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景
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けい
ふりがな文庫
“
景
(
けい
)” の例文
皚々
(
がい/\
)
たる
雪夜
(
せつや
)
の
景
(
けい
)
に
異
(
かは
)
りはなけれど
大通
(
おほどほ
)
りは
流石
(
さすが
)
に
人足
(
ひとあし
)
足
(
た
)
えず
雪
(
ゆき
)
に
照
(
て
)
り
合
(
あ
)
ふ
瓦斯燈
(
がすとう
)
の
光
(
ひか
)
り
皎々
(
かう/\
)
として、
肌
(
はだへ
)
をさす
寒氣
(
かんき
)
の
堪
(
た
)
へがたければにや
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さう
鋭
(
するど
)
くもなく敢へて
奇
(
き
)
手
妙策
(
めうさく
)
も
弄
(
ろう
)
せず
靜
(
しづ
)
かに
穩
(
おだや
)
かにもみ合つてゐる光
景
(
けい
)
たるやたしかに「
櫻
(
さくら
)
かざして」の
感
(
かん
)
なくもない。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
半日
(
はんにち
)
の
散策
(
さんさく
)
、
神祇
(
しんぎ
)
あり、
釋教
(
しやくけう
)
あり、
戀
(
こひ
)
あり、
無常
(
むじやう
)
あり、
景
(
けい
)
あり、
人
(
ひと
)
あり、
從
(
したが
)
うて
又
(
また
)
情
(
じやう
)
あり、
錢
(
ぜに
)
の
少
(
すくな
)
きをいかにせむ。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
こゝに
眼
(
め
)
を
拭
(
ぬぐひ
)
て
扶桑
(
ふさう
)
第一の富士を
視
(
み
)
いだせり、そのさま雪の
一握
(
ひとにぎ
)
りを
置
(
おく
)
が如し。人々手を
拍
(
うち
)
、奇なりと
呼
(
よ
)
び妙なりと
称讃
(
しようさん
)
す。千
勝
(
しよう
)
万
景
(
けい
)
応接
(
おうせふ
)
するに
遑
(
いとま
)
あらず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「そんなことを言わずに、お逃げなさい、あの
景
(
けい
)
のよい東海道を下って、
公方様
(
くぼうさま
)
のお
膝下
(
ひざもと
)
の賑かさをごらんなされば、わたしのことなどは思い出す暇はありやしませんよ」
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
半
(
なか
)
ば
朽
(
く
)
ちかけた額堂の
欄間
(
らんま
)
には、
琵琶
(
びわ
)
を抱いた蝉丸の像や、
関寺小町
(
せきでらこまち
)
の彩画や、八
景
(
けい
)
鳥瞰
(
ちょうかん
)
の
大額
(
おおがく
)
などが、
胡粉
(
ごふん
)
に
雨露
(
うろ
)
の気をただよわせ、
埃
(
ほこり
)
と
蜘蛛
(
くも
)
の巣の
裡
(
うち
)
にかけられてあった。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
真青に澄切ってる、この湖に映じて、
如何
(
いか
)
な風流気のない
唐変木
(
とうへんぼく
)
も、思わず
呀
(
あっ
)
と叫ばずにはおられない、よく
談話
(
はなし
)
にきく、
瑞西
(
すいつる
)
のゲネパ湖の
景
(
けい
)
も、
斯
(
か
)
くやと思われたのであった、
何様
(
なにさま
)
雪の透く袖
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
然れども山水としてその最も
上乗
(
じょうじょう
)
なるものは
伊勢
(
いせ
)
二見
(
ふたみ
)
ヶ
浦
(
うら
)
日出
(
ひので
)
の
景
(
けい
)
、または
Gillot
(
ジョオ
)
蒐集板画目録中に載せられたる三枚続にして、樹木茂りし丘陵の
彼方
(
かなた
)
遥
(
はるか
)
に雪の富士
巍然
(
ぎぜん
)
として
聳
(
そび
)
え
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
甲板
(
かんぱん
)
へ
出
(
で
)
て
見
(
み
)
ると、
弦月丸
(
げんげつまる
)
は
昨夜
(
ゆふべ
)
の
間
(
あひだ
)
にカプリ
島
(
とう
)
の
沖
(
おき
)
を
※
(
す
)
ぎ、
今
(
いま
)
はリコシアの
岬
(
みさき
)
を
斜
(
なゝめ
)
に
見
(
み
)
て
進航
(
しんかう
)
して
居
(
を
)
る、
季節
(
せつ
)
は五
月
(
ぐわつ
)
の
中旬
(
なかば
)
、
暑
(
あつ
)
からず
寒
(
さむ
)
からぬ
時※
(
じこう
)
、
加
(
くは
)
ふるに
此邊
(
このへん
)
一
帶
(
たい
)
の
風光
(
ふうくわう
)
は
宛然
(
えんぜん
)
たる
畫中
(
ぐわちゆう
)
の
景
(
けい
)
で
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
車
(
くるま
)
は遠い
原
(
はら
)
の
中
(
なか
)
に
小
(
ちい
)
さく見えた。
原
(
はら
)
は
車
(
くるま
)
の
小
(
ちい
)
さく
見
(
み
)
える程、
広
(
ひろ
)
かつた。
日
(
ひ
)
は
血
(
ち
)
の様に毒々しく
照
(
て
)
つた。代助は此光
景
(
けい
)
を
斜
(
なゝ
)
めに
見
(
み
)
ながら、
風
(
かぜ
)
を
切
(
き
)
つて電車に持つて
行
(
い
)
かれた。
重
(
おも
)
い
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
がふら/\した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
好
(
い
)
い
喃
(
なあ
)
」二人はかわる/″\
景
(
けい
)
を
讃
(
ほ
)
めた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
なにはなき
景
(
けい
)
はさながら
故郷の花
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
景
(
けい
)
有
(
あ
)
る
所
(
ところ
)
うち
過
(
す
)
ぎて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
読者
(
どくしや
)
よ、かくの
如
(
ごと
)
きは
湖
(
みづうみ
)
の
宮殿
(
きうでん
)
に
至
(
いた
)
る
階
(
きざはし
)
の一
段
(
だん
)
に
過
(
す
)
ぎない。
其
(
そ
)
の
片扉
(
かたとびら
)
にして、
写
(
うつ
)
し
得
(
え
)
たる一
景
(
けい
)
さへこれである。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こゝに
眼
(
め
)
を
拭
(
ぬぐひ
)
て
扶桑
(
ふさう
)
第一の富士を
視
(
み
)
いだせり、そのさま雪の
一握
(
ひとにぎ
)
りを
置
(
おく
)
が如し。人々手を
拍
(
うち
)
、奇なりと
呼
(
よ
)
び妙なりと
称讃
(
しようさん
)
す。千
勝
(
しよう
)
万
景
(
けい
)
応接
(
おうせふ
)
するに
遑
(
いとま
)
あらず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
そこには
私
(
わたし
)
及
(
およ
)
び
私
(
わたし
)
の
周圍
(
しうい
)
をなした人
達
(
たち
)
や旅の風
景
(
けい
)
などの
過去
(
くわこ
)
の一
面
(
めん
)
々々が、あざやかに
記録
(
きろく
)
されてゐる。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
いま孔明の
布
(
し
)
いた陣には八つの門がある。名づけて、
休
(
きゅう
)
、
生
(
せい
)
、
傷
(
しょう
)
、杜、
景
(
けい
)
、
死
(
し
)
、
驚
(
きょう
)
、
開
(
かい
)
の八部とし、うち開と休と生の三門は吉。傷と杜と景と死と驚との五門は凶としてある。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
素人目
(
しろうとめ
)
にも、この
上
(
のぼ
)
り十五
町
(
ちやう
)
、五十六
曲
(
まが
)
り十六
景
(
けい
)
と
申
(
まを
)
して
岩端
(
いはばな
)
、
山口
(
やまぐち
)
の
処々
(
ところ/″\
)
、いづれも
交
(
かは
)
る/″\、
湖
(
みづうみ
)
の
景色
(
けしき
)
が
変
(
かは
)
りますうちにも、こゝは一
段
(
だん
)
と
存
(
ぞん
)
じました。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
名づけて
休
(
きゅう
)
、
生
(
せい
)
、
傷
(
しょう
)
、
杜
(
と
)
、
景
(
けい
)
、
死
(
し
)
、
驚
(
きょう
)
、
開
(
かい
)
の八部をいい、生門、景門、開門から入るときは吉なれど、傷、休、驚の三門を知らずして入るときは、かならず傷害をこうむり、杜門、死門を侵すときは
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
洒落
(
しやれ
)
に持つてつて御覧なせえ。」と、花政の爺さんが
景
(
けい
)
ぶつに寄越したのだと言ふのである。
玉川の草
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
尤
(
もつと
)
も、つい
此
(
こ
)
の
頃
(
ごろ
)
、
飛行機
(
ひかうき
)
で、八
景
(
けい
)
の
中
(
うち
)
の
上高地
(
かみかうち
)
の
空
(
そら
)
を
飛
(
と
)
んだと
言
(
い
)
ふから、
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
つても、
羽
(
はね
)
が
生
(
は
)
えて、ひら/\と、
周囲
(
しうゐ
)
十五
里
(
り
)
の
湖
(
みづうみ
)
の
上
(
うへ
)
を
高
(
たか
)
く
飛
(
と
)
びさうでならなかつた。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“景”の解説
景(けい)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
景
常用漢字
小4
部首:⽇
12画
“景”を含む語句
光景
景色
情景
背景
景気
景勝
景状
晩景
後景
景況
幻景
風景
殺風景
景物
景仰
景清
香川景樹
絶景
夕景
麗景殿
...