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薪
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たきゞ
ふりがな文庫
“
薪
(
たきゞ
)” の例文
勘次
(
かんじ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
壁際
(
かべぎは
)
には
薪
(
たきゞ
)
が一
杯
(
ぱい
)
に
積
(
つ
)
まれてある。
其
(
その
)
上
(
うへ
)
に
開墾
(
かいこん
)
の
仕事
(
しごと
)
に
携
(
たづさ
)
はつて
何
(
なん
)
といつても
薪
(
たきゞ
)
は
段々
(
だんだん
)
殖
(
ふ
)
えて
行
(
ゆ
)
くばかりである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
毎日こゝかしこの木を心のまゝに
伐
(
きり
)
とりて
薪
(
たきゞ
)
につくり、小屋のほとりにあまた
積
(
つみ
)
おき、心に
足
(
た
)
るほどにいたればそのまゝに
積
(
つみ
)
おきて家に
皈
(
かへ
)
る。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
……
見
(
み
)
た
處
(
ところ
)
は
千丈
(
せんぢやう
)
の
峰
(
みね
)
から
崩
(
くづ
)
れかゝる
雪雪頽
(
ゆきなだれ
)
の
下
(
した
)
で
薪
(
たきゞ
)
を
樵
(
こ
)
るより
危
(
あぶなツ
)
かしいのに——
此
(
こ
)
の
度胸
(
どきよう
)
でないと
復興
(
ふくこう
)
は
覺束
(
おぼつか
)
ない。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そのエー
男女
(
なんにょ
)
同権たる処の道を心得ずんば有るべからず、
姑
(
しばら
)
く男女同権はなしと雖も、
此事
(
これ
)
は五十
把
(
ぱ
)
百把の論で、先ず之を
薪
(
たきゞ
)
と
見做
(
みな
)
さんければならんよ
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
間もなく焚き付けた
薪
(
たきゞ
)
が煖炉の中で燃え始めた。その薪を兼ねて煖炉の中に積み上げてある薪の山に近寄せると、部屋中の摸様が、今までとはまるで変つて来る。
樺太脱獄記
(新字旧仮名)
/
ウラジミール・ガラクティオノヴィチ・コロレンコ
(著)
▼ もっと見る
真っ暗なのでよくは見えないが、竃の下にちら/\している
薪
(
たきゞ
)
のあかりと外からさし込む月の光とで、法師丸にはそれだけが分った。と、同時に異様な臭気を感じた。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
荒
(
あら
)
らげて打
据
(
すゑ
)
ると雖も知らぬとばかりゆゑ掃部は茂助に
繩
(
なは
)
を取て
來
(
きた
)
れと言に茂助は臺所より
荒繩
(
あらなは
)
を
持來
(
もちきた
)
りければ和尚を
高手
(
たかて
)
小手
(
こて
)
に
縛
(
しば
)
り
梁
(
はり
)
へ
釣上
(
つりあ
)
げ
薪
(
たきゞ
)
を以て
散々
(
さん/″\
)
打てば和尚は眼を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
薪
(
たきゞ
)
採
(
と
)
る翁、牛ひく
童
(
わらんべ
)
、餘念なく歌ふ
節
(
ふし
)
、餘所に聞くだに樂しげなり。瀧口
行
(
ゆ
)
く/\
四方
(
よも
)
の景色を打ち眺め、
稍〻
(
やゝ
)
疲れを覺えたれば、とある路傍の民家に腰打ち掛けて、暫く休らひぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
「実は
薪
(
たきゞ
)
にしたいんでお願ひに来たんですが譲つておくんなさいな。あゝして打つちやらかして置いちや
勿体
(
もつたい
)
なうござんす。今に木の子が立つちやあ薪にもつかへやしませんぜ。どうでせう……」
老残
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
名護がよひ
薪
(
たきゞ
)
積
(
つ
)
む舟
舟夫
(新字旧仮名)
/
渡久山水鳴
(著)
草木
(
さうもく
)
の
眠
(
ねむ
)
りに
落
(
お
)
ち
去
(
さ
)
る
少
(
すくな
)
くとも五六十
日
(
にち
)
の
間
(
あひだ
)
は、
彼等
(
かれら
)
は
稀
(
まれ
)
に
冬懇
(
ふゆばり
)
というて
麥
(
むぎ
)
の
畦間
(
うねま
)
を
耕
(
たがや
)
すことや
林
(
はやし
)
の
間
(
あひだ
)
に
落葉
(
おちば
)
や
薪
(
たきゞ
)
を
求
(
もと
)
めることがあるに
過
(
す
)
ぎぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
これを
泊
(
とま
)
り山といふ。(山にとまりゐて㕝をなすゆゑ也)さて夏秋にいたれば
積
(
つみ
)
おきたる
薪
(
たきゞ
)
も
乾
(
かわく
)
ゆゑ、
牛馬
(
ぎうば
)
を
駆
(
つか
)
ひて
薪
(
たきゞ
)
を家に
運
(
はこ
)
びて用にあつる也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
貴方の方に
薪
(
たきゞ
)
が五十把あると松五郎殿の方には
薪
(
まき
)
が一把も
無
(
ね
)
えから、君が方に
薪
(
まき
)
が有らば
己
(
おら
)
の方へ二十把
許
(
ばか
)
り分けて貰いてえ、いや分ける事はなんねえと云う場合に於てからに
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
盡し
兄弟
(
はらから
)
の
中
(
なか
)
睦
(
むつ
)
ましく兄は弟を思ひ弟は兄を
尊敬
(
うやまひ
)
日々
(
にち/\
)
農業
(
のうげふ
)
耕作
(
かうさく
)
油斷
(
ゆだん
)
なく
精
(
せい
)
を出し
隙
(
ひま
)
ある時は山に入て
薪
(
たきゞ
)
を
樵
(
こり
)
或ひは
日雇
(
ひよう
)
走り使ひ等に雇はれ兩人とも晝夜を分たず
稼
(
かせ
)
ぎて親半左衞門を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
嘗
(
かつ
)
て
河陽
(
かやう
)
の
金谷
(
きんこく
)
に
別莊
(
べつさう
)
を
營
(
いとな
)
むや、
花果
(
くわくわ
)
、
草樹
(
さうじゆ
)
、
異類
(
いるゐ
)
の
禽獸
(
きんじう
)
一
(
ひとつ
)
としてあらざるものなし。
時
(
とき
)
に
武帝
(
ぶてい
)
の
舅
(
しうと
)
に
王鎧
(
わうがい
)
と
云
(
い
)
へるものあり。
驕奢
(
けうしや
)
を
石崇
(
せきそう
)
と
相競
(
あひきそ
)
ふ。
鎧
(
がい
)
飴
(
あめ
)
を
以
(
もつ
)
て
釜
(
かま
)
を
塗
(
ぬ
)
れば、
崇
(
そう
)
は
蝋
(
らふ
)
を
以
(
もつ
)
て
薪
(
たきゞ
)
とす。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「どうしたもんだ、
他人
(
ひと
)
のこと
使
(
つか
)
つて
小憎
(
こにく
)
らしいこと、そんなこと
云
(
い
)
ふとおつけて
遣
(
や
)
つから」おつぎは
燻
(
いぶ
)
つた
薪
(
たきゞ
)
を
兼
(
かね
)
博勞
(
ばくらう
)
の
近
(
ちか
)
くへ
出
(
だ
)
した。
兼
(
かね
)
博勞
(
ばくらう
)
は
慌
(
あわ
)
てゝ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
かくてその年もくれて
翌年
(
よくとし
)
の二月のはじめ、此弥左ヱ門山に
入
(
いり
)
て
薪
(
たきゞ
)
を取りしかへるさ、谷に
落
(
おち
)
たる
雪頽
(
なだれ
)
の雪の
中
(
なか
)
にきは/\しく
黒
(
くろ
)
き
物
(
もの
)
有
(
あり
)
、
遙
(
はるか
)
にこれを
視
(
み
)
て
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
春見は口へ手を当て様子を
窺
(
うかゞ
)
うとすっかり呼吸が止った様子ゆえ、細引を
解
(
と
)
き、懐中へ手を入れ、先刻渡した千円の金を
取返
(
とりかえ
)
し、
薪
(
たきゞ
)
と
木片
(
こっぱ
)
を
死人
(
しびと
)
の上へ積み、縁の下から
石炭油
(
せきたんゆ
)
の
壜
(
びん
)
を出し
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
尾
(
つけ
)
て是迄は參りしなれども
夜中
(
やちう
)
と
云
(
いひ
)
御知己
(
おちかづき
)
にも有らねば
河岸
(
かし
)
にある
材木
(
ざいもく
)
薪
(
たきゞ
)
などの
蔭
(
かげ
)
にて夜を
明
(
あか
)
し
兩國
(
りやうごく
)
へ
到
(
いた
)
りて食事をなし
好
(
よき
)
時分
(
じぶん
)
と存じ
只今
(
たゞいま
)
參上
(
さんじやう
)
仕つりしなり昨夜鈴ヶ森にて助十と
御呼
(
および
)
成
(
なさ
)
れたる
故
(
ゆゑ
)
夫
(
それ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此
混堂
(
ゆや
)
に
続
(
つゞ
)
きて
厨処
(
だいどころ
)
あり、
灶
(
かまど
)
にも穴ありて地火を引て物を
烹
(
にること
)
薪
(
たきゞ
)
に同じ。次に中の
間
(
ま
)
あり、
床
(
ゆか
)
の下より
竹筩
(
たけつゝ
)
を出し、口には一寸ばかり
銅
(
あかゞね
)
を
鉗
(
はめ
)
て火を
出
(
いだ
)
さしむ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
只一人
斯
(
かゝ
)
る山の中に居って、
躬
(
みずか
)
ら
自然薯
(
じねんじょ
)
を掘って来るとか、
或
(
あるい
)
は
菌
(
きのこ
)
を
採
(
と
)
るとか、
薪
(
たきゞ
)
を採るとか、女ながら随分荒い稼ぎをして
微
(
かす
)
かに暮しておるという
独身者
(
ひとりもの
)
さ、見れば器量もなか/\
好
(
よ
)
い
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
囲炉裏
(
ゐろり
)
は五尺あまり、
深
(
ふか
)
さは
灰
(
はひ
)
まで二尺もあるべし、
薪
(
たきゞ
)
多
(
おほ
)
き所にて
大火
(
おほび
)
を
焼
(
た
)
くゆゑ也。家にかちたるものは
木鉢
(
きばち
)
の大なるが三ツ四ツあり、所にて作るゆゑ也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
炭
薪
(
たきゞ
)
米なぞも運びますから
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
山々の
喬木
(
たかきき
)
も春二月のころは雪に
埋
(
うづま
)
りたるが
梢
(
こずゑ
)
の雪は
稍
(
やゝ
)
消
(
きえ
)
て
遠目
(
とほめ
)
にも見ゆる也。此時
薪
(
たきゞ
)
を
伐
(
きる
)
に
易
(
やす
)
ければ
農人等
(
のうにんら
)
おの/\
輴
(
そり
)
を
拖
(
ひき
)
て山に入る、或はそりをば
麓
(
ふもと
)
に
置
(
おく
)
もあり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“薪”の解説
薪(まき、たきぎ)とは、木および枝を伐採し、固形燃料としたものを指す。木質燃料の一種であるueda。長細く割り、扱いやすい長さへ切断し、乾燥させて燃料とする。木材の廃材を棒状に加工したものも含む。
なお、薪と炭(特に木炭)とを合わせてと呼ぶ。
(出典:Wikipedia)
薪
常用漢字
中学
部首:⾋
16画
“薪”を含む語句
薪水
柴薪
薪木
薪小屋
薪雑木
薪炭
松薪
薪割
薪雑棒
薪雜棒
薪山
薪架
薪台
薪採
薪材
薪火
薪炭屋
臥薪
薪車
臥薪嘗胆
...