“瑞西”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
スイス56.6%
スイツル9.4%
スヰス7.5%
スイッツル3.8%
スイツツル3.8%
スウィッツル3.8%
すいす1.9%
すいっつる1.9%
すいつる1.9%
スィツル1.9%
(他:4)7.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“瑞西”を含む作品のジャンル比率
社会科学 > 政治 > 外交・国際問題18.8%
文学 > ドイツ文学 > その他のゲルマン文学14.3%
自然科学 > 地球科学・地学 > 気象学7.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
瑞西スイスが、一面工業国でありながら、山水美をもって、世界の旅客を引きつける魅力は、甲斐の自然が、またこれを備えている。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
○三月、明治座にて「瑞西スイス義民伝」を上演。シルレルの「ウィルヘルム・テル」を巌谷小波さざなみが翻案したるなり。
明治演劇年表 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
なぜならそれは、瑞西スイツルのウィンタア・スポウツに無くてはならない、あの「かたい雪」の部に属する近代恋愛なのだから。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
サン・モリッツは、豪奢第一ファッショナブルの冬の瑞西スイツルのなかでも最上級のブルジョア向きと見なされている土地である。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
仏蘭西フランスから瑞西スヰスはひるとう真冬の景色で枯残つた菊の花に綿わたの様な雪が降つて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
妹の方は顔を赤くして話す様な内気な娘だが、瑞西スヰスで棒の様な垂氷つらゝを見たことなどを語ると姉の方が其れを訳して聞かせた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
机の上の瑞西スイッツルから持って帰った置時計はチクタクと一刻千金と云われる春の宵を静に刻んでいた。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
例えば第一回は白耳義ベルギー、第二回は和蘭オランダ、第三回は智利チリ、第四回はキューバ、昨年の第五回は瑞西スイッツルというがごとし。
英人エイじん佛人フツじん獨逸人ドイツじん其他そのほか伊太利イタリー瑞西スイツツル
その美しき国にしたしく遊びたりし時の君の想ひは如何なりしか、と云へば、美髯びせんを一捻して主人の静かに答ふらく、然りアルノの河の畔など、伊太利の風光もさる事ながら、しかも我にはかの瑞西スイツツルの楽天地、アルペン山の又なき神々しさを拝みたる許り嬉しき時はなかりき。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
昨夕へいげんと両々手を携えて門前を逍遥しょうようし、家に帰りて後、始めて秘蔵せし瑞西スウィッツル製の金時計を遺失せしをりぬ。
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仏蘭西フランスの港で顔を見たより、瑞西スウィッツルの山で出会ったのより、思掛けなさはあまりであったが——ここに古寺の観世音の前に、紅白の絹に添えた扇子おうぎの名は、築地の黒塀を隔てた時のようではない。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
瑞西すいす國などは山國にて海魚に乏しく、山家の民は牛乳のみを以て滋養の食物と爲せり。
肉食之説 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
杜国とこく亡びてクルーゲル今また歿ぼっす。瑞西すいっつるの山中に肺にたおれたるかれの遺体いたいは、故郷ふるさとのかれが妻の側にほうむらるべし。英雄の末路ばつろ、言は陳腐ちんぷなれど、事実はつねに新たなり。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
よく談話はなしにきく、瑞西すいつるのゲネパ湖のけいも、くやと思われたのであった、何様なにさま新湖しんこのこととて、だ生々しいところが
雪の透く袖 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
われかつて『ウィルヘルム・テル』の劇を見たりし時、しいたげられしといふ瑞西スィツルの土民、その暴主と問答する態度の豪気ある事、決してわが佐倉宗五郎さくらそうごろうの如き戦々兢々たるの比にあらざる事を知れり。
矢立のちび筆 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
無政府党事件としては一番大きい Juraユラ の時計職人の騒動も、この人が煽動せんどうしたのだ。瑞西スウィスにいるうちに、Bernベルン で心臓病になって死んだ。それからクロポトキンだが、あれは Smolenskスモレンスク 公爵の息子に生れて、小さい時は宮中で舎人とねりを勤めていた。
食堂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「ミュゾオの館」というのは、御承知のようにリルケがその晩年を過した瑞西スウイスのヴァレェ州にある古い château のことである。
雉子日記 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「だが、待てよ、ほんとに瑞西スヰツツル製の時計がいのか知ら。一体誰だつたらう、自分にそんな事を教へてくれたのは。」
ベルンの市街まちを歩きながら、氏は瑞西スヰツツル製の懐中時計が世界に名高い事を思ひ出して記念のため一つつて置きたいと思つた。
「お母様。湯本から登山電車に乗つて御覧にならない。此間の新聞に、日本には始めての登山電車で瑞西スヰツルの登山鉄道に乗つてゐるやうな感じがするとか云つて、出てゐましたのよ。」
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)