが、あんまり
威張
(
ゐば
)
れないて、
此樣
(
こん
)
な
車
(
くるま
)
を
製造
(
こしらへ
)
ては
如何
(
どう
)
でせうと、
此處
(
こゝ
)
まで
工夫
(
くふう
)
したのは
此
(
この
)
私
(
わたくし
)
だが、
肝心
(
かんじん
)
の
機械
(
きかい
)
の
發明
(
はつめい
)
は
悉皆
(
みんな
)
大佐閣下
(
たいさかつか
)
だよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「駄目でした。赤外線灯の前に、どういうものかドヤドヤと人が立って、
肝心
(
かんじん
)
のところは真暗で、何にも写ってやしません」
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そうして
肝心
(
かんじん
)
の木地師はといえば、家財を
纒
(
まと
)
めてとうの昔、郷を見すててさすらいの旅さ! アッハハハ、いい気味だなあ
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
借りものの白むくの三枚重ねを女たちはみんな着たが、
肝心
(
かんじん
)
のやかましやがさきへ死んだので、細君——昔の旗本何千石かの奥方は、結びがみのまま
旧聞日本橋:06 古屋島七兵衛
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「その覚悟で行けば、しくじることもあるまい。だが、見破られないうちに、こちらの思う所を見てくるのが
肝心
(
かんじん
)
だ。くどいようじゃが、その心得でな」
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
そんな古いことより人間はいまをたのしむことが
肝心
(
かんじん
)
だ、誰かお酌を呼ぼうか、それともあたしのお相手でいいか、などとひっきりなしに
饒舌
(
しゃべ
)
りながら
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
だから、材料の
眼利
(
めき
)
きが
肝心
(
かんじん
)
である。これは今まであまりいわれなかったが、従来の料理論のエアポケットだ。
味覚馬鹿
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
これで、ベシイの方は難なく納まったが、そうまでして堅いところを見せても、
肝心
(
かんじん
)
の伯父パトリック・マンディには、依然として好印象を与えなかった。
浴槽の花嫁
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
すると、ふと、渠は
肝心
(
かんじん
)
のお鳥をさし置いて、曾て本當の吾妻橋の上で、——自分の敬意を戀愛に轉じて思つてたをんなと別れたことがあるのを思ひ出す。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
なにほども行かないうちに、私は
肝心
(
かんじん
)
な小柳雅子のかわりに、用もない末弘春吉を人の群のなかに見出し、こっちが見出したときは先方でも私に気づいて
如何なる星の下に
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
何程
(
いくら
)
私ばかり
焦心
(
あせ
)
つて見たところで、
肝心
(
かんじん
)
の
家
(
うち
)
の
夫
(
ひと
)
が
何
(
なんに
)
も為ずに飲んだでは、やりきれる筈がごはせん。其を思ふと、私はもう働く気も何も無くなつて
了
(
しま
)
ふ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
後
(
あと
)
に
爲
(
なし
)
たる
罰
(
ばち
)
ならんと獨り心にくよ/\思ひながら
行
(
ゆく
)
に又向ふより侍士の來るを見ては
涙
(
なみだ
)
を
流
(
なが
)
し人に
面
(
かほ
)
を見らるゝも
恥
(
はづ
)
かしく思ひて
歩行
(
あるく
)
ゆゑ
肝心
(
かんじん
)
の
渡世
(
とせい
)
の紙屑を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
鶴
(
つる
)
千年
(
せんねん
)
龜
(
かめ
)
萬年
(
まんねん
)
人間
(
にんげん
)
常住
(
じやうぢう
)
いつも
月夜
(
つきよ
)
に
米
(
こめ
)
の
飯
(
めし
)
ならんを
願
(
ねが
)
ひ
假
(
かり
)
にも
無常
(
むじやう
)
を
觀
(
くわん
)
ずるなかれとは
大福
(
だいふく
)
長者
(
ちやうじや
)
と
成
(
な
)
るべき
人
(
ひと
)
の
肝心
(
かんじん
)
肝要
(
かんえう
)
かなめ
石
(
いし
)
の
固
(
かた
)
く
執
(
と
)
つて
動
(
うご
)
かぬ
所
(
ところ
)
なりとか
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ウフ……
両掛
(
りやうがけ
)
と
莨入
(
たばこいれ
)
を
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つても、
肝心
(
かんじん
)
の
胴巻
(
どうまき
)
を忘れて
行
(
い
)
きやアがつた、
何
(
なん
)
でも百
両
(
りやう
)
から
有
(
あ
)
るやうだぜ、妻「
何
(
ど
)
うも本当に
奇妙
(
きめう
)
だね、主「おや
又
(
また
)
帰
(
かへ
)
んなすつた。 ...
(和)茗荷
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これからは
肝心
(
かんじん
)
の
飲食
(
のみくい
)
となるのだが、
新村入
(
しんむらいり
)
の彼は引越早々まだ荷も解かぬ
始末
(
しまつ
)
なので、
一座
(
いちざ
)
に挨拶し、勝手元に働いて居る若い人
達
(
だち
)
に
遠
(
とお
)
ながら目礼して引揚げた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
肝心
(
かんじん
)
の禁酒会員たちはあっけに取られて、黙ったまま引きさがって見ているんですから、見物人がわいわいとおもしろがってたかっているのも全くもっともですわ。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
全体の変化に注意すること最も
肝心
(
かんじん
)
なり。一句々々の
附具合
(
つけぐあい
)
も歌仙に比すれば
親句
(
しんく
)
(ぴつたりと附きたる句)多かるべし。しからざれば窮屈なる百韻となりをはらん。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
この新しい、ついぞ味わったこともない感覚は、わたしを
酔
(
よ
)
わせたばかりか、陽気にさえしたので、
肝心
(
かんじん
)
のジナイーダのことは、ほとんど考えに上らないほどだった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
然
(
しか
)
るに
這麼不潔
(
こんなふけつ
)
な
有樣
(
ありさま
)
では
駄目
(
だめ
)
だ。
又
(
また
)
滋養物
(
じやうぶつ
)
が
肝心
(
かんじん
)
である。
然
(
しか
)
るに
這麼臭
(
こんなくさ
)
い
玉菜
(
たまな
)
の
牛肉汁
(
にくじる
)
などでは
駄目
(
だめ
)
だ、
又
(
また
)
善
(
よ
)
い
補助者
(
ほじよしや
)
が
必要
(
ひつえう
)
である、
然
(
しか
)
るに
這麼盜人計
(
こんなぬすびとばか
)
りでは
駄目
(
だめ
)
だ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
布巾
(
ふきん
)
をかけたお膳も出ている。が、
肝心
(
かんじん
)
のお花は決してクツクツ笑ってはいないのだ。
接吻
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
これはちょっと分りにくい言葉かと思いますが、大に
肝心
(
かんじん
)
な点なので短く説明を加えましょう。ここで「今」というのは、仏教的
表詮
(
ひょうせん
)
で「即今」というのと同じ意味なのであります。
益子の絵土瓶
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
そうしたら、じきにその
小舎
(
こや
)
を
見
(
み
)
つけることができます。
辛棒
(
しんぼう
)
が
肝心
(
かんじん
)
です。
ものぐさなきつね
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
斯法
(
しほふ
)
タルヤ
則
(
すなは
)
チ
如来
(
によらい
)
ノ
肝心
(
かんじん
)
、
衆生
(
しゆじやう
)
ノ
父母
(
ぶも
)
、国ニ於テハ
城塹
(
じやうざん
)
、人ニ於テハ
筋脈
(
きんみやく
)
ナリ、是ノ大元帥ハ都内ニハ十
供奉
(
ぐぶ
)
以外ニ伝ヘズ、諸州節度ノ宅ヲ出ヅルコトナシ、縁ヲ表スルニソノ霊験不可思議
也
(
なり
)
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
なにさ、この
辛棒
(
しんぼう
)
が
肝心
(
かんじん
)
!
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
肝心
(
かんじん
)
の叔父さえただ船に乗る事を知っているだけで、後は網だか釣だか、またどこまで
漕
(
こ
)
いで出るのかいっこう
弁別
(
わきま
)
えないらしかった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのうち
戌刻半
(
いつゝはん
)
(九時)になつたから、お鐵との約束を思ひ出して、お勝手口へ行くと、
肝心
(
かんじん
)
のお鐵が、井戸端で殺されて居るぢやありませんか
銭形平次捕物控:279 持参千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この家の主人は避雷針の針ばかりを見て来て、
肝心
(
かんじん
)
の銅線や
接地板
(
せっちばん
)
の必要なことに気がつかなかったのでした。
科学が臍を曲げた話
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
料理というと、とかく食べ物だけに
捉
(
とら
)
われるが、食べ物以外のこれらの美術も人間にとって欠くことの出来ない栄養物なんだから、大いに気を配ることが
肝心
(
かんじん
)
だ。
味覚馬鹿
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
肝心
(
かんじん
)
な
事
(
こと
)
を
言忘
(
いひわす
)
れた。——
木戸錢
(
きどせん
)
はおろか、
遠方
(
ゑんぱう
)
から
故々
(
わざ/\
)
汽車賃
(
きしやちん
)
を
出
(
だ
)
して、お
運
(
はこ
)
びに
成
(
な
)
つて、これを
御覽
(
ごらん
)
なさらうとする
道徳家
(
だうとくか
)
、
信心者
(
しんじんしや
)
があれば、
遮
(
さへぎ
)
つてお
留
(
と
)
め
申
(
まを
)
す。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何
(
なん
)
でも
堪忍
(
かんにん
)
をしなければいけんぞ、堪忍の
忍
(
にん
)
の字は
刃
(
やいば
)
の下に心を書く、一ツ動けばむねを斬るごとく何でも
我慢
(
がまん
)
が
肝心
(
かんじん
)
だぞよ、奉公するからは主君へ上げ置いた身体
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
打たないでも、形式は同じだらう——自己催眠がやれると云ふばかりで、而もそれが
肝心
(
かんじん
)
の内容を
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
縦
(
よ
)
しまた複雑なる者なりとも、その中より
最
(
もっとも
)
文学的俳句的なる一要素を抜き来りてこれを十七字中に収めなば俳句となるべし。初学の人は議論するより作る方こそ
肝心
(
かんじん
)
なめれ。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
奈何
(
どう
)
も私共の手紙は、唯長くばかり成つて、
肝心
(
かんじん
)
の思ふことが書けないものですから。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
わたしは
彼女
(
かのじょ
)
のところへ出かけて行ったが、
肝心
(
かんじん
)
の話を切り出すどころか、雑談さえ思うようにできない始末だった。
公爵夫人
(
こうしゃくふじん
)
の生みの
息子
(
むすこ
)
が、ペテルブルグから帰省して来たのである。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
しかるにこんな
不潔
(
ふけつ
)
な
有様
(
ありさま
)
では
駄目
(
だめ
)
だ。また
滋養物
(
じようぶつ
)
が
肝心
(
かんじん
)
である。しかるにこんな
臭
(
くさ
)
い
玉菜
(
たまな
)
の
牛肉汁
(
にくじる
)
などでは
駄目
(
だめ
)
だ、また
善
(
よ
)
い
補助者
(
ほじょしゃ
)
が
必要
(
ひつよう
)
である、しかるにこんな
盗人
(
ぬすびと
)
ばかりでは
駄目
(
だめ
)
だ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そうして特に現代の生活に入用な器物を作ってゆくことが
肝心
(
かんじん
)
である。かつて必要なもの、必ずしも今必要ではない。なるたけ今の時代が求めるものをと心掛けないと、仕事には破滅が来る。
雲石紀行
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
なにを
訊
(
き
)
いても「知んね」とか「あたし知りませんのよ」とか云うばかりで、そんな古いことより人間はいまをたのしむことが
肝心
(
かんじん
)
だ、誰かお
酌
(
しゃく
)
を呼ぼうか、それともあたしのお相手でいいか
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
拵
(
こし
)
らへるが
肝心
(
かんじん
)
なり
夫
(
それ
)
に
付
(
つき
)
彼川柳點
(
かのせんりうてん
)
に「
日々
(
にち/\
)
の
時計
(
とけい
)
になるや
小商人
(
こあきんど
)
」と
云
(
いふ
)
句
(
く
)
のありと申に長八は一
向
(
かう
)
分
(
わから
)
ず
夫
(
それ
)
は
何
(
なん
)
と云心に候やと云ば是は川柳點と云て物事の
穴
(
あな
)
搜
(
さが
)
しとも申すべき句なり其心は
何商賣
(
なにしやうばい
)
にても買つけの
得意場
(
とくいば
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
林檎
(
りんご
)
が三つあると、三と云う関係を明かにさえすればよいと云うので、
肝心
(
かんじん
)
の林檎は忘れて、ただ三の
数
(
すう
)
だけに重きをおくようになります。
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
平次はそのまゝ飛んで行かうとしましたが、まだ、
肝心
(
かんじん
)
の船の調べが殘つてをり、うつかり飛出すわけにも行きません。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大格闘の末、五人の者は、
捉
(
とら
)
えられた。しかし
肝心
(
かんじん
)
の贋司令官の姿は、いつの間にか見えなくなった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
えゝ、お
姫様
(
ひいさま
)
の!
何
(
ど
)
うやら
今
(
いま
)
までの
乞目
(
こひめ
)
では、
一度
(
いちど
)
に
一年
(
いちねん
)
も
懸
(
かゝ
)
りさうぢや。お
庇
(
かげ
)
と
私等
(
わしら
)
は
飢
(
ひもじ
)
うも、だるうも
無
(
な
)
けれど、
肝心
(
かんじん
)
助
(
たす
)
け
取
(
と
)
らうと
云
(
い
)
ふ、
奥様
(
おくさま
)
の
身
(
み
)
をお
察
(
さつ
)
しやれ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
肝心
(
かんじん
)
なのは五色揚を誰に売るとかどこで喰べるとかいうことじゃなく、このうちで客を集めて酒食を提供し、その勘定を取るということだ、このうちで客を集めて、酒や肴を提供したことはないか。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
肝心
(
かんじん
)
なのは、しゃんとした生活をして何事によらず
夢中
(
むちゅう
)
にならないことですよ。夢中になったところで、なんの役に立ちます? 波が打ちあげてくれるところは、ろくでもない場所に決ってますよ。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
かくして大体の句作出来たらばその次は
肝心
(
かんじん
)
なる動詞形容詞等の善くこの句に適当し居るや否やを考へ見るべし。これだけに念を入れて考ふれば「てにをは」の如き助字はその間に自らきまる者なり。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
肝
常用漢字
中学
部首:⾁
7画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
“肝心”で始まる語句
肝心綯