瑞西スイツル)” の例文
そうなって、当時の瑞西スイツルを考えると、新教アナバプチスト派の侵入をうけていて、加特力カトリックの牙城が危胎に瀕していたのですからね。
夢殿殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
寒い国のくせに、どういうものか煖※の設備が感心しないから、瑞西スイツルのホテルは、来た当座は、誰もあんまりいい気持ちはしないらしい。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
漁火の点々として浮んでゐるのと、闇の中に咽ぶやうに寄る波と、橋の向ふに薄白く見えてゐる旅館の壁と、瑞西スイツルの湖畔へでも連れ出されたやうな気がした。
伊良湖の旅 (新字旧仮名) / 吉江喬松(著)
何だか標準もつか無い夢だなと思つたが、夢の事から瑞西スイツル白耳義ベルギーは中立国だから、戦争が嫌ひな人民は瑞西と白耳義とへ帰化すれば善いのだ。早く帰化権を得た方が善い。
瑞西スイツルあたりの景色の絵を目のあたり此処に見る心地す。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
事実、聞くところによると、瑞西スイツルのホテルの給仕人や、チェンバア・メエドは、かならず英語の勉強に交代の倫敦ロンドンへ出て来るのだそうだ。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
これは何も瑞西スイツルに限ったことはないが、方々歩いていて言語に困った時は、そこはよくしたもので、思わない智恵が浮んで来る。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
早々に伊太利イタリーを離れた私達は、北上して雪の瑞西スイツルに遊び、そこから墺太利オウスタリー維納ウインナに出て、あのへんを歩き廻ってチェッコ・スロヴキアへ這入り、プラアグに泊り