『食堂（しょくどう）』

木村は役所の食堂に出た。 雨漏りの痕が怪しげな形を茶褐色に画いている紙張の天井、濃淡のある鼠色に汚れた白壁、廊下から覗かれる処だけ紙を張った硝子窓、性の知れない不潔物が木理に染み込んで、乾いた時は灰色、濡れた時は薄墨色に見える床板。こう云う …

著者	森鴎外
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約13分（500文字/分）
朗読目安時間	約21分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

瑞西（スウィス） 刺客（せっかく） 巴里（パリイ） 尖（さき） 好（よ） 溜（た） 巧（たくみ） 柁（かじ） 鐸（たく） 画（えが） 口吻（こうふん） 卓（たく） 覗（うかが） 蒼（あお） 蓋（ふた） 菜（さい） 衝（つ） 舎人（とねり） 袴（はかま） 脂気（あぶらけ） 膏血（こうけつ） 誰（たれ） 胡坐（あぐら） 肱（ひじ） 纏（まと） 繋（つな） 精（くわ） 箸（はし） 等（ら） 穿（は） 輟（や） 二十（はたち） 黐竿（もちざお） 駄目（だめ） 馬鹿（ばか） 頻（しき） 雑巾（ぞうきん） 除（の） 遣（や） 連中（れんじゅう） 這入（はい） 覗（のぞ） 蹙（しか） 賽（さい） 質（たち） 貼（は） 謙遜（けんそん） 鼠色（ねずみいろ） 語（ことば） 詞（ことば） 角力（すもう） 塵（ちり） 拭（ふ） 性（しょう） 徹（とお） 已（や） 崇（あが） 好（い） 奴（やつ） 大頭（おおあたま） 外（ほか） 捉（とら） 嘱托（しょくたく） 咬（か） 名告（なの） 叱（しか） 厭（いや） 剪刀（はさみ） 別品（べっぴん） 出来（しゅったい） 伯林（ベルリン） 漕（こ） 睜（みは） 目金（めがね） 痩（や） 痕（あと） 畳（たた） 煽動（せんどう） 無辜（むこ） 烟（けむり） 濡（ぬ） 空様（そらざま） 沢庵（たくあん） 楊枝（ようじ） 木理（もくめ） 暫（しばら） 旨（うま） 敷島（しきしま） 撫（な） 揃（そろ） 掻（か）

題名が同じ作品

食堂 （新字新仮名）／ 島崎藤村 （著）