“御多分”の読み方と例文
読み方割合
ごたぶん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕も今度は御多分ごたぶんれず、焼死した死骸しがい沢山たくさん見た。その沢山の死骸のうち最も記憶に残つてゐるのは、浅草あさくさ仲店なかみせの収容所にあつた病人らしい死骸である。
「ナンダつまらない」その名前倒れを露出むきだしにしながら、とにかくここで第一の旧家といわれる角屋すみやの前に足をとどめてみても、御多分ごたぶんに洩れぬ古くて汚ない構えである。
夫婦ふうふがやつてて、かたどほり各人かくじん紹介せうかいされたがかれ御多分ごたぶんれずおしであつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)