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何卒
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どうか
ふりがな文庫
“
何卒
(
どうか
)” の例文
ハツ/\
何
(
ど
)
うも
御親切
(
ごしんせつ
)
に
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます、
何卒
(
どうか
)
貴方
(
あなた
)
お
宅
(
たく
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
下
(
くだ
)
さいまし。金「
帰
(
かへ
)
らんでも
宜
(
い
)
いからお
喫
(
あが
)
りな、
私
(
わつし
)
の見て
居
(
ゐ
)
る
前
(
めえ
)
で。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
国に
斯様
(
かよう
)
な朝臣があるのは
寔
(
まこと
)
にめでたい限りであるから、
何卒
(
どうか
)
此の上とも体を大切にされて、一日でも多く長生きをして下さるように
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「そこですよ、私が心配して
遣
(
や
)
るのは。旦那もネ、橋本の家で生れた人ですから、
何卒
(
どうか
)
して私は……あの家で死なして遣りたくてサ」
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
お目にかかれないのが何より——病の
苦痛
(
くるしみ
)
より
辛
(
つら
)
う御座います。吉野
様
(
さん
)
、
何卒
(
どうか
)
私がなほるまでこの村にゐて下さい。何卒、何卒。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
そう言わないで
何卒
(
どうか
)
もすこし
此処
(
ここ
)
に
居
(
い
)
て下さいな、もすこし……。
噫
(
ああ
)
!
如何
(
どう
)
して
斯
(
こ
)
う僕は無理ばかり言うのでしょう!
酔
(
よっ
)
たのでしょうか。
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
何卒
(
どうか
)
男子保護政策として別れた
後
(
のち
)
に「亭主の棚卸しを
仕
(
し
)
ない」といふ点に最高票を投じて貰ひたいものだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
『
俺
(
おれ
)
の
用
(
よう
)
の
有
(
あ
)
るのが
見
(
み
)
えんのか。いや
過去
(
くわこ
)
は
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
しますまい。』と
彼
(
かれ
)
は
調子
(
てうし
)
を一
段
(
だん
)
と
柔
(
やさ
)
しくしてアンドレイ、エヒミチに
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
ふ。『さあ
君
(
きみ
)
、
掛
(
か
)
け
給
(
たま
)
へ、さあ
何卒
(
どうか
)
。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
或
(
ある
)
時父兄の前に
言出
(
いいい
)
でて、自分は
一代法華
(
いちだいほっけ
)
をして、諸国を
経廻
(
へめぐ
)
ろうと思うから、
何卒
(
どうか
)
家を出してくれと決心の色を
現
(
あらわ
)
したので、父も兄も
致方
(
いたしかた
)
なく、これを許したから、娘は大変喜んで
千ヶ寺詣
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
泊
(
とまり
)
がきまると、
行手
(
ゆくて
)
を急ぐ要はありません。のろ/\歩きましょう。一歩は一歩の
楽
(
たのしみ
)
です。父は九十三、母は九十一、
何卒
(
どうか
)
私共もあやかりたい。先頃の大地震に、私はある人に言いました。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
僕は医者でないが
丸薬
(
がんやく
)
を丸める
位
(
ぐらい
)
の事は
屹
(
きっ
)
と出来るから、
何卒
(
どうか
)
世話をして
貰
(
もら
)
いたいと云うと、岡部も私の身の有様を気の毒に思うたか、私と一緒になって腹を立てゝ
容易
(
たやす
)
く私の云う事を
請合
(
うけあ
)
い
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
此事
(
このこと
)
は
旦那樣
(
だんなさま
)
にも
奧樣
(
おくさま
)
にも
毎度
(
いくたび
)
か
申上
(
まうしあ
)
げて、
何卒
(
どうか
)
今夜
(
こんや
)
の
御出帆
(
ごしゆつぱん
)
丈
(
だ
)
けは
御見合
(
おみあは
)
せ
下
(
くだ
)
さいと
御願
(
おねが
)
ひ
申
(
まう
)
したのですが、
御兩方
(
おふたり
)
共
(
とも
)
たゞ
笑
(
わら
)
つて「
亞尼
(
アンニー
)
や
其樣
(
そんな
)
に
心配
(
しんぱい
)
するには
及
(
およ
)
ばないよ。」と
仰
(
おほ
)
せあるばかり
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
烟
(
けむり
)
の立つ所必ず火ありとも云ふぞ、——
然
(
し
)
かし僕が若し婦人ならば矢張り
左様
(
さう
)
思ふかも知れない、僕が先生を
斯
(
か
)
く思ふの情、是れが女性の心に宿れば恋となるのかナ——アヽ、
何卒
(
どうか
)
先生に思ふ存分
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
何卒
(
どうか
)
面白い話を沢山聞かせてくれい
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
何卒
(
どうか
)
してお新を
往時
(
むかし
)
の
心地
(
こころもち
)
に返らせたいと思って、山本さんは熱海まで連れて行ったが、駄目だった。そこで今度は伊東の方へ誘った。
船
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「こんなこと、申し上げないでも無論お分りと存じますけれど、明日は
何卒
(
どうか
)
奥さんは思いきり地味にお作りになって戴きたいんですの」
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
孫「はい、始めまして米倉孫右衞門と申す
疎忽者
(
そこつもの
)
でお心安う願います、これ布団を出しな、烟草盆にお茶を早く…さア
何卒
(
どうか
)
此方へ/\」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「イイエ決して気には留めません、
何卒
(
どうか
)
先生を
御大切
(
ごたいせつ
)
に、
貴嬢
(
あなた
)
も
御大事
(
ごだいじ
)
……」
終
(
みな
)
まで言う
能
(
あた
)
わず、急いで門を出て了った。
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
『
怎
(
ど
)
う致しまして。
昨日
(
さくじつ
)
は
態々
(
わざわざ
)
お立寄下すつた相ですが、
生憎
(
あいにく
)
と芋田の急病人へ行つてゐたものですから失礼致しました。今度町へ
被来
(
いらしつ
)
たら是非
何卒
(
どうか
)
。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「
阿爺
(
おとう
)
さん後生ですから元々通り箪笥に蔵ひ込んで置いて下さい。
万一
(
もしか
)
私が
沙翁
(
セキスピヤ
)
物でも
演
(
や
)
る事があつたら、その折着させて戴きます。何しろ結構な仕立で、
何卒
(
どうか
)
樟脳をどつさり入れてね……」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
『
御尤
(
ごもつとも
)
です——いや、それではいづれ後刻御目に懸つて、御礼を申上げるといふことにしませう。
何卒
(
どうか
)
皆さんへも
宜敷
(
よろしく
)
仰つて下さい。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
まだ/\残り居ります訳で、御安心下すって
何卒
(
どうか
)
あなた様の
御盃
(
おさかずき
)
を頂戴致して、
穢
(
けが
)
れたる臓腑を洗い清めまして
速
(
すみや
)
かに
立退
(
たちの
)
きまする心底で
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其上
(
そのうへ
)
で
若
(
も
)
し
物
(
もの
)
になりさうだツたら
何卒
(
どうか
)
怠惰屋
(
なまけや
)
の
弟子
(
でし
)
といふことに
願
(
ねが
)
ひたいものです。さうなると
私
(
わたし
)
の
方
(
はう
)
でも
出來
(
でき
)
るだけのお
禮
(
れい
)
は致します積りで……
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
『怎う致しまして。昨日は態々お立寄り下すつた相ですが、生憎と芋田の急病人へ行つてゐたものですから失禮致しました。今度町へ
被來
(
いらし
)
たら是非
何卒
(
どうか
)
。』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
併しながらそれは
素
(
もと
)
より某の好む所でないから、
何卒
(
どうか
)
両方へ義理が済むやうに局外に立たせて戴きたい
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
母がまだ
壮健
(
たっしゃ
)
でいる時、「宗蔵の身体には梅の花が咲いた」などと戯れて、
何卒
(
どうか
)
して宗蔵の面倒を見て死にたい、と言いとおした。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
お前さん
彼方
(
あっち
)
へ行って下せえよ、己が引受けたからは世間へ顔出しが出来ませんから
退
(
ひ
)
く事は出来ない、
何卒
(
どうか
)
事なく遣る
積
(
つも
)
りで
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
つまりラクダルに
全然
(
すつかり
)
歸依
(
きえ
)
して
了
(
しま
)
つたのである。
大急
(
おほいそ
)
ぎで
家
(
うち
)
に
歸
(
か
)
へり、父に
向
(
むか
)
つて
最早
(
もう
)
學校
(
がくかう
)
には
行
(
い
)
きたくない、
何卒
(
どうか
)
怠惰屋
(
なまけや
)
にして
呉
(
くれ
)
ろと
嘆願
(
たんぐわん
)
に
及
(
およ
)
んだ。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
伯母は臺所に何か働いて居つたので、自分が『何處の女客ぞ』と怪しみ乍ら取次に出ると、『腹が減つて腹が減つて
一足
(
ひとあし
)
も
歩
(
ある
)
かれなエハンテ、
何卒
(
どうか
)
何
(
なに
)
か……』
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
...
何卒
(
どうか
)
それだけ約束してくれ。」「イヤや」と私は、眼エつぶったまま強う首振りました。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
何卒
(
どうか
)
まあ、
今日
(
こんち
)
のところは、
私
(
わし
)
に免じて許して下さるやうに。ない(なあと同じ農夫の言葉)、省吾さん、
貴方
(
あんた
)
もそれぢやいけやせん。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
兼「芳町のかねが参ったと御新造様にそう仰しゃって、誠につまらん物でありますがお土産のしるしに是を
何卒
(
どうか
)
上げて下さい」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
貴下
(
あなた
)
何卒
(
どうか
)
父の言葉を気になさらないで……御存知の通りな気性で御座いますから!」とおろおろ声で言った。
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
伯母は台所に何か働いて居つたので、自分が『
何家
(
どこ
)
の女客ぞ』と怪しみ乍ら取次に出ると、『腹が減つて腹が減つて一足も歩かれなエハンテ、
何卒
(
どうか
)
何か……』
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「お母さまにだけお見せになるんですよ、ほかの人には
何卒
(
どうか
)
お見せにならないで」
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
『音さん。四斗七升の何のと言はないで、
何卒
(
どうか
)
悉皆
(
すつかり
)
地親
(
ぢやうや
)
さんの方へ上げて了つて
御呉
(
おくん
)
なんしよや——
私
(
わし
)
はもう
些少
(
すこし
)
も
要
(
い
)
りやせん。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
友「此の羽織はいらない羽織で、だいなしになって居りますが、毎度板前さんにねえ
我儘
(
わがまゝ
)
を云いますから、
何卒
(
どうか
)
上げて下さい」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
父上
(
おとう
)
さんをお
伴
(
つ
)
れ申してのお願いで御座います。母上さん、
何卒
(
どうか
)
……お返しを願います、それでないと私が……」と
漸
(
やっ
)
との思で言いだした。母は直ぐ血相変て
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
『御苦勞も糞も
無
(
ね
)
えが、なす、先生、然う言ふ譯だハンテ、
何卒
(
どうか
)
一先づ戻して貰つてござれ。』
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
今度のことは
寔
(
まこと
)
に
已
(
や
)
むを得ない事情なのだと云うことを、世間は
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
と致しまして、せめてあなたにまで御
諒解
(
りょうかい
)
を願って置きたい、と申しますのも、
何卒
(
どうか
)
このことでお腹立ちにならず
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
彼女は、二度まで三吉の家を訪ねて世話に成ったことを考えて、
何卒
(
どうか
)
して客をもてなしたいという風で有った。
林檎
(
りんご
)
などをむいて勧めた。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
新「
何卒
(
どうか
)
亀有まで
遣
(
や
)
って、亀有の
渡
(
わたし
)
を越して
新宿
(
にいじゅく
)
泊りとしますから、四ツ木通りへ出る方が近いから、吾妻橋を渡って小梅へ遣ってくんねえ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其
袂
(
たもと
)
を
捉
(
とら
)
へて『
餘
(
あんま
)
りじやアありませんか、
何卒
(
どうか
)
返却
(
かへ
)
して
戴
(
いたゞ
)
きたいもんです』と
泣聲
(
なきごゑ
)
になつて
訴
(
うつた
)
へた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
『御苦労も糞も
無
(
ね
)
えが、なす、先生、然う言ふ訳だハンテ、
何卒
(
どうか
)
一先
(
ひとまづ
)
戻して貰つてござれ。』
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
何卒
(
どうか
)
お目通りがしたいと云うから、それは丁度
好
(
よ
)
い、旦那様は
家
(
うち
)
に来て居らっしゃるからと云って、無理に連れて来たので
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私には
何卒
(
どうか
)
して一生のうちに自伝を書いて見たいといふ心があつた。恐らく斯の心は私ばかりではあるまいと思ふ。
犬
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そこで
如何
(
いか
)
なることがあつても
貴様
(
あなたさま
)
にはと誓つて居たけれど
其
(
その
)
誓
(
ちかひ
)
も捨て義理も忘れてお願ひ申すのである、
何卒
(
どうか
)
二十円だけ用意して
明晩
(
みやうばん
)
来て
呉
(
く
)
れまいか——といふのである。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
『
何卒
(
どうか
)
ハア……』と、二人は血を吐く思で漸く言つて、
温
(
おとな
)
しく頭を下げた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
何卒
(
どうか
)
お母さん得心して
速
(
すみや
)
かに承諾して下さい、僕が
媒介
(
なこうど
)
する、お
聞済
(
きゝずみ
)
なれば誠に満足で、何うか
平
(
ひら
)
に御承知を願いたい
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
障子の影で自分も泣いている——
何卒
(
どうか
)
して子供を自然に育てたい、
拳固
(
げんこ
)
の一つも
食
(
くら
)
わせずに済むものならなるべくそんな手荒いことをせずに子供を育てたい
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
村長は委細を
呑込
(
のみこ
)
んで、
何卒
(
どうか
)
機会
(
おり
)
を見て
甘
(
うま
)
くこの縁談を
纏
(
まと
)
めたいものだと思った。
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
何
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
卒
常用漢字
小4
部首:⼗
8画
“何卒”で始まる語句
何卒々々