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祝
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いわ
ふりがな文庫
“
祝
(
いわ
)” の例文
こんなさいに、領下の名主や神職たちが、土豪の門へ、
祝
(
いわ
)
い
言
(
ごと
)
をのべに来る例はあっても、かかる前例は、かつて聞いたことがない。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
子供の出生を
祝
(
いわ
)
う手紙は友達から幾つとなく届いていたが、その一通である吉川英治氏の手紙によって、私は金環蝕の意味をはじめて知った。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
ルイだのと
呼
(
よ
)
ばれる名前の人たちの数はおびただしいもので、したがってそういう
祝
(
いわ
)
い
日
(
び
)
には、花たばやら花びんを買って
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
それは
下界
(
げかい
)
はにぎやかなものでございます。
毎日毎日
(
まいにちまいにち
)
、たくさんな
婚礼
(
こんれい
)
があって、
祝
(
いわ
)
いの
鐘
(
かね
)
が
鳴
(
な
)
り
響
(
ひび
)
いています。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
凶報
(
きょうほう
)
はおだやかなりし老人の胸を
攪乱
(
かくらん
)
したばかりでなく、
宵祭
(
よいまつ
)
りを
祝
(
いわ
)
うべき平和な家庭をもかきにごした。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
白い
飯
(
めし
)
を
炊
(
た
)
くのは神の日か
仏
(
ほとけ
)
の日、
節供
(
せっく
)
・祭礼・
祝
(
いわ
)
い事のような、
折目立
(
おりめだ
)
った日に限るのが普通であった。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
だんだん
山
(
やま
)
深
(
ふか
)
く
入
(
はい
)
っていって、ある
村
(
むら
)
の中に
入
(
はい
)
りますと、
何
(
なに
)
かお
祝
(
いわ
)
い
事
(
ごと
)
があるとみえて、
方々
(
ほうぼう
)
でぺんたらこっこ、ぺんたらこっこ、もちをつく
音
(
おと
)
がしていました。
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
かくて、
吾等
(
われら
)
は
大暴風雨
(
だいぼうふうう
)
の
後
(
のち
)
に、
晴朗
(
うらゝか
)
な
天氣
(
てんき
)
を
見
(
み
)
るやうに、
非常
(
ひじやう
)
の
喜
(
よろこ
)
びを
以
(
もつ
)
て
大佐
(
たいさ
)
の
家
(
いへ
)
に
着
(
つ
)
いた。それから、
吾等
(
われら
)
が
命拾
(
いのちひろ
)
ひのお
祝
(
いわ
)
ひやら、
明日
(
あす
)
の
凖備
(
じゆんび
)
やらで
大騷
(
おほさわ
)
ぎ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
また彼は家の人たちの
祝
(
いわ
)
い日を一
度
(
ど
)
も
忘
(
わす
)
れることがなかった。
誰
(
だれ
)
かの
祝
(
いわ
)
い日になると、きっとやってきて、心をこめて
選
(
えら
)
んだかわいい
贈物
(
おくりもの
)
をポケットからとりだした。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そうする
中
(
うち
)
にも、
今日
(
きょう
)
の
鎮座祭
(
ちんざさい
)
のことは、
早
(
はや
)
くもこちらの
世界
(
せかい
)
の
各方面
(
かくほうめん
)
に
通
(
つう
)
じたらしく、
私
(
わたくし
)
の
両親
(
りょうしん
)
、
祖父母
(
そふぼ
)
、
良人
(
おっと
)
をはじめ、その
外
(
ほか
)
多
(
おお
)
くの
人達
(
ひとたち
)
からのお
祝
(
いわ
)
いの
言葉
(
ことば
)
が
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
彼の死んだ知らせを聞いたのはちょうど
翌年
(
よくとし
)
の旧正月だった。
何
(
なん
)
でも
後
(
のち
)
に聞いた話によれば病院の医者や看護婦たちは旧正月を
祝
(
いわ
)
うために
夜更
(
よふ
)
けまで
歌留多
(
かるた
)
会をつづけていた。
彼
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかしです、
新生活
(
しんせいかつ
)
の
暁
(
あかつき
)
は
輝
(
かがや
)
いて、
正義
(
せいぎ
)
が
勝
(
かち
)
を
制
(
せい
)
するようになれば、
我々
(
われわれ
)
の
町
(
まち
)
でも
大
(
おおい
)
に
祭
(
まつり
)
をして
喜
(
よろこ
)
び
祝
(
いわ
)
いましょう。が、
私
(
わたし
)
はそれまでは
待
(
ま
)
たれません、その
時分
(
じぶん
)
にはもう
死
(
し
)
んでしまいます。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その
祝
(
いわい
)
の
赤飯
(
こわめし
)
だ。その上に
船賃
(
ふなちん
)
を取らんのだ。
乗合
(
のりあい
)
もそれは
目出度
(
めでたい
)
と言うので、いくらか包んで
与
(
や
)
る者もあり、
即吟
(
そくぎん
)
で無理に一句浮べる者もありさ。まあ
思
(
おも
)
い思いに
祝
(
いわ
)
ッてやったと
思
(
おも
)
いたまえ。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
実枝が茶目っ気を出して、それに盃を添えてだすと、初めはためらっていた重吉も
祝
(
いわ
)
い酒ということに気を軽くしたらしく、床の上に起きなおって嬉しそうにそれを受けた。三年ぶりであった。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
たとえば
無骨
(
ぶこつ
)
一偏の人と思った者にして、案外にも美音を発して
追分
(
おいわけ
)
を
唄
(
うた
)
う、これも一つの表裏ではあるまいか。また
髯
(
ひげ
)
もやもやの
鹿爪
(
しかつめ
)
らしき
爺
(
おやじ
)
が娘の結婚の席上で舞を舞いて
祝
(
いわ
)
うことがある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「じゃあ感心に
謝肉祭
(
しゃにくさい
)
のお
祝
(
いわ
)
いをするのだな、まあけっこうよ。おれは
腹
(
はら
)
が
減
(
へ
)
っているのだ。
晩飯
(
ばんめし
)
はなんのごちそうだ」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
山車
(
だし
)
の
上
(
うえ
)
のおじいさんは、
両側
(
りょうがわ
)
の
店
(
みせ
)
をのぞくように、そして、その
繁昌
(
はんじょう
)
を
祝
(
いわ
)
うように、にこにこして
見下
(
みお
)
ろしました。やがて、
山車
(
だし
)
は一
軒
(
けん
)
の
骨董店
(
こっとうてん
)
の
前
(
まえ
)
を
通
(
とお
)
りました。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あの
日
(
ひ
)
の
出
(
い
)
づる
邊
(
へん
)
、
我
(
わが
)
故國
(
ここく
)
では
今頃
(
いまごろ
)
は
定
(
さだ
)
めて、
都大路
(
みやこおほぢ
)
の
繁華
(
はんくわ
)
なる
處
(
ところ
)
より、
深山
(
みやま
)
の
奧
(
をく
)
の
杣
(
そま
)
の
伏屋
(
ふせや
)
に
到
(
いた
)
るまで、
家々
(
いへ/\
)
戸々
(
こゝ
)
に
日
(
ひ
)
の
丸
(
まる
)
の
國旗
(
こくき
)
を
飜
(
ひるがへ
)
して、
御國
(
みくに
)
の
榮
(
さかえ
)
を
祝
(
いわ
)
つて
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
であらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
今年
(
ことし
)
ものがれたといって、おもちをついてお
祝
(
いわ
)
いをいたしますが、
矢
(
や
)
の
立
(
た
)
った
家
(
いえ
)
こそ、それはみじめなもので、もうその日からうち
中
(
じゅう
)
が
娘
(
むすめ
)
を
真
(
ま
)
ん
中
(
なか
)
に
抱
(
かか
)
えて、
昼
(
ひる
)
も
夜
(
よる
)
も
泣
(
な
)
き
通
(
とお
)
して
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
里人たちに
恩賞
(
おんしょう
)
をやって追いかえしたのち、
民部
(
みんぶ
)
はそばから
祝
(
いわ
)
いのことばをのべた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『
私
(
わたくし
)
をお
祝
(
いわ
)
いなすって
下
(
くだ
)
さい。』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
アッケンのお父さんは、においあらせいとうの
季節
(
きせつ
)
がすむと、七月、八月の
祝
(
いわ
)
い
日
(
び
)
の用意にせっせとかかっていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
吾等
(
われら
)
遠
(
とう
)
く
印度洋
(
インドやう
)
の
此
(
この
)
孤島
(
はなれじま
)
に
距
(
へだゝ
)
つて
居
(
を
)
つても、
么麽
(
どう
)
して
此
(
この
)
日
(
ひ
)
を
祝
(
いわ
)
はずに
居
(
を
)
られやう、
去年
(
きよねん
)
も、
一昨年
(
おとゞし
)
も、
當日
(
たうじつ
)
は
終日
(
しうじつ
)
業
(
げふ
)
を
休
(
やす
)
んで、
心
(
こゝろ
)
ばかりの
祝意
(
しゆくゐ
)
を
表
(
ひやう
)
したが、
今年
(
ことし
)
の
今日
(
けふ
)
といふ
今日
(
けふ
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
やがて、
秋
(
あき
)
の
取
(
と
)
り
入
(
い
)
れがすむと、
村
(
むら
)
の
祝
(
いわ
)
い
祭
(
まつ
)
りが、
社
(
やしろ
)
の
境内
(
けいだい
)
で、もよおされました。
彼女
(
かのじょ
)
はこの
日
(
ひ
)
、七
人
(
にん
)
の
男
(
おとこ
)
たちから
受
(
う
)
けた七
面
(
めん
)
の
鏡
(
かがみ
)
を、ひもでとおして、
首
(
くび
)
にかけておどるのでした。
うずめられた鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
武術
(
ぶじゅつ
)
に
酒気
(
しゅき
)
のあるのは
禁物
(
きんもつ
)
ということ、
未熟者
(
みじゅくもの
)
にとってはことにだいじな
試合
(
しあい
)
、もし
不覚
(
ふかく
)
があってはもの
笑
(
わら
)
いのたねとも
相
(
あい
)
なるから、まず、お
志
(
こころざし
)
だけをうけて、お
祝
(
いわ
)
いはあとでちょうだいいたす
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ふん、それでなぜお
祝
(
いわ
)
いをするのだろう。」
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「おじゃまをしてすみませんでした。けれどわたくし、お
祝
(
いわ
)
いを申し上げたいと思いました」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
村
(
むら
)
の
人
(
ひと
)
たちは、
牛女
(
うしおんな
)
の
子供
(
こども
)
が
出世
(
しゅっせ
)
をしたのを
喜
(
よろこ
)
び、
祝
(
いわ
)
いました。
牛女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
失礼
(
しつれい
)
だが、お
祝
(
いわ
)
いに、一
献
(
こん
)
まいろう」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今夜わたしのやしきには
貧窮
(
ひんきゅう
)
であった時代の友だちが集まって、いっしょに
洗礼式
(
せんれいしき
)
を
祝
(
いわ
)
おうとしている、わたしの書きつづった少年時代の思い出は一
冊
(
さつ
)
の本にできあがっていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
祝
常用漢字
小4
部首:⽰
9画
“祝”を含む語句
祝言
祝詞
祝着
祝福
祝儀
祝日
巫祝
祝部
御祝儀
祝融
祝盃
言祝
祝酒
御祝言
祝事
祝宴
心祝
御祝
祝意
内祝言
...