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終
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おわ
ふりがな文庫
“
終
(
おわ
)” の例文
いやいや、
初
(
はじ
)
めがあれば
終
(
おわ
)
りのあるものだ。
生
(
う
)
まれたものは
必
(
かなら
)
ず
死
(
し
)
ぬに
極
(
き
)
まったものだ。これは
人間
(
にんげん
)
の
定
(
さだ
)
まった
道
(
みち
)
でしかたがない。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
然しトルストイは理想を
賞翫
(
しょうがん
)
して生涯を
終
(
おわ
)
る理想家で無い、トルストイは一切の
執着
(
しゅうちゃく
)
煩悩
(
ぼんのう
)
を軽々に
滑
(
すべ
)
り
脱
(
ぬ
)
ける木石人で無い
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
そなたもその
仲間
(
なかま
)
にまじって、領土をあらそう
武門
(
ぶもん
)
で
終
(
おわ
)
りたいか。わたしは、そなたを見こんで、
願
(
ねが
)
いがある。よく考えてたもれ、大事な
秋
(
とき
)
だ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それからまわりがまっ
蒼
(
さお
)
になって、ぐるぐる
廻
(
まわ
)
り、とうとう達二は、
深
(
ふか
)
い草の中に
倒
(
たお
)
れてしまいました。牛の白い
斑
(
ぶち
)
が
終
(
おわ
)
りにちらっと見えました。
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
昨夜、外科医として有名なドラトル博士は夫人や令嬢と一緒に芝居を見に行ったが、その
終
(
おわ
)
り頃に二人の従者を連れた一人の紳士が来て博士にいった。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
▼ もっと見る
ええ、
生甲斐
(
いきがい
)
の
無
(
な
)
い
生活
(
せいかつ
)
だ、
如何
(
いか
)
にも
残念
(
ざんねん
)
なことだ、この
苦痛
(
くつう
)
な
生活
(
せいかつ
)
がオペラにあるような、アポテオズで
終
(
おわ
)
るのではなく、これがああ
死
(
し
)
で
終
(
おわ
)
るのだ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
といいながら、それを開けて、蒲鉾の
撮食
(
つまみぐい
)
だの、鯛の骨しゃぶりを初めて、やがて、すっかり、食い
終
(
おわ
)
ったので
狸問答
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
しかもその苦しさ
切無
(
せつな
)
さといったら、
昨夜
(
ゆうべ
)
にも増して
一層
(
いっそう
)
に
甚
(
はなはだ
)
しい、その間も前夜より長く
圧
(
おさ
)
え付けられて苦しんだがそれもやがて何事もなく
終
(
おわ
)
ったのだ
女の膝
(新字新仮名)
/
小山内薫
(著)
彼は中々の
横着者
(
おうちゃくもの
)
で、
最初
(
はじめ
)
は
兎角
(
とかく
)
に自分の素性来歴を包もうと企てたが、要するに
其
(
そ
)
れは彼の不利益に
終
(
おわ
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その
日
(
ひ
)
の
問答
(
もんどう
)
は
大体
(
だいたい
)
斯
(
こ
)
んなところで
終
(
おわ
)
りましたが、
斯
(
こ
)
うした
一人
(
ひとり
)
のやさしい
指導者
(
しどうしゃ
)
が
見
(
み
)
つかったことは、
私
(
わたくし
)
にとりて、どれ
丈
(
だけ
)
の
心強
(
こころづよ
)
さであったか
知
(
し
)
れませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
但し今の世間に女学と言えば、専ら古き和文を学び
三十一文字
(
みそひともじ
)
の歌を詠じて
能事
(
のうじ
)
終
(
おわ
)
るとする者なきに非ず。
新女大学
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
噛り着いていた
小児
(
こども
)
は、それなり、薄青い襟を分けて、真白な胸の中へ、頬も口も
揉込
(
もみこ
)
むと、
恍惚
(
うっとり
)
となって、もう一度、ひょいと母親の腹の内へ安置され
終
(
おわ
)
んぬで
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
故にこれを文学としまた思想として研究する時は、一の謎として
終
(
おわ
)
るのみである。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
始発駅
(
しはつえき
)
で、さけのつみこみを
終
(
おわ
)
って、戸をしめるすきにはいりこんだものだろうが、なにしろひとりで汽車へ
乗
(
の
)
りこんだくまもめずらしいというので、
駅員
(
えきいん
)
たちがだいじに
飼
(
か
)
っていたが
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
岩穴に入りて
終
(
おわ
)
る、衆初めて其
伏流
(
ふくりう
)
なるを
知
(
し
)
り之を
奇
(
き
)
とす、山霊
果
(
はだ
)
して尚一行を
欺
(
あざむ
)
くの意乎、将又
戯
(
たはむ
)
れに利根水源の深奥
測
(
はか
)
るべからざるを
装
(
よさ
)
ふの意乎、此日の午後尾瀬が
原
(
はら
)
に
到
(
いた
)
るの途中
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
主人は、口を
特
(
こと
)
に結びて、
睨
(
ね
)
みつけ居たりしが、今、江戸川にて自ら釣りしといひし鮒を、魚屋より取りしと披露されては、堪へきれず、其の説の
終
(
おわ
)
るを待たず、怒気を含みて声荒々しく
元日の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
母御前
(
はゝごぜ
)
の
意地
(
いぢ
)
わるに
逆
(
さか
)
らふやうの
事
(
こと
)
は
君
(
きみ
)
として
無
(
な
)
きに
相違
(
さうい
)
なけれどもこれ
第
(
だい
)
一に
心
(
こゝろ
)
がけ
給
(
たま
)
へ、
言
(
い
)
ふことは
多
(
おほ
)
し、
思
(
おも
)
ふことは
多
(
おほ
)
し、
我
(
わ
)
れは
世
(
よ
)
を
終
(
おわ
)
るまで
君
(
きみ
)
のもとへ
文
(
ふみ
)
の
便
(
たよ
)
りをたゝざるべければ
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大方
(
おおかた
)
己のために不思議の世界を現じた楽人は、詰らぬ乞食か何かで、
門
(
かど
)
に立って楽器を鳴らしていたのが、今は曲を
終
(
おわ
)
ったので帽子でも脱いで、その中へ銅貨を入れて貰おうとしているのだろう。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
尤もそれで
能事
(
のうじ
)
終
(
おわ
)
れりと思っているようなら賢夫人である。
髪の毛
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
その中を、どう逃げ
終
(
おわ
)
せることが出来るものか。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
終
(
おわ
)
りに氏の
近来
(
きんらい
)
の
逸話
(
いつわ
)
を伝えます。
岡本一平論:――親の前で祈祷
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
蜻蛉
(
とんぼう
)
は亡くなり
終
(
おわ
)
んぬ
鶏頭花
(
けいとうか
)
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
何をするんだと云ったら、なんだ、
農
(
のう
)
学校
終
(
おわ
)
ったって自分だけいいことをするなと云うのだ。ぼくもむっとした。
或る農学生の日誌
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
(——この日、逆将明智光秀の首級を検し、亡君信長公の
弔
(
とむら
)
い合戦、ここにおいて、首尾よく遂げ果し
終
(
おわ
)
んぬ)
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
言
(
い
)
いも
終
(
おわ
)
らず、プイと
姿
(
すがた
)
をお
消
(
け
)
しになり、そしてそれと
入
(
い
)
れ
代
(
かわ
)
りに
私
(
わたくし
)
の
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺
(
じい
)
さんが、いつの
間
(
ま
)
にやら
例
(
れい
)
の
長
(
なが
)
い
杖
(
つえ
)
をついて
入口
(
いりぐち
)
に
立
(
た
)
って
居
(
お
)
られました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
人間
(
にんげん
)
のいのちは一
代
(
だい
)
だけで
終
(
おわ
)
るものではない。
前
(
まえ
)
の
世
(
よ
)
とこの
世
(
よ
)
と
後
(
のち
)
の
世
(
よ
)
と、三
代
(
だい
)
もつづいている。だから
前
(
まえ
)
の
世
(
よ
)
で
悪
(
わる
)
いことをすれば、この
世
(
よ
)
でその
報
(
むく
)
いがくる。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
といって、紙の内から、例の
塩鰹
(
しおかつお
)
を出して私はムシャムシャ初めて、とうとう皆食い
終
(
おわ
)
って
狸問答
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
彼
(
かれ
)
は五六
人
(
にん
)
の
患者
(
かんじゃ
)
を
診察
(
しんさつ
)
し
終
(
おわ
)
ると、ふいと
診察所
(
しんさつじょ
)
から
出
(
で
)
て
行
(
い
)
ってしまう。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
沙車
(
さしゃ
)
の春の
終
(
おわ
)
りには、野原いちめん
楊
(
やなぎ
)
の花が光って
飛
(
と
)
びます。遠くの
氷
(
こおり
)
の山からは、白い何とも
云
(
い
)
えず
瞳
(
ひとみ
)
を
痛
(
いた
)
くするような光が、日光の中を
這
(
は
)
ってまいります。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
しかしそれから
間
(
ま
)
もなく、あの
北條
(
ほうじょう
)
との
戦闘
(
いくさ
)
が
起
(
おこ
)
ったので、
私
(
わたくし
)
の
望
(
のぞ
)
みはとうとう
遂
(
と
)
げられずに
終
(
おわ
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
義貞、やぶれ
終
(
おわ
)
んぬ——
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは少年少女
期
(
き
)
の
終
(
おわ
)
りごろから、アドレッセンス
中葉
(
ちゅうよう
)
に
対
(
たい
)
する一つの文学としての
形式
(
けいしき
)
をとっている。
『注文の多い料理店』新刊案内
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
腕時計も六時、柱時計の音も六時なのにその
針
(
はり
)
は五時四十五分です。
今度
(
こんど
)
はおくれたのです。さっき
仕事
(
しごと
)
を
終
(
おわ
)
って帰ったときは十分
進
(
すす
)
んでいました。さあ、今だ。
耕耘部の時計
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それに
実際
(
じっさい
)
そこを海岸と呼ぶことは、
無法
(
むほう
)
なことではなかったのです。なぜならそこは
第
(
だい
)
三
紀
(
き
)
と呼ばれる
地質時代
(
ちしつじだい
)
の
終
(
おわ
)
り
頃
(
ごろ
)
、たしかにたびたび海の
渚
(
なぎさ
)
だったからでした。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「やあこれで
解散
(
かいさん
)
だ。
諸君
(
しょくん
)
めでたしめでたし。ワッハッハ。」とやって会は
終
(
おわ
)
りました。
紫紺染について
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
草からは
雫
(
しずく
)
がきらきら
落
(
お
)
ち、
総
(
すべ
)
ての
葉
(
は
)
も
茎
(
くき
)
も花も、今年の
終
(
おわ
)
りの陽の光を
吸
(
す
)
っています。
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
丁度一
学期
(
がっき
)
の
試験
(
しけん
)
が
済
(
す
)
んでその
採点
(
さいてん
)
も
終
(
おわ
)
りあとは三十一日に
成績
(
せいせき
)
を
発表
(
はっぴょう
)
して
通信簿
(
つうしんぼ
)
を
渡
(
わた
)
すだけ、
私
(
わたくし
)
のほうから
云
(
い
)
えばまあそうです、
農場
(
のうじょう
)
の
仕事
(
しごと
)
だってその日の午前で
麦
(
むぎ
)
の
運搬
(
うんぱん
)
も終り
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
私は
老人
(
ろうじん
)
が、もう食事も
終
(
おわ
)
りそうなのを見てたずねました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
終
常用漢字
小3
部首:⽷
11画
“終”を含む語句
始終
終夜
終日
臨終
終局
最終
終焉
終始
終了
始中終
終末
終宵
終幕
命終
末始終
終生
初中終
終身
終極
一部始終
...