多數たすう)” の例文
新字:多数
つきかはつてからさむさが大分だいぶゆるんだ。官吏くわんり増俸ぞうほう問題もんだいにつれて必然ひつぜんおこるべく、多數たすううはさのぼつた局員きよくゐん課員くわゐん淘汰たうたも、月末げつまつまでほゞ片付かたづいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
けばこのむらはかつて壯丁そうてい多數たすう出漁中しゆつりようちゆうしつして全村ぜんそん灰燼かいじんしたことがあるさうで、これにかんがみて其後そのご女子じよし消防隊しようぼうたいをも編成へんせい
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
はたしてそれは貝塚かひづかでありまして、石器せつき土器どき多數たすうたのです。これが日本につぽんにおいて貝塚かひづか研究けんきゆうするために發掘はつくつした最初さいしよであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
何故なぜかならば爲替かはせ見通みとほしのごときことは、多數たすう商人しやうにん多數たすう經濟界けいざいかいひとには理解りかい仕惡しにく問題もんだいであり内國市場ないこくしぢやう状況じやうきやうばかりでこれ判斷はんだん出來できぬ。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
B ぼく政治上せいぢじやうこと趣味しゆみがないからくはしいことらないが、なんでも請願せいぐわんかはりに、多數たすう人民じんみんから衆議院議長しうぎゐんぎちやうてゝ葉書はがきさうとふのださうな。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
坪井博士つぼゐはかせは、正午過しやうごすぎ、用事ようじため歸京ききやうされたので、あと大野助手おほのぢよしゆ主任しゆにん監督かんとくしてると、午後ごご時頃じごろいたつて、船町倉次郎ふなまちくらじらう受持うけもち山麓さんろくから、多數たすう圓石まるいし發見はつけんした。
苦痛くつう輕蔑けいべつするとことは、多數たすうひとつたならば、すなは生活せいくわつ其物そのもの輕蔑けいべつするとことになる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
たい多數たすうひとあつまつて一組織そしきすれば自然しぜんいきほひとして多數人たすうじん便宜べんぎといふこと心掛こゝろがけねばなりません、多數たすう都合つがふよろしいとやうにといふのが畢竟ひつきやう規則きそく精神目的せいしんもくてきでありませう。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
彼等の多數たすうは男子共に第一種と同樣なる形の股引を穿く。原料の事は後に云ふべし
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
さうして學校がつこう教場内きようじようない竝列へいれつした多數たすうつくゑあるひ銃器臺じゆうきだいなどは、其連合そのれんごうちからもつて、此桁このけたはりまた小屋組こやぐみ全部ぜんぶさゝへることは容易よういである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
さて、南朝鮮みなみちようせんには、あちらこちらに多數たすう古墳こふんがありますが、なかでも一番いちばんたくさんのこつてゐるのは、もと新羅しらぎみやこ慶州けいしゆうです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
彼女かのぢよ多數たすう文明人ぶんめいじん共通きようつう迷信めいしん子供こどもときからつてゐた。けれども平生へいぜいその迷信めいしんまた多數たすう文明人ぶんめいじんおなやうに、遊戲的いうぎてきそとあらはれるだけんでゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
A だつてきみしか國民こくみん多數たすう年始状ねんしじやうやうになつてたまへ。おれ計算けいさんれば、すくなくとも三千四百五十六萬七千八百九十九まい葉書はがき衆議院しうぎゐんひこむわけだ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
恁云かうい學説がくせつは、たゞ種々しゆ/″\學説がくせつあつめて研究けんきうしたり、比較ひかくしたりして、これ自分じぶん生涯しやうがい目的もくてきとしてゐる、きはめて少數せうすう人計ひとばかりにおこなはれて、多數たすうものれを了解れうかいしなかつたのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ローマ時代じだい文化ぶんかかた古美術品こびじゆつひんはもとより支那しな日本につぽんのような東洋とうようのものを多數たすう、しかもすぐれたものをあつめてあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
この大小だいしよう差違さい地震ぢしん性質せいしつにより、また關係地方かんけいちほう地形ちけい地質ちしつとうによつても一樣いちようではないが、多數たすう場合ばあひ平均へいきんしていふならば、主要動しゆようどうたる横波よこなみ
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
A フーン、そいつア面白おもしろはなしだね。學生がくせいとしてはすこ不穩ふおん行動かうどうかもれないが、多數たすう葉書はがき受取うけとひと心理しんり研究けんきうするには材料ざいれうだね。きみ實際じつさい葉書研究はがきけんきう專門家せんもんかだよ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
元來がんらい地震ぢしん地層ちそうやぶすなは斷層線だんそうせん沿うておこるものが多數たすうであり、さうして地下ちか岩漿がんしようみぎ沿うて進出しんしゆつすることは、もつともありべきことであるから
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ふたゝ火山脈かざんみやく辿たどつてみると、それが地震ぢしんおこすぢすなは地震帶ぢしんたい一致いつちし、あるひあひ竝行へいこうしてゐる場合ばあひおほみとめられる。しかしながら火山脈かざんみやくともなつてゐない地震帶ぢしんたい多數たすうあることをわすれてはならない。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)