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不斷
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ふだん
ふりがな文庫
“
不斷
(
ふだん
)” の例文
新字:
不断
然
(
しか
)
しながら
若
(
わか
)
い
衆
(
しゆ
)
と
稱
(
しよう
)
する
青年
(
せいねん
)
の一
部
(
ぶ
)
は
勘次
(
かんじ
)
の
家
(
いへ
)
に
不斷
(
ふだん
)
の
注目
(
ちうもく
)
を
怠
(
おこた
)
らない。
其
(
そ
)
れはおつぎの
姿
(
すがた
)
を
忘
(
わす
)
れ
去
(
さ
)
ることが
出來
(
でき
)
ないからである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
大𢌞
(
おほまは
)
りには
成
(
な
)
るけれど、
呉服橋
(
ごふくばし
)
を
越
(
こ
)
した
近
(
ちか
)
い
處
(
ところ
)
に、バラツクに
住
(
す
)
んで
居
(
ゐ
)
る
人
(
ひと
)
だから、
不斷
(
ふだん
)
の
落着家
(
おちつきや
)
さんだし、
悠然
(
いうぜん
)
として、やがて
來
(
こ
)
よう。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたし
)
やお
前
(
まへ
)
のやうなおつと來いならば
事
(
こと
)
は
無
(
な
)
いけれど、
不斷
(
ふだん
)
つゝしんでお
出遊
(
いであそ
)
ばすだけ
身
(
み
)
にしみる
事
(
こと
)
も
深
(
ふか
)
からう
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
でも
不斷
(
ふだん
)
お世話になるお店のことだし、ポンポン斷わるわけにも行かなくて、頭痛に病んでましたよ
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いや/\、よもや
其樣
(
そのやう
)
なこともあるまい、
不斷
(
ふだん
)
から
上人
(
しゃうにん
)
と
人
(
ひと
)
に
崇
(
あが
)
められた
彼
(
あの
)
法師
(
ほふし
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
尤
(
もつと
)
も
平生
(
へいぜい
)
は
忙
(
いそ
)
がしさに
追
(
お
)
はれて、
別段
(
べつだん
)
氣
(
き
)
にも
掛
(
か
)
からないが、
七日
(
なのか
)
に一
返
(
ぺん
)
の
休日
(
きうじつ
)
が
來
(
き
)
て、
心
(
こゝろ
)
がゆつたりと
落
(
お
)
ち
付
(
つ
)
ける
機會
(
きくわい
)
に
出逢
(
であ
)
ふと、
不斷
(
ふだん
)
の
生活
(
せいくわつ
)
が
急
(
きふ
)
にそわ/\した
上調子
(
うはてうし
)
に
見
(
み
)
えて
來
(
く
)
る。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
偶娼
(
あひかた
)
にせしが
惚合
(
やみづき
)
にて二度が三度と深くなり互ひに思ひ思はれて
割
(
わり
)
なき中とは成りにけり偖此伊勢屋五兵衞と云ふは
例
(
ためし
)
なき
吝嗇
(
りんしよく
)
者にて
不斷
(
ふだん
)
の
口癖
(
くちぐせ
)
にて我程
仕合者
(
しあはせもの
)
は有るまじ世の中に子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
森林
(
しんりん
)
は
洪水
(
こうずい
)
の
害
(
がい
)
を
防
(
ふせ
)
ぎ、
河
(
かは
)
の
水
(
みづ
)
を
不斷
(
ふだん
)
に
絶
(
た
)
えず
流
(
なが
)
し、
水田
(
すいでん
)
をもからさないといふ
點
(
てん
)
で、
土地
(
とち
)
を
安全
(
あんぜん
)
に
保
(
たも
)
つてくれる
效用
(
こうよう
)
があることがわかつて
來
(
き
)
たので、
以來
(
いらい
)
はじめて
森林
(
しんりん
)
を
保護
(
ほご
)
して
育
(
そだ
)
てるようになり
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
薄曇
(
うすぐも
)
る
不斷
(
ふだん
)
の
息
(
いき
)
に
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
足袋跣足
(
たびはだし
)
で
出
(
で
)
たと
云
(
い
)
ふ、
今夜
(
こんや
)
は、もしや、あの
友染
(
いうぜん
)
に……あの
裾模樣
(
すそもやう
)
、と
思
(
おも
)
ふけれども、
不斷
(
ふだん
)
見馴
(
みな
)
れて
氣
(
き
)
に
染
(
し
)
みついた、
其
(
そ
)
の
黒繻子
(
くろじゆす
)
に、
小辨慶
(
こべんけい
)
。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
不斷
(
ふだん
)
から
幾
(
いく
)
らか
逆上性
(
のぼせしやう
)
でもあるのだがさう
思
(
おも
)
ふと
耳
(
みゝ
)
が
鳴
(
な
)
るやうで
世間
(
せけん
)
が
却
(
かへつ
)
て
靜
(
しづ
)
かに
成
(
な
)
つて
畢
(
しま
)
つたやうに
思
(
おも
)
はれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
が、この顏には、何んな感情も
紛
(
まぎ
)
れさせる、
不斷
(
ふだん
)
の微笑が、さゞ波のやうに動いて居るのです。
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
處
(
ところ
)
が、
一夜
(
いちや
)
あけて、
晝
(
ひる
)
に
成
(
な
)
つても
歸
(
かへ
)
らない。
不斷
(
ふだん
)
そんなしだらでない
岩
(
いは
)
さんだけに、
女房
(
にようばう
)
は
人一倍
(
ひといちばい
)
心配
(
しんぱい
)
し
出
(
だ
)
した。
夜釣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼
(
かれ
)
は
性來
(
せいらい
)
嚴疊
(
がんでふ
)
で
大
(
おほ
)
きな
身體
(
からだ
)
であつたけれど、
其
(
そ
)
の
蹙
(
しか
)
めたやうな
目
(
め
)
には
不斷
(
ふだん
)
に
何處
(
どこ
)
か
軟
(
やはら
)
かな
光
(
ひかり
)
を
有
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
るやうで
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
覗いて見る氣になつたのでございませう。
不斷
(
ふだん
)
危ない/\と言はれて居た井戸ですから
銭形平次捕物控:197 罠に落ちた女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、
不斷
(
ふだん
)
だと、
魑魅
(
ちみ
)
を
消
(
け
)
す
光明
(
くわうみやう
)
で、
電燈
(
でんとう
)
を
燦
(
ぱつ
)
と
點
(
つ
)
けて、
畜生
(
ちくしやう
)
を
礫
(
つぶて
)
にして
追拂
(
おひはら
)
ふのだけれど、
此
(
こ
)
の
燈
(
あかり
)
の
覺束
(
おぼつか
)
なさは、
天井
(
てんじやう
)
から
息
(
いき
)
を
掛
(
か
)
けると
吹消
(
ふつけ
)
されさうである。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
けだし
色
(
いろ
)
の
象徴
(
しやうちよう
)
ではないのだが、
春葉
(
しゆんえふ
)
の
羽織
(
はおり
)
は
何
(
ど
)
ういふものか、
不斷
(
ふだん
)
から、
件
(
くだん
)
の
素見山
(
すけんざん
)
の
手
(
て
)
の
風
(
ふう
)
があつた。——そいつをパツと
脱
(
ぬ
)
いで、
角力
(
すまふ
)
を
取
(
と
)
らうと
言
(
い
)
ふ。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
言
(
い
)
ふべき
場合
(
ばあひ
)
ではないけれども、まことに
天
(
てん
)
の
美祿
(
びろく
)
である。
家内
(
かない
)
も
一口
(
ひとくち
)
した。
不斷
(
ふだん
)
一滴
(
いつてき
)
も
嗜
(
たしな
)
まない、
一軒
(
いつけん
)
となりの
齒科
(
しくわ
)
の
白井
(
しらゐ
)
さんも、
白
(
しろ
)
い
仕事着
(
しごとぎ
)
のまゝで
傾
(
かたむ
)
けた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたし
)
は
身
(
み
)
を
飜
(
かへ
)
して、
裏窓
(
うらまど
)
の
障子
(
しやうじ
)
を
開
(
あ
)
けた。こゝで、
一寸
(
ちよつと
)
恥
(
はぢ
)
を
言
(
い
)
はねば
理
(
り
)
の
聞
(
きこ
)
えない
迷信
(
めいしん
)
がある。
私
(
わたし
)
は
表二階
(
おもてにかい
)
の
空
(
そら
)
を
眺
(
なが
)
めて、その
足
(
あし
)
で
直
(
すぐ
)
に
裏窓
(
うらまど
)
を
覗
(
のぞ
)
くのを
不斷
(
ふだん
)
から
憚
(
はゞか
)
るのである。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
不斷
(
ふだん
)
は、あまり
評判
(
ひやうばん
)
のよくない
獸
(
やつ
)
で、
肩車
(
かたぐるま
)
で
二十疋
(
にじつぴき
)
、
三十疋
(
さんじつぴき
)
、
狼立
(
おほかみだち
)
に
突立
(
つツた
)
つて、それが
火柱
(
ひばしら
)
に
成
(
な
)
るの、
三聲
(
みこゑ
)
續
(
つゞ
)
けて、きち/\となくと
火
(
ひ
)
に
祟
(
たゝ
)
るの、
道
(
みち
)
を
切
(
き
)
ると
惡
(
わる
)
いのと
言
(
い
)
ふ。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何
(
なに
)
か
知
(
し
)
りませんけれども、
幾
(
いく
)
らも
其處等
(
そこいら
)
に
居
(
ゐ
)
るものの、
不斷
(
ふだん
)
は
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えない、
此
(
こ
)
の
空氣
(
くうき
)
に
紛
(
まぎ
)
れて
隱
(
かく
)
れて
居
(
ゐ
)
るのが、
然
(
さ
)
うして
塵
(
ちり
)
も
透通
(
すきとほ
)
るやうな
心持
(
こゝろもち
)
に
成
(
な
)
つたので、
自分
(
じぶん
)
に
見
(
み
)
えるのだらうと
思
(
おも
)
ひました。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
斷
部首:⽄
18画
“不斷”で始まる語句
不斷着
不斷衣