紹介せうかい)” の例文
「おやそうさん、少時しばらく御目おめゝらないうちに、大變たいへん御老おふけなすつたこと」といふ一句いつくであつた。御米およね其折そのをりはじめて叔父をぢ夫婦ふうふ紹介せうかいされた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたし数人すうにん男女だんじよのR国人こくじん紹介せうかいされて、それらの人達ひとたち力強ちからつよと一/\握手あくしゆをした。しかしたれたれだかおぼえてもゐられなかつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
これわたし竹馬ちくばとも久我くがぼう石橋いしばしとはおちやみづ師範学校しはんがくかう同窓どうそうであつたためわたし紹介せうかいしたのでしたが、の理由は第一わたしこのみおなじうするし
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
次手ついでだから、つぎとまり休屋やすみや膳立ぜんだてを紹介せうかいした。ますしほやき、小蝦こゑびのフライ、玉子焼たまごやきます芙萸ずいきくづかけのわん
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして、たとへば、たとへばと諸賢しよけんのの麻雀振マアジヤンぶり紹介せうかいするつもりだつたが、ちやうどゆるされた枚數まいすうにもたつしたし、あとのたたりもおそろしいので。(せう五・三・三)
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
不知庵フチアンがこのしよわが文界ぶんかい紹介せうかいしたる勇氣ゆうきをこよなくよろこぶものなり。だいかんすみやかでんことをつ。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
この本の中に日本の女を紹介せうかいし且つ論じた一章がある。それを今ざつと紹介して見ようと思ふ。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
いま都下とかもつと有力いうりよくなるなにがし新聞しんぶん經濟部主任記者けいざいぶしゆにんきしやたり、つぎ總選擧そうせんきよには某黨ぼうたうよりおされて議員候補者ぎゐんこうほしやたるべき人物じんぶつ兒玉進五こだましんごとて小介川文學士こすけがはぶんがくしすで人々ひと/″\紹介せうかいしたのである。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
百樹もゝき曰、了阿れうあ上人が和哥の友相場氏は 椎谷侯しひやこう殿人とのびとときゝて、上人の紹介せうかいをもつて相場氏に対面してくだん橋柱はしばしらの事をたづねしに、いはれしは、橋柱にはあらず標準みちしるべなりとて
そばにゐたものぐに院長ゐんちやう人間にんげん紹介せうかいした、猶且やはりドクトルで、なんだとかとふポーランドのにくまちから三十ヴエルスタばかへだゝつてゐる、育馬所いくばしよもの
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
辰つアんは、そんな言ひ方で、双方を紹介せうかいした。
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)
『おまへにはながうみしたんでることが出來できなかつたらう——』(『んぢやなかつたわ』とあいちやんがひました)『それで多分たぶんえびには紹介せうかいされなかつたらうね——』(あいちやんは『何時いつべたことがあつてよ——』としました、がいそいでめて、『いゝえ、まつたくないのよ』となほしました)『——ではおまへは ...
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
これ甲斐かひくにから反物たんもの脊負しよつてわざ/\東京とうきやうまでをとこなんです」と坂井さかゐ主人しゆじん紹介せうかいすると、をとこ宗助そうすけはういて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
トルストイ、ツルゲネーフとう吾人ごじんひさしくこれけども、ドストイヱフスキーの著書ちよしよいたりては吾文界わがぶんかいこれ紹介せうかいするのこう不知庵フチアンおほしとはざるからず。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
広津ひろつ編輯主任へんしうしゆにんでありました、乙羽庵おとはあんは始め二橋散史にけうさんしなのつて石橋いしばし便たよつて来たのです、その時は累卵之東洋的るいらんのとうやうてき悲憤文字ひふんもんじを書いてたのを、石橋いしばしから硯友社けんいうしや紹介せうかいして
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
百樹もゝき曰、了阿れうあ上人が和哥の友相場氏は 椎谷侯しひやこう殿人とのびとときゝて、上人の紹介せうかいをもつて相場氏に対面してくだん橋柱はしばしらの事をたづねしに、いはれしは、橋柱にはあらず標準みちしるべなりとて
和出來わでき猪八戒ちよはつかい沙悟淨さごじやうのやうな、へんなのが二人ふたりしやち城下じやうかころちて、門前もんぜんときつたつて、みぎ度胸どきようだからまでおびえまいよ。紹介せうかいをしよう。……(かくはま)にも。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さういふ町内にぼく將棋せうき好敵こうてき手がゐる。あらたまつて紹介せうかいすれば、新美じゆついんいん、國ぐわ總帥そうすいの梅原りう三郎畫伯ぐわはくその人だが、なアにおたがひに負けずきらひで相當地つりでもある二人。
夫婦ふうふがやつてて、かたどほり各人かくじん紹介せうかいされたがかれ御多分ごたぶんれずおしであつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
かれ直接ちよくせつちゝ紹介せうかいた。ちゝとほして間接かんせつその知人ちじん紹介せうかいた。さうして自分じぶん將來しやうらい影響えいきやうやうひと物色ぶつしよくして、二三の訪問はうもんこゝろみた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
この人の紹介せうかい社中しやちうに加はる事になつたのでした、其頃そのころ巌谷いはや独逸協会学校どいつけふくわいがくかうまして、おばうさんの成人せいじんしたやうな少年で、はじめ編輯室へんしうしつに来たのは学校の帰途かへりで、黒羅紗くろらしや制服せいふくを着てました
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「おまへたち、名古屋なごやくなら、紹介せうかいをしてらうよ。」
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)