“薪炭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんたん73.3%
まきすみ26.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
村民は五木の厳禁を犯さないかぎり、意のままに明山を跋渉ばっしょうして、雑木を伐採したり薪炭しんたんの材料を集めたりすることができた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
外国に行く四年前まではこの家は地震で曲ったままの古家で薪炭しんたんあきなっていた。薪炭商から瓦斯の道具を売る店へ、文化進展の当然の過程だ。
豆腐買い (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
瓦斯なるために薪炭まきすみの置場を要せず、烟突えんとつを要せず、鍋釜の底のすすに汚れるうれいもなく、急を要する時もマッチ一本にて自在の火力をべし。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
薪炭まきすみ等に至るまで残らず他村より買い入れ取り用い候儀につき、至って助成薄く、毎年借財相かさみ、難渋罷りあり候。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)